お仕事なの!?
刀の進化は秘密
一人で何とか領主邸に着いた。
迷子にならなくて良かったぁ…いやぁホッとしたよ。
門番さんと話してみる。
「あの、今日、此方に来る様に言われてた桐生彩奈と言います。領主様にお取り継ぎして貰えますか。」
「ん?あぁ昨日来た娘だね?良いよ、少し待っててな。」
門番さんの一人が屋敷に入って行った。
残った一人に話しかけられた。
「なぁお嬢ちゃんら。アヤナって言えば、最近話題の血祭りアヤナなのかい!?」
「んな!?」
ワタシはその場に崩れた…
「その呼び名…ココにまで!?」
「村中知ってるだろぉね。」
「お〜まいがぁ〜!!」
「どぉした!?」
「その呼び名は止めてください!!」
「わ…解った…」
「お願いします。」
そんなコントをしていると、もう一人の門番さんが出て来た。
「中に入ると良いよ。領主様もお待ちかねだ。」
「はい、では失礼します。」
ワタシが門から入って行くと、後ろでこそこそ話が始まる。
ワタシの事だろぉが、また血祭りだの何だの言われてるんだろぉなぁ…
扉の前まで来た。コレ、やってみたかったんだよね!!
ドアノッカーに手をかけようとした、その時!!
がすっ!!
「うがぁ〜!!」
シコタマ頭を…開いたドアが打ち付けた!!
「痛いわぁ!!」
その場で見たものは…驚いた表情をした美少女…ワタシと瓜二つのアヤカだった。
「お姉様!?大丈夫ですか!?」
「うぐぐ…何とか平気だよ。」
お姫様に心配をさせるワケには行かないよね。
「ならば男爵様の元にいきましょう!!」
ワタシの手を引き歩き出すアヤカ、ホントに無邪気だなぁ…
二階に上がり、とある部屋の前に来た。
こんこんこん…
アヤカがドアを叩く。
「どぉした!?」
中からおぢさまの声がした。
「アヤナ様をお連れしました。」
アヤカが答えると、
「入れ。」
入室許可が下りた。
「失礼します。」
アヤカがドアを開け中に入りお辞儀する。
ワタシもソレに倣い、頭を下げた。
「な!?姫!?何故姫が出迎えて…」
「私がしたかったからですよ。」
「執事やメイドの仕事を取らないで頂きたいのですが?」
「お姉様に対してのみですが…ダメですか?」
美少女のウルウル上目遣い…コレはもぉ撃沈だよね。
「今回だけですぞ。」
「はい。」
「さてアヤナ、折り入って話があるのだが…」
おぢさまはアヤカを見る、その意図を推し測り執務室を、後にした。
「さて、姫が狙われているのは知っているな?」
「まぁ、ワタシが助けたからね…」
「ソレで、ここに滞在中の護衛も頼みたいのだが…」
「まぁ此処で魔法を教えて貰うんなら、自然とそぉなるよね…ワタシの意志に関わらず。」
「世話をかける。更に、姫と背格好もソックリで顔も良く似ている、遠目では見分けるのは至難だ。出来れば髪型も揃えて欲しい。」
「そこまでする必要が?」
「何やらきな臭いのでな、出来る事はしておきたい。」
「…わかりました。」
「ムリを頼んで悪いな、何か個人的にして欲しい事は?」
「夜伽に呼んで欲しい…とかは?」
「却下だ。もう少し大人だったら考えたがな…」
「身長とかはどぉにもなんないよぉ…」
ワタシは唇を尖らせ抗議をする。
「その辺が子供と云うのだがな…」
おぢさまは呆れながらも優しい表情をする。
そんな所が素敵なんだよなぁ…
「ふんだ!!おぢさまのいけず!!」
頬を膨らませてそっぽを向く。
やはり優しい表情だ。
「まぁそう言うな、私も立場があるから、少女に手を出した等言われるワケにもいかないからな。」
「なら仕方ないのかなぁ?残念。ワタシはまだ生娘なのになぁ…」
「それは勿体ない事を言ったな。」
「まぁ話は解ったわ、ワタシに魔法を教えるって言ったら乗って来ると踏んでの、護衛話って事だつたんですね?」
「そう云う事だ。」
「たまたまソックリさんな護衛ってなかなか居ないものね。」
「余り足元を見ないで欲しいのだが?」
「そぉね…美味しいご飯食べさせてくださいね?」
渾身の笑顔とウインクをしてみた。
おぢさまも漢だ!!微妙に照れながら、
「それは約束しよう。」
と言ってくれた。
タダメシ、タダ宿、タダでのお勉強…うん、控えめに云ってサイコーなお仕事だよね!!
その後アヤカを交えての作戦会議なんだけど…同じ部屋、同じベッド、同じ服…四六時中一緒で双子の様に過ごす事に決まった。
って云うか、アヤカに押し切られた感じだ。
このままだとコッソリ鍛練も難しいかな?
二ヶ月もそんな感じだと太るかも…それだけはイヤだなぁ…と思っていたら…
「でしたら運動も一緒ですね!!剣術や体術も!!」
だそぉで…お姫様も色々あるんですね。
部屋に案内されてから気付いた!!
ワタシマナーが全く出来ないよ!?
案内してくれたメイド長さんに相談した。
「マナーですか!?それならば多少は心得がありますが…」
「だったら今日中に、出来るだけ教えて下さい!!」
「今日中ですか!?…旦那様に相談してきますね?」
いきなりの大問題があったよ…喋り方は出来てもマナーばっかりは経験しなきゃだもん!!
おぢさまからも許可が下りて、部屋の中でマナーの練習が始まったんだけど…かなり難しいよ!?ぱぱぁ!!助けてよぉ〜!!
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