解散ですか!?
アイリーさん以外の人の前では泣かないもん!!
…翌日の組合の待合室は異様だった…
ニマニマした不思議生物が二人…
エレーナさんとキャシーさんだ。普通の女の子らしい服着て何があった!?
「二人とも気持ち悪いんですけど!?」
「えぇ〜!?そんな事無いよぉ!?」
「何をそんな事言ってるのぉ?」
「うっ!?は…吐き気が…」
「彩奈?つわりか!?」
「彩奈ちゃん大丈夫?」
二人して背中をさすってくれるが…なんなの!?この幸せオーラ!?
うおぉ〜!!さぶいぼさぶいぼ!!
つか、つわりて!?そんな事した事無いから!!
「ホントに二人ともどぉしたんですか!?いつもと全然違いますよ!?」
「キャシーは何かあった?」
「エレーナこそ…」
何だ?二人はずっとニマニマしっぱなしだよ?
じんぢょぉならざることがあったはず!!
つきとめねば!!おとめのかんが!!
そぉだ!!昨日、お見合いだのデートだのと…ソレが原因か!?
「エレーナさん?昨日のお見合いはどぉだったのでしょぉか?」
ワタシは恐る恐る聞いてみた。
「お見合いが終わった後にな、先方から是非嫁に欲しいとの書簡が届いてな、急ぎ先方に父と向かったのだが…相手の両親より本人が乗り気で、「僕は貴女の様な強い女性を求めていた。ぜひ僕と結婚して欲しい。」って言われたのさぁ。
まぁそれ以外は普段とかわらないよ。」
うんエレーナさんが、相手にメロメロなのが良く解った。恐らく正反対な見た目だろぉ…なんか文系男子が思い浮かんだ…
よし!!こつちは良い、次は…
「キャシーさんは昨日デートでしたよね?どぉでした?」
「えっ!?私か!?大した事無いぞ?普通にお食事をして、その辺プラプラして…彼のお宅にお邪魔したらご両親が居て…「この娘なら我が家の嫁に丁度良い!!」ってご両親に太鼓判押されて…本人も多分私を気に入ってると感じたけど…それだけで普段と変わらないゾ?」
んだぁ〜!!全く違うだろぉ!!無理して平静を装うな!!その格好なんか仕事する気無いやんけ!!はぁ…一人こんなカッコしてバカバカしい!!今日はお仕事お休みしてぱぁ〜っとお祝いしちゃる!!
そぉ思ったワタシは、更衣室に向かい、アイリーさんが選んだ、ワタシに似合う可愛い服を着て待合室に行った。
「あら?彩奈、仕事服ぢゃ無いぢゃん?どした?」
「彩奈ちゃん?可愛いのは良いけど…そんな格好ぢゃ狩りには行けないよ?」
二人とも微妙に言葉遣いが…さぶいぼ出るんですが…
「あのぉ…二人とも、今日の格好を自分で見ましたか?」
「ん?アレ?キャシーがどっかの若奥さんみたいだぞ?」
「エレーナこそ何処の貴族様だ!?」
「そんな二人に合わせて見ましたよ!!」
ワタシはほぼ投げやりだ。
「なるほど…コレは男ならずとも可愛がりたい風貌だ!!」
「こんな可愛い娘が欲しいって見本だよなぁ!!」
「そこまで言われりゅとはじゅかしぃんだけど!?」
やべっ!?めっちゃ噛んだ!!
「良し!!今日は狩りを休んで楽しい休日にしよぉ!!」
「おぉ〜!!」
「おー。」
やる気満々な二人に少々押され気味だが、たまには女三人、普通の女の子するのも良いかもね。
ワタシ達は組合を後に、遊びに出掛けた。
まずは、カフェ…あったんだこんなお店…
ワタシと知り合ってからの他愛無い話に花を咲かせた。
楽しかったなぁ…命懸けだったけど。
お昼、豪華な感じたけど、何の肉?うさぎ?トカゲ?鹿?
気にしたら負けだぁ!!
がぶっ!!
んな!?
「何ぢゃこりゃぁ!?旨い!!こんなお肉食べた事無いよ!?なになに!?」
「コレはイノシシだな。」
「コレがイノシシ!?うしさんより美味しいってなんなのよ!?」
「魔獣化したから美味しくなるんだよ、言わなかったっけ?」
「言われたけど、よそぉの斜め上よ!!」
「まぁ、あれだ、魔素が関係して…ってそんなのはどぉでも良いか…」
初めて食べたがコレはかなり旨い!!デブらないよぉに注意しなきゃ。
今後も狩りまくるぞ!!
決意も新たに、今は喰う!!
テーブルマナー?
知らん!!
「…彩奈ちゃんは、テーブルマナーを勉強しよぉね。」
ワタシは口の周りを拭かれながらキャシーさんに注意された。ぬぐっ!!和食なら完璧なのにぃ!!
「いちいち彩奈は可愛いんだよなぁ…」
「そぉ、ソレな!!他のヤツが相手だったらムカっと来るけど…」
「彩奈ならなんか世話をやきたくなるんだよなぁ…」
「一家に一人的な!?」
「それそれ!!」
二人は笑い合う…ワタシはペットぢゃないよ!!
ぷんすこしてるワタシを見て尚も笑う、二人とも良い笑顔だなぁ…
昼食後。お散歩しながらまたも色んな話に花が咲く。
今度はワタシの知らない話だが、あの時はキャシーがタイミングを外しただの、エレーナが調子に乗ってただのと言い合い、ワタシに話しを振られても…
ワタシは両手を前に出しパタパタして焦る。
ま、難しく考えなくても二人は思い出に花を咲かせ、ワタシもその中に入れてくれてる。
何か嬉しいな…
ワタシは彼女達の親友になれたのかなぁ?
夕方近くには広場でベンチに座り黄昏る。
「はぁ…結婚かぁ…考えて無かったなぁ…」
「そりゃぁ私もだ。」
「コイツはいつになるかなぁ?」
エレーナさんは大きな手でワタシの頭を撫でる…
「まぁ、心配しなくても男達は寄って来そぉだから心配は無いが…」
「変な男に引っ掛かるなよ?もしそんなヤツが居たら、彩奈ちゃんは私達が守るから安心しな!!」
「はい。」
二人にしてみたらワタシは何なんだろ?聞いてみたいけど、聞くのが怖い…こんな気持ち初めてだなぁ…
もぉすぐ日暮れ時だなぁ…
「あ〜あ…こおしてられるのも今日だけだったんだ…明日から嫁入り修行だ。二人とも、今日までありがとうな!!」
にかりと笑ってエレーナさんはキャシーさんとワタシを抱きしめて泣き出した。
「二人と居れたのがコレまでの一番の宝だよ。」
「エレーナ?私も似た様なもんだよ、明日からは新居だ何だでハンターは廃業だ…二人に相談する気でいたんだが…ダメだなぁ…楽しいのが先立つよ…」
キャシーさんも泣き出した…
「もぉ…二人とも泣き虫さんだなぁ…」
ワタシは二人の頭を撫でる。
涙は零さない。二人を笑ってハンター卒業を祝うのだ!!
本当に楽しかったんだろぉな…互いに信頼し合っていたんだな…その中にワタシも入れてたかな?
二人ともお疲れ様でした。コレからはそれぞれの幸せを掴んで下さいね。
組合前で二人と握手で別れた。二人に抱き締められたのは、ワタシの心の宝箱に入れておく。
また会いましょ?この世界に来てから初めての親友たち!!
二人の親友と離れたく無い、でも、幸せになって欲しい…二つの感情に、はさまれてたワタシは、その日の夜。
アイリーさんに抱き締められ、疲れて寝るまで泣き続けた。
第一幕 忍者の転移 完
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質問はユーザー名を伏せて後書きでお応えします。
キリが良い?ので第一幕を終わりにします。




