かんせぇ〜!?
間伸びする喋り方…メンド臭…キツいっす。
アレから三日…竜骨造船所では実験が行われていた。スクリュー二個が取り付けられた大型船の実験だ。
ハルノさんが作った[回転するだけの魔具]って名前の魔法の道具取り付けられたのはお昼過ぎ…回転する魔法の道具は予想より小さかったらしく取り付けは思ったより早く試作船が完成していた。
「実験楽しみぃ〜!!」
「オレも初の試みだからなぁ…どぉなる事か…」
「取り敢えず乗ってみましょぉよ!!」
出来上がった試作船は海に浮き、実験開始を待っている。
ワタシと、棟梁と、ハルノさんは船に乗り込んで、操作方法を確認するって云っても左手側にスクリュー二個分の回転制御機、正面に操舵用ハンドル…たったそれだけ…大丈夫なのかなぁ?
「ぢゃぁ〜始めよぉ〜かぁ〜」
「おぢさん!!良い?」
「あぁ…良いぞぉ!!」
「取り敢えず前に行ってみまぁす。」
ワタシは左のレバーを前に少しずつ動かす。ソレに合わせておぢさんの声が響いて来た。
「計算通り二つとも廻り出したぞぉ。」
その声が響いた後、船体は前に動き出した。
「よそぉ〜どぉ〜りぃ〜!!」
ハンドルを右に回してみると、船体は右を向く。左にハンドルを回すと船体は左に…
「操舵も良いよぉ〜!!」
「回転も順調だぞぉ〜!!」
ワタシは調子に乗ってレバーを前にやる。船はその速度を次第に上げて…速いわぁ!!
ワタシは慌ててレバーを中央に戻す。すると船体はその速度を少しずつ落として行き、レバーを手前に引くと船は止まり、後ろに進み出す。うん、コレは練習が必要だぞ!?そして、ゆっくり接岸させる事が出来た。
「じっけんせぇ〜こぉ〜!!」
「そぉなんだけど…魔法石どれくらい持つのかなぁ?」
「最初にぃ〜動く時にぃ〜消費するだけでぇ〜、あとはぁ〜操縦者のぉ〜魔法力にぃ〜依存するぞぉ〜。けぇ〜さん〜したらぁ〜、毎日ぃ〜使ってもぉ〜死ぬまではぁ〜保つぞぉ〜!?」
一生かぁ…かなり燃費良いかも?
「操縦者もぉ〜あんまりぃ〜疲れないぃ〜と、思う〜!!」
「なるほど.後はワタシが練習するしか無いのかぁ…となると…大きな磁石が居るかも…」
「そぉれぇならぁ〜持ってるぅ〜!!あげるよぉ〜!?」
「ホント!?ありがとぉ!!」
「練習するならもぉ一組欲しい所だよな?」
「あ、そっか…ハルノさん!![回転するだけの魔具]まだ作れる!?」
「らくしょぉ〜、明後日持って来るよぉー!!」
「よし、ならソレまでに練習用の船とスクリューも作ってみるか!!その後船室やなんかを完成させてやるぜ!!」
「ありがとう!!」
って事でこの船は三人の共同開発として登録される事になった…
あれ?この[回転するだけの魔具]って…エンジンの代わりになるんぢゃ…となると…ドローンや車とか作れるんぢゃね!?
一足飛びに交通革命かも!?
帰ったら試作してみよ…
ソレから二日後、ホントに練習船が完成していた…前に東大陸に行くのに使った船に取り付けられてるんだけど…ホントに作ってくれるとは…
「いやぁ、コレはコレで楽しく作れやしたぜ!!」
おぢさんは満面の笑みでそぉ言ってくれて良かったよ…因みに船にはぱぱ…国王も乗ると伝えたら気合いを入れてたよ。
ワタシはワタシで操船の練習に明け暮れた。三日もすると、ほぼほぼ慣れて来た。接岸も船を傷付けずに出来る様になったし…しかし…樹液鋼かぁ…堅いくせに表面も傷付き難くしなやかで…スゴい素材だよね…鉄の硬度、ガラスの様な傷付き難さに衝撃吸収力…難点は熱に弱いって事かぁ…熱で溶けてまた使えるのは良いけど燃え出したら手が付けられないってのさえ無ければ…ま、仕方ないよね。
ワタシの練習風景を漁師さん達が見てて、あの仕組みを我も我もと竜骨造船所に殺到したのは云うまでも無かった…一気に産業革命が始まるよね?ハルノさん恐るべし!!ま、馬車に組み込むって案を思い付かないだけ良しとするか…あ、ぱぱ達が来る前に作っちゃおっかなぁ?
って事で近くの馬車工場に出向いて土台だけ購入、ハルノさんに協力して貰って四つ[回転するだけの魔具]を車輪と連動させて…ハンドルを付けて…前後進切り替えだけレバーでする様にして…ハンドルがちゃんと切れる様に考えて貰って…二日で完成しちゃったよ…この技術はまたどっかの工場に持ち込めば…にしししし…移動が楽になるよね?あれ?魔法石の需要…めっちゃ増えない!?魔法石は魔獣から取れる…ハンターのお仕事が重要になるね!!魔獣が狩り尽くされるって事無いよね!?魔獣牧場とか出来たりして…北犯党が使った方法で…あれ?そぉなると…北犯党って英雄視されちゃわない!?帰ったらままに相談しなきゃ!!
翌日、ぱぱ達が港町に到着し、船を見て驚いていた。そりゃそぉだよね…どこの豪華客船だ!?ってくらいの船に仕上がってたもん…
海の魔獣対策もおトイレも…何とお風呂も完備!!水は簡単に調達出来るけど…お湯は!?って思ったら、
「ちょぉ〜かんたぁ〜ん!!」
ってハルノさんが湯船を魔法の道具にして作っちゃったみたい…コレって各家庭に設置出来る様になってない!?ハルノさん恐るべし!!
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