途中で一休み!?
イタオオに到着しません。
基本的に陸路より海路の方が速い…船の動力を魔法で賄えばソレこそお馬さんが走るのと変わらないか少し速いくらいなんだよね。
ワタシは走り、キキョーちゃんがアヤカとアイリスちゃんを乗せて走ってる。速さ的にはお馬さんより少し遅いくらい、お昼過ぎにモンセンって村を出て、夕方までにいくつかの街や村を過ぎて、今とある村に着いた。今日はここまでかな?
「ふぅふぅ…流石に疲れたぁ!!キキョーちゃんは?」
「ウチは…うん、少し疲れたかな?」
「私達を乗せてたんですよ?もっと疲れた感じにならないのですか?」
「アヤカちゃんは忘れてるみたいだけど、一応神様の眷属だからほとんど疲れないんだよ?」
「そぉなんですね?」
「そのウチが少し疲れたかなってくらいの速さであんな距離を走って、流石に疲れたって程度の彩奈ちゃんが異常なだけなんだよ。」
「まぁ、そこはお姉様だから…」
「人を異常者みたいに言わないの!!」
ったく、放っといたらワタシは変なヤツみたいに言われそぉだよ…
なんて話しながら歩いていたら、宿屋さんが見付かったよ…良かったぁ…
からんころん
扉を開けると疲れを癒す様な音がした。
「こんにちはぁ、三人と一匹だけど泊まれますか?」
「はい、いらっしゃいませ!!お嬢ちゃん達とその仔狐かい?」
「はい!!」
「うん、一部屋で良いなら大丈夫だよ。」
「ぢゃぁ、お願いします。あと晩御飯て大丈夫ですか?」
「あいよ、朝食も出すからね。」
「わぁ!!ありがとぉございます。」
「代金は…オマケしてもこのくらいだよ?」
「はい、わかりました。お風呂も入れますか?」
「あぁ、大丈夫さ、ここのは温泉だからいつでも入れるよ?」
「やったぁ!!」
と、ワタシは宿代を払って、部屋の鍵を貰い、晩御飯までは時間が有ったからみんなでお風呂に行く事にした。
武器や着替えはワタシの魔法の袋に入れて、三人分のタオルを出す。
「お姉様?何故全てを魔法の袋に入れるのですか?」
「泥棒さん対策だよ。盗む人は居ないと思うけど用心の為だね。」
「そぉなんですね。」
「さすがおねぇちゃん!!ちゃんと考えてるんですね!!」
「そぉだよぉ?ちゃんと考えてるんだよ。」
アイリスちゃんはワタシを何だと思ってるんだろ?
そして、アヤカはやっぱり自分で洗えないから全身隈なく洗ってあげる。髪の毛もちゃんと綺麗にする。
うんうん、一気に汚れがなくなって綺麗なお姫様が現れた。
「何かお姉様に洗って貰って恐縮です…」
「ま、仕方無いわよ。王女殿下として育ったんだから。」
「お姉様はなんでもご自身でお出来になるのに…」
「ソレは仕方無いわよ。ワタシはそぉ育っただけだもん、ほら、アイリスちゃんも自分で出来てるわよ?」
「アイリスも素晴らしいですわ!!」
うん…そこで褒められても普通はバカにするなって感じなんだけど…アヤカは本気なんだもんなぁ。自分に出来ない事を出来る人をちゃんと褒める事が出来るのは素晴らしい事なんだけど…そこを褒められたらバカにされてる感じがするんだよねぇ…
「何がですか?」
アイリスちゃんはキキョーちゃんを洗いながら問う。
「ちゃんと自分で身体を洗えるのがですわ!!」
「ん〜、お姉様も一度自分で洗ってみてはいかがですか?」
「自分で…出来るでしょぉか?」
お?ヤル気か?
「だったら今からワタシのする通りにしてみる?」
「はい!!やってみます!!」
って、ワタシが洗うのを見て、同じ様に洗っていく。
なんとか出来てるっぽいのが可愛いね。
頭まで洗ってさっぱりした…久々に身体を洗えたのが良いよね!!
「出来ましたわ!!なんとか自分で全身洗えた感じがしますわ!!」
「やったぢゃない!!」
「はい!!次は最初から自分でしてみたいです!!」
って賑やかに身体を洗い、みんなで湯船に浸かる。
「ふぅ〜…生き返るぅ〜…」
「お姉様は最近、ほとんど動きっぱなしでしたものね。」
「そぉですよね。あんな速さで走りっぱなしですもんねぇ…どんな鍛え方してきたんですか!?」
「あのおじぃちゃんの孫だからねぇ…」
「バルコー様も割り込めなかったくらいの剣戟でしたしね…」
「あぁ…アレはね…稽古の時と変わらない感じだったよ…」
「アレが稽古なのですか!?」
「そだよ?あの時はドレスだったから手を抜いてくれてたっぽいけど…」
「お祖父様って何者なのですか!?」
「そぉだねぇ…ギィシャさんみたいな仕事をしてた人で、多分最も敵にしたらダメな人だったらしいよ。ぱぱが言ってたから間違い無いと思う。」
「あんな優しい人なのに?」
「ワタシには稽古では厳しかったけど、それ以外は甘々なおじぃちゃんだったよ。」
「そんな感じのお祖父様でしたわね。」
「おねぇちゃんに対してすんごく優しい表情をしてました!!」
「でもね、その本性はあの殺気なんだよねぇ…」
「ウチでも彩奈ちゃんに言われて初めて気付いた静かで力強く底冷えのする殺気だったなぁ…ホントあれ以上近付いたら殺されちゃうって思ったよ。」
「あ〜キキョーちゃんでも厳しい?」
「アレは人間ぢゃ無いよ。彩奈ちゃんはギリギリ人間で通るけどねぇ〜」
「ギリギリってなによ?」
「彩奈ちゃんは技だけなら人外だよ?でも、身体が小さくて、力だけならミルキーちゃんにも負けるからねぇ…だからギリギリ人間なんだよ。」
「ヒドい言い様だなぁ…」
ってまったりしながら話していたらしっかりのぼせる手前までになっていた。ワタシは水をかぶり、身体を冷やし、また浸かる。なんか身体の芯から疲れが取れて行く感覚があるなぁ…
ソレから少ししてみんなで脱衣室に行き、寝間着になり、その上にちょっとした服を着て、夕飯をいただいた。お魚さんの料理がメインで、お刺身まであったよ!!多分ブリみたいな…そんなお魚さんだよね?てんぷらやお煮付けや焼き魚!!
そして…お米!!大満足な夕飯でした。
お部屋に戻ったらワタシは泥の様に眠っちゃったよ…やっぱり疲れてたんだなぁ…
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