小太刀出来た!?
中間発表!!
初めての狩りから四日経った。今日は朝からウキウキしている。何故かって?今日は待望の小太刀が形を成している日だからだ。
狩りから帰ってから見に行く予定。
この数日日々うさぎやトカゲは勿論たぬき、イノシシ、鹿、キツネ、と狩っていたがうさぎが一番多い。
手強いのは鹿とイノシシ。
人を丸呑み出来るおおきさのアイツ等の突進…掠っただけで充分死ねるよ!!
交通事故と変わらないよあんなの!!しかも四駆!!上手く心臓も突き難い…
キャシーさんが上手い事土の槍でお腹を突き刺してくれたから良かったけど…そおで無ければ…考えただけでぞっとする。
そんなこんなで今日もトカゲとイノシシとキツネが獲れました。
不思議な事に魔獣のお肉はかなり美味しい!!なんでも魔素とかってのが影響してるって話しだけど…そんなの知らないから解らない。
村に帰って食堂でお昼ご飯!!
ってもご飯…お米は無いんだけどね…
「やっぱり魔法って凄いよねぇ!!キャシーさん居なかったら今頃御陀仏だよ!!」
「おだぶつ?何だそりゃ?」
エレーナさんがはてなマークになる。
「死んでるって意味だよ。ワタシの居た地域で使われてた言葉なんだ。」
「なるほどな、確かにイノシシとか、鹿とかは掠っただけで充分死ねるからな!!キャシー様々だよ!!」
「いやぁそんな褒められても…」
照れるキャシーさん、鋭い目付きだけど、めっちゃ美人さん!!
この人は目付きが悪いだけで素材は良いのだ!!勿体ない…
「褒めてねぇ!!事実なだけだ。コレからも頼りにしてるゼ!!相棒。」
この身体の大きな人はエレーナさん。身体の大きさと言葉使い以外は少し線の太いお嬢様って感じ、その線の太いのが全部筋肉なんだから恐ろしい…
「アンタがその大きな身体でヤツ等を引き付けてくれるから余裕を持って魔法を使えるんだから…ソレに彩奈ちゃんもその小回りの利く身体での撹乱がすげぇ助かってるよ。」
やっぱりキャシーさんは微笑むと美人さんだ。筋肉共はキャシーさんに微笑みを与えられ無いから高嶺の花過ぎるアイリーさんに群がる、ソレが余計に嫌われる原因とも知らずに…
「さぁて、お昼も終わったしさっさと解体しましょ!!」
言って元気に立ち上がるワタシ、立っても座ってるエレーナさんより背が低い…なんか泣けて来る。
組合に戻り戦果の報告をし、裏に回って解体作業。
ワタシもソコソコは慣れて来た。
今日はキツネさんの解体だ!!基本は一緒だから良いけど…特にキツネさんは毛皮が人気だ!!
ふわふわの毛皮は凄くあったかい!!冬にはお布団や外套として大人気になる。
余り傷付けずに剥がなきゃね。
その分お肉は余り美味しくないらしい、つか不味いんだそぉな…その為全体の価値では少し他の獲物よりお安い。
牙と爪も加工品の材料に使える程度だ。
良し!!キツネ終わり!!
トカゲもイノシシも終わったみたい。
みんなで魔法石を持ってアイリーさんの所へ。
銀貨で三十枚。最初貰った迷惑料がかなりの高額だって解るなぁ…おじ様に感謝だわ。
ソレからワタシ達は鍛冶屋を目指した。
「ごめんくださぁい!!」
大きな声で挨拶する。
「はぁい!!」
ミリーさんが出て来た。
「あっ!!エレーナさんと…」
あ、ミリーさんが名前に詰まってる。
「まぁ、私は解体用ナイフとかしか買わないから名前は名乗って無いし…ソコまで通っても無いからな…」
「あ…注文だけしてワタシも名乗って無いや…でも、事情聴取で一緒だったよね?」
「事情聴取?あの誘拐事件の?確かに行ってましたけど…こんな小さくて可愛い娘…一緒の檻に居なかった…あ!!キリウ・アカナさん!?」
「惜しい!!きりゅう・あやな、だよ。」
ワタシは笑いながら握手を求めた。
「その節はホントにありがとうございました!!」
ミリーさんはワタシの手を取りなんか嬉しそぉ。
「お父さん!!お客さんだよ!!」
「ん〜?」
ぬっと出て来たオッサン、ワタシを見るなり、
「おぉ来たか!!」
って言って奥に行き戻って来たら一振りの真っ赤な小太刀がその手にあった。
「ついさっき形になったんだが…どぉだ?」
そぉ言い渡して来た。
ソレを受け取り確かめるまだ柄とか付いてないから持ち難いが、その出来栄えは素晴らしかった。重心も刀として理想的かも…反り具合もワタシ好み…このオッサンまさかの名工か!?
「なかなかやるわね…今の所何も文句の付け様は無いわ…」
「なら良かった!!後は焼き入れと各部品だな。また三日程したら来てくれ。」
「解ったわ。」
出されたお茶をいただきお暇する。
「ねぇ、エレーナさん…あのオッサン…まさかスゴい人とか!?」
「ん?あぁ…なんでも世界一の名工の弟子の一人らしいぞ!?」
「そんな人がなんで!?」
「なんでもココが故郷で…って事らしい。」
「ソレでかぁ…」
「ん?どした?」
「まだ出来上がって無いから何ともだけど…初めての小太刀でワタシの満足する出来栄えって、スゴいなぁ…ってね。」
「そんなにか!?」
「あの、刀って呼ばれる剣は、作り手に因ってかなり出来栄えに差が出るモノなの、ソレを一回でワタシに合わせて作るとか…」
「あぁ、あのオヤジさんならではの感なんだろ?」
「感ですか…」
「まぁ最後の出来栄えに期待だな!!」
「ですね!!」
ソレから更に三日が過ぎた。
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