猛超犯党壊滅!?
さぁて、頑張らなきゃね!!
オタオイ公爵の結婚式から二日、ワタシは地下牢に来ていた。えっ!?なんでかって?そんなの尋問だよ!!じ・ん・も・ん!!いやぁ、口伝だけで、実践は初めてだからなぁ…なんかワクワクしてちちゃった。
ワタシのお目付役で着いて来てるホフマンさんなんか露骨に頭を抱えてるし…
「アヤナ姫、そんなに楽しみなのですか?」
「えぇ〜?何がぁ?」
「…尋問です…何やら恐ろしく笑顔が眩しいのですが…」
「そんなぁ…気のせいですよぉ〜」
ワタシはウキウキした気分を隠し切れずにいるみたいだね。
ジジババの居る尋問室に入ると、注文通り二人は椅子に縛り付けられていた。うん、良い仕事してるね。
「さて、二人には猛超犯党の全貌をお話して欲しいんだけど…取り敢えず南犯党の首領はだぁれ?」
「「……………」」
あれま?二人ともダンマリか…
「何かお話してくれないかなぁ?」
「「……………」」
まだダンマリ…仕方無い…
「話してくれないと痛い思いをして貰わなきゃなんだけど…」
「ふん、小娘に脅されて喋ったとあっては猛超犯党の名折れだね!!」
「そぉぢゃ!!そぉぢゃ!!」
ってババァとジジィは気炎を吐くけど…
「アヤナ姫、コレでは何も話しませんぞ?」
「話したくなる様にすれば良いんですよ?」
「…と言いますと?」
「悪人に遠慮は要らないでしょ?」
「…何をなさるおつもりで?」
「ます、小指をノコギリで斬り落として…」
「斬り落として?」
「丸見えの骨やその周りの肉に針をチクチクするの!!」
「うげぇ…聞いてるだけで痛いのですが…」
「なら見ない方が良いですよ?心が壊れるかも知れませんから。」
「いや、私にはアヤナ姫がやり過ぎない様に見張る役目がありますので!!」
「マヂメだなぁ…」
ワタシはジジババに向き直り、
「ぢゃぁはじめますね?痛くても騒がないでね?」
ワタシはジジィの右手の小指にノコギリを押し当てた…その瞬間、
「み、南犯党の首領はツサマの辺境伯の政務官のオン・セイキンだ!!」
「な!?何でバラすのよ!?」
「この小娘本気で何をするか解らんからぢゃ!!お前にまで何かされたら…」
「…あなた…」
なんだこの場にそぐわない雰囲気は?ラブラブっすか!?
ふざけんなよ?
「あれ?情報はそれだけ?」
「なによ!!まだ何かあるの!?」
ワタシはババァの左手小指にノコギリを押し当て、
「や、やめろぉ〜!!」
いきなり大声で叫ばれて少しびっくりしてババァの左手小指に少し傷が入った。
「うぎゃぁー!!」
「うるっさいなぁ…ちょっと刺さっただけでしょぉが!!本番はコレからなの。」
「ちょっ!!ちょっと待ってくれ!!」
「何よ?下らない事だったら色々斬るわよ?」
「聞きたい事は何でも話すから!!頼む!!止めてくれ!!」
「アンタ等はそぉ言った善良な一般人に何をした!?アンタ等の被害者はみんな悲惨だったわよ?」
「…そ…ソレは…」
ジジィは二の句が告げない…そりゃそぉだ。自分達のして来た事を考えりゃね。
「アンタ等の手下も捕まり次第死刑、そして、捕まえる時に死んでも構わない…そんな立場なのよ?解ってる?」
「わ…解った…ならば…知りたい事は何でも話す!!だから、なるべく楽に死なせてくれ!!」
「約束するわ。」
ソレから猛超犯党の解る限りの全貌が明らかになった…騎士や衛士にも関係者が多数居た事も判明したけど、その殆どは利用されていただけだったらしい…内部処分が少数で済むのはありがたい…
ドアーホ、ネホノマウ、ムノー、ドーゲド達も加担してたんだそぉで…こっちも騎士団にお任せしなきゃね。
ソレから大公邸には隠し部屋が有るらしく、ソレも隠さず教えてくれた。潔いのかヘタレなのか…
その後、情報を元に五箇所一斉のガサ入れが行われた。
使われたのは急遽作られた箱バンタイプの自動車で、書類とかを積めるだけ積む予定だからね。
そんな中ワタシは隠密の人達と一緒に王都内の猛超犯党協力者達を逮捕しまくっていた。
「アヤナ姫、次で最後のハズなんですが…」
「が?」
「偵察したらもぬけの殻だったみたいですね。」
「あちゃぁ…いっぱい捕まえ過ぎて情報が漏れたのかな?」
「みたいですね…どぉしますか?」
「そだねぇ…ワタシにはどぉしょぉも無いかなぁ?潜伏先で何処か絞れ無いかなぁ?」
「見当も付かないな…」だったら全騎士団員に通達して些細な事も見逃さない様にして…情報収集が一番かな?」
「ま、そぉなりますね…些か消極的なんですけどね…」
「あ!!あと、みんな馬車の御者もしてますよね?些細な情報でも良いんで上げてください!!何か有るかもですから!!」
「解りました。」
と、ギィシャさんと話して、ソレから十日余り経った頃、猛超犯党、北犯党、南犯党、その全ての組織が壊滅した。主要人物も全員捕まり、牢屋がぱんぱんになっちゃって、ままが頭を抱えていた。
「まさか貴族に犯罪組織と繋がりのある者が居たとはね…ソレに、ラサク・マサツ辺境伯も、部下の不祥事だからと爵位の返上と罰の要望とか…」
「うわぁ…あのおぢさん真っ直ぐな感じがしてたけど…本当に真っ直ぐな人だったんだね…」
「多少融通が効かないけど、それでも王国では重要な人物である事に違いは無いわ。」
「爵位の返上は受け入れても罰するのは気が引けるって事?」
「そぉなのよねぇ…爵位も伯爵に格下げ程度で納得してくれれば良いんだけど…」
「罰として、ネホノマウ領の立て直しとかは?」
「あ、それ良いかも!!ドアーホの所はサバスティール殿が頑張ってるみたいだし、ネホノマウの所を任せちゃいましょぉ!!」
「となると…残りはドーゲドの所とムノーの所だね。」
「ホフマンを男爵にしてドーゲドの所を任せるし、ムノーの所はオタオイに任せるわ。ハルノちゃんの領地って事にしてね。」
「えっ!?夫婦別居になるの!?」
「ならないわよ。ムノーの領地はブッペって云うイタオオの隣の地域なんだから、二人の間に子供が二人出来たらイタオオとブッペに別れさせれば良いだけよ。」
「そっか、なら安心だね。」
と、そのままの決定がそのまま通り、お堅いラサク・マサツ辺境伯は伯爵に格下げ、ネホノマウの領地だったツカナサウ地方の建て直し…ソレが今回の罰としての落とし所になった。本来なら罰とか無いんだけどね。
ソレから猛超犯党、北犯党、南犯党の主要人物達は公開処刑となり、大トリのジジババは当初の約束通りおぢさまとオタオイ公爵がそれぞれ首を落とした。
コレで本当に壊滅した…のかなぁ?
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