ジジババの行く末!?
ジジババ取り調べ!?
「あの二人なら有り得るな…」
ワタシの話を聞いたぱぱの第一声がソレだった。
「そぉなの?」
「あぁ、アヤメは知らないだろぉけど、先代の時の税率はアホみたいに高かったからな…代替わりした時に、私が一人で改革したんだ…なるべく国民に負担の少ない様に…とな。」
「なんでままは知らないの?」
「教えられるワケ無いだろ?両親の私利私欲まみれの部分なんか…」
「そんなモノなの?」
「あの優しいアヤメの事だ、両親を責めて、知らなかったとは云え国民の苦しみの上に立ってたなんて知ったら…」
「ま、壊れかねんな…」
おじぃちゃんはぱぱの言葉に被せて恐ろしい事を…
「そぉなる可能性が大きいですね。」
うわっ!?ぱぱも肯定しやがった!?
となると…ままにはナイショで進めなきゃな…
「では…件の輩はニセモノだったとして処理する必要があるな…」
「はい…ですからアヤメの兄弟…オタオイ公爵しか居ませんが…産まれた後に殺害されて入れ替わっていた事にしましょぉ…」
「ふむ…そぉすれば先代の悪政にも説明が付くか…」
「はい…しかし…そぉなると当時の騎士団は良いとして…宰相は変わって無いので…」
「ならば宰相が居なかったらもっと酷かった事にして被害を小さくしたとして、それを功績にしたらどぉぢゃ?」
「…なるほど…」
ぱぱは扉を開けてままの執務室前の騎士さんに何やら話して戻って来た。
「宰相を呼びました。暫くしたら来るでしょぉ…」
と、報告をしてくれたけど…
「ねぇ、ぱぱ?」
「どぉした?」
「一応、おじぃちゃんは部外者になるんだけど…こんな機密情報知られて良いのかなぁ?」
「…あ…ま…いまさらかな?」
あ、考えて無かったな?時々抜けてるよなぁ…
「ま、ワシも家族の事ぢゃからな…他言はせぬよ。」
「おじぃちゃん…ホントお願いね?」
「う…うむ…」
それから、少しして宰相さんがぱぱの執務室に来た。
「陛下、火急の用と伺いましたが…」
「あぁ、済まない、少し座って待っててくれ…」
ぱぱは少しでも多く仕事をこなしながら返事をしている。
「ふぅ…すまない、待たせたな。」
「いえ、大丈夫ですが…大公閣下の事ですかな?」
「話が早くて助かる。」
「如何対処しますか?」
「…その前に…今から話す内容は他言無用に頼む。特にアヤメ、アヤカ、アヤネには絶対だ。」
ぱぱの真面目な表情に宰相さんが唾を飲み込む。
「畏まりました。」
宰相さんの了承を得て、さっきまでの話の内容を宰相さんに話した…
「ふむ…ではこぉしませんか?ソレを手引きしたのが諸侯爵で、ダスティンも加担していた…アヤカ王女暗殺事件も裏ではニセ大公が絡んでいた。秘密裏にソレを察知していた私と陛下は旧知の仲だったジウリア卿に知らせ、当時一番のハンターだったアヤナ殿下にアヤカ殿下の警護を依頼、たまたま容姿もそっくりだった為入れ替わり等を巧みに使ってその企みを阻止、内偵を続けて尻尾を掴んだ頃合いを見てアヤナ殿下がオタオイ公爵の結婚話を持ち掛けた…それにより諸悪の根源を捉えるに至った…と、そぉする事に因り、アヤナ殿下のお立場もより磐石になりますし、アヤナ殿下の希望通り王国の守護神として立てると云うものです。アヤカ殿下が女王に相応しいとお思いならばアヤカ殿下の言葉でアヤカ殿下が女王となりましょうし、自らが女王になっても誰も文句は有りますまい…」
「ワタシは女王とかしたくないんだけど…」
「そぉぢゃ!!いずれ彩奈はタキリーと我が国に来て、国をしっかり作るんぢゃ!!」
「って…おじぃちゃんは黙ってて!!」
「…うっ…うむ…」
「となると…タキリーの爵位を元に戻す口実にもなるか…」
「はい、しかし、そぉなると必然的に女王陛下にも話は伝わるかと…」
「あちらを立てればこちらが立たずだね…」
と言ってる間にぱぱはまた騎士さんに何やら話していた。
「タキリーとホフマンを読呼んで貰う事にした。二人の意見も聞いておきたくてな…」
「それがよろしいでしょぉな…」
二人の話を聞いていたおじぃちゃんは頭を捻り、
「なんぢゃ?話が膨らんどりゃせんか?」
と呟いた。
「何か悪いトコがあるの?」
「うむ、話が大きくなると、収拾が付かなくなるでな…」
「そっか…小さなウソでも重なれば大きくなるもんね…」
ワタシ達の話を聞いて、
「これ以上は大きくしない様にしよぉ…」
ってぱぱも納得しちゃったけど…その時、
こんこんこん
と扉が叩かれた。
「失礼します。」
入って来たのは順番に、ホフマンさん、おぢさま、オタオイ公爵…なんで!?
「何やら悪巧みの臭いがしてね…僕も聞いて良いだろ?」
ってオタオイ公爵はぱぱを見詰める。
「いずれ知らせるつもりだった事だからね、手間が省ける。」
って同席を許可し、宰相さんは入って来た三人に席を譲り、本人は…立ち姿勢も綺麗だな…
それからぱぱはコレまでの話を丁寧に説明した。
「なるほど…しかし…それなら姉上…女王陛下も知っておく必要が有りますね。」
「しかし…そぉなると彼女の心は…」
「ふふふ…姉上もそんなヤワな人では有りませんよ。先だっての事は大事な娘の瀕死に見える大怪我を見て取り乱しただけです。それに…あの二人に愛情なんて最初から持ってませんでしたので…僕と同様にね…」
うわぁ…オタオイ公爵の目付きが怪しく無いか!?
「…そぉですか…僕も知らない真実があったんですねぇ…僕達の本当の両親を殺害した犯人ですか…僕の手で捌いても良いですよね?」
あれ?「さばく」のニュアンスが違く無いか!?背中に冷や汗が伝うんだが…
「オタオイ公爵、少し待っては下さらぬか?」
「おや?どぉしててす?ジウリア卿?」
「あの二人は私の妻となる女性に対し暗殺を仕掛けたのです。捌くのは私に任せては下さりませんか?」
「おやおや、あの二人は僕の両親の仇なのですよ?ソレを横取りするんですか?」
「イヤイヤ…」
「いやいや…」
あ、ダメだ…この二人愛情がなんたら海溝より深いぞ!?
「仇は二人、捌きたい者も二人、一人ずつ分ければ良かろぉ?」
っておじぃちゃんが和解案を出した事で二人は落ち着いた…
「ふぅ…だったら私はあの騎士で我慢しておくか…」
ってぱぱまでも殺気を出しまくってるし…
「私はこの場に居なかった事にしてください。」
ホフマンさんのその気持ち、なんとなく解るよ…
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