要求決定!?
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「…ふぅ…ホントにとんでも無く予想の斜め上の状況になりましたわね…」
アヤカから陛下さんの手紙を受け取ったままは溜息と共にやるせない空気を出していた。
「仕方有りませんわ。お姉様の交渉術にまんまとハマっていましたから。なんでも黒衣の少女だけは敵にしたく無いそぉですわよ?」
「彩奈ちゃ〜ん?貴女は何をして来たのかなぁ?」
アヤネと遊んでるワタシに、ままが不敵な笑みを浮かべながら問い質してくる。
「えっ!?なんの事?」
半分しか話を聞いて無かったワタシにはよく解らない事なんだけど…
「あちらの国王陛下が、黒衣の少女とは敵対したく無いって書いてるんだけど?」
「えと…ソレは多分ワタシかな?大した事ぢゃ無いよ?気配を殺して部屋に入ったり、一瞬の隙を突いて部屋から出たり、十人くらい魔人をぶっ倒しただけだから。」
「…魔人十人?」
「うん、なんか下剋上の最中っぽくて…それで、人間に寛容そぉだった陛下さんに味方したら…そぉなったんだぁ…」
「はぁ…その辺は紋次郎さんや文七さんに似たんだね…見た目は私の血が濃かったのに…」
「いやいや、ぱぱとおじぃちゃんの育て方の問題ぢゃ無いかな?」
「…でしょぉね…私が日本に居たら絶対させて無かったわ…」
「それもどぉかと思うけど…」
「それで内容が…友好条約なんだけどね、そちらからの要望は全て呑みますと来てるわ、そして向こうからの要望が、「知性の無い人間を食べる事を認めて欲しい。死刑囚を出来るだけ引き渡して欲しい。」って云う二点のみ。貴女達はどぉ思う?」
「私は受け入れるべきだと思います。国民に被害が出ないので在ればそれに越した事は有りませんから。」
「そぉ、彩奈ちゃんは?」
「知性の有る無しを誰がどぉ判断するのか…そこに疑問があるわ。シュウキュウ王国人は知性が無いって判断したりされたら…」
「そぉね…アヤカちゃん、解った?その辺の事を考えなきゃ騙されるわよ?」
「はい…」
「それに、魔人に攻め込まれたりしたらワタシは平気でも殆どの人が死ぬか奴隷化されると思う…そぉなると人間が絶滅する事も考えられるんだよねぇ…」
「そぉね…コレは慎重に事を運ばなきゃ大変な事に成り兼ねないわね。」
「うん。」
「アヤカも書かれてる事を素直に受け入れない事を覚えてね?」
「はい…」
「それと、彩奈ちゃんに婚姻の申し入れが数件届いてるのよね…」
「ソレは断って!!ワタシはおぢさま…ジウリア卿としかイヤだから!!」
「だと思ったわ。でも、断り切れないのよねぇ…騎士団や軍に影響力の有る伯爵家や官僚に影響力の有る子爵家だから…そこに男爵が割り込むと…」
「だったらワタシがその人達を試験します!!武力を示す者はワタシより強いか、能力なら計算や問題解決力を試験します!!おじぃちゃんを連れて来てお眼鏡に敵うか見るのも良いわ!!」
「おじぃちゃん…文七さんね?えっ!?文七さん!?居るの!?」
「東大陸に居たよ?おじぃちゃんが死んだ後、神様が連れて来たんだって…」
「へっ?なにそれ!?」
「魔人の動きが悪かったから最強の人を連れて来てたって…」
「それで文七さんなの?」
「多分一人で魔人の軍隊でも全滅させられるくらいには強いよ?」
「そ…そぉなのね…心強い人が居て良かったわ…」
「うん、先ず武を示したい人を試験しましょぉ!!陛下さんとの会談後に早速しよぉ!!」
「解ったわ、彩奈ちゃんのお眼鏡に敵わなかったらジウリア卿に立って貰うからね?」
「約束だよ!?」
「解りました。その件はそれで良いですよ。」
「あ!!あのね、アイリスちゃんの事なんだけど…」
「アイリスちゃんがどぉかしましたか?」
「うん、アヤカが話して!!」
「えっ!?私がですか!?」
「うん!!」
「はぁ…解りましたわ…あの、お母様、アイリスがお母様の養女である事に変わりは無いのですが…やはりお城は堅苦しいみたいで…」
「それで?」
「ノコヤミのお姉様のご家族が引き取りたいと仰ってまして…」
「彩奈ちゃんの家族…前にピッグ子爵の処刑に来てたわね?確か…トモタ・カトシさんと言いましたか?」
「はい、いずれ近衞騎士になるにしても、彼程の指導者に預けるのは理にかなってますし、村娘として育ったアイリスはやはり市井での生活の方がよろしいかと…勿論作法等はジウリア卿にお願いすれば大丈夫かと思いますし…」
ままは少し思案して、
「話は解りました。しかし、それは承伏出来ません。」
「何故ですか!?」
「私が離れ離れになりたく無いからです。」
…なんの事は無い。ままのワガママか…
「ねぇまま、ワガママ言って良いなら、ワタシはこのままノコヤミに行ってノコヤミの家族と暮らしたいんだけど?」
「それも許しません!!まだ彩奈ちゃんを十四年分可愛がって無いのですから。」
「ま、ワタシはたまにノコヤミに帰れるなら良いけど、アイリスちゃんは少し違うの。二ヶ月に十日はお城で過ごすくらいにしてあげて欲しいんだよね。まだ甘えたいだろぉから…ままもぱぱも忙しいからなかなか甘えられないでしょ?ノコヤミてならソレが出来るのよ!!ままの為ぢゃ無く、アイリスちゃんの為を考えて!!」
ままは少し黙考して、
「…解りました。アイリスちゃんに選んで貰いましょう…」
「それで良いです。あ、因みにアイリスちゃんはワタシとアヤカの妹で有る事に変わりは有りませんからね?」
「なら、私の娘のままなのよね?」
「そぉだよ?当たり前ぢゃん!!アイリスちゃんにとってはパパとママが増えるだけなんだもん!!」
「そぉね…ココではそんなに甘えられる時間も取れないものね…」
って事でアイリスちゃんの意見が必要になったんだけど…
「はい!!おねぇちゃんの言う通りにしたいです!!」
って一発で決まった。ままはアイリスちゃんが居る間だけでもと愛情をたっぷり注ぐ決意をしてたよ…
それから陛下さんに対する要望なんだけど、
「まず、知識が有るかどうかは言葉を話せるかどぉかを見て貰う必要があるのよね…その判断は人間がする事、コレは外せ無いわね。ソレから…技術交流ね。建築や建設、農業関連…道具とか…」
「向こうには田畑は見掛け無かったよね?」
「はい、完全な肉食なのでしょぉか?」
「その可能性はあるわね。」
「したら食べさせてみる?」
「ソレは面白そぉね!!」
って事で要求分も決定したかな?
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