子供の作り方!?
今回は…懐かしのあの人が出て来ます。
「アヤナちゃん!!タキリーの子供を身籠ったってのは本当なのかい!?」
その日の夕食前にぱぱにそんなぶっ飛んだ事を言われた。
「えっ!?」
「イヤイヤ、アイツも独り身だし、人間性は保証するけど、こんないきなりな事になってるとは思わなくて…アヤナちゃんとタキリーが望むなら反対はしなかったんだけど…事後承諾は勘弁して欲しかったよ!!まぁ…本当の父親ぢゃ無いとは云え、私の娘である事に変わりは無いんだから…ソレに立場も有るし、相談して欲しかったけど…」
勢い良く捲し立てるぱぱの後頭部に…
がずっ!!
って、ままの振り回した帽子掛け?ドレッサー?がめり込む…
生きてるかなぁ?
「ったく…早とちりしてからに…」
「いや…それより…死んで無い?」
「大丈夫よ、このくらいぢゃまだ生きてるから安心して。」
うん、全く安心出来ないよね?取り敢えず回復魔法をしてあげなきゃ。
「お姉様?許可が出る前に妊娠なされたので!?」
って、アヤカまで変な事言わないの!!
「妊娠する様な事はしてないから。」
「そぉなんですね?」
「ちゃんとままの許しを貰わない内は…ね。」
「そぉですよね!!王族がお腹膨れて結婚式とか無いですわよね!!」
「そぉそぉ、ワタシよりアヤカがそぉならない様にしなきゃだよ。」
「はい。ちうはそれまで我慢しますね。」
ん?ちうは我慢って…ワタシはままに目をやると…うん、ヘッタクソな口笛吹いて誤魔化そぉとしてるよね?
「まま、後で話が有るから…」
「あら?どんな事かしら?」
「十四年越しの母と娘の仲良し時間が欲しいかなぁ…」
「あら、それは良いわね!!そぉしましょぉ…」
ワタシに睨まれ、ままは頬を引き攣らせている。
まだアヤカには早いけど、ちゃんと男女の違いや性教育はしてて貰わないと…
「いつつつつ…何があったんだ!?」
って、ぱぱが起き上がった。うん、この人ももぉ五十超えてるよね?
「ぱぱは部屋に入って来るなりすっ転んで頭を打ってたんだよ?」
と、嘘の説明をする。流石にままにドツかれて気絶してたなんて言えないもんね。
「あ…あぁ…そ…それで…私の孫はいつ産まれるのかな?」
「産まれません!!そんな予定は有りません!!生娘がどぉやって子供を産むんですか!!」
「えっ!?でもタキリーと…」
「誰がそんな根も葉も無い噂を流してるんですか!!」
「いや…違うんなら早く孫の顔を…」
「まだまだ先です!!ままも三十代でおばぁちゃんとかイヤだよね!?」
「えっ!?神の思し召しだからいつでも良いと思ってるけど?」
「んな!?」
「それに、早くしないとジウリア卿もねぇ…」
「だなぁ…」
「解りました…魔人騒ぎが収まったらおぢさまに相談して下さい!!」
「解りました、彩奈ちゃんとアヤカちゃんの合同結婚式の準備はしっかりしておきます。」
「お母様!?合同結婚式なんですか!?」
「おめでたい事は盛大にするべきですもの。」
うん、まぁ、それでも構わないけど…ちゃんと子供が出来る事がどんな事か教えてから結婚させなきゃ…
その後、ままと二人きりになってから…
「まま!!アヤカに赤ちゃんがどぉ出来るか教えて無いんだよね?」
「キスしたら…って教えてて…」
「まだアヤカには早いかも知れないけど、結婚する前にちゃんと教えてあげてなきゃ!!早い娘は子供の居る歳なんだから!!」
「流石に十二は早過ぎない?」
「早過ぎるよ!?でも、結婚まで少しなら教えててもおかしく無いよ?」
「ソレは…侍女さん達に任せましょう!!」
「ソレでも良いけど…」
まったく、知らないまま結婚してたらどぉなってた事か…
ワタシも、ままの執務室を出て、アヤカと合流して…
「アヤナちゃん、お勉強しましょうね。」
カノンさんに見つかって連行されるハメに会った…
「アヤカぁ〜!!助けてぇ!!」
「諦めて下さいまし。」
と、冷たく言われた…
「アイリスちゃんも一緒だからわがまま言わないの!!」
読み書き算術は出来ても、歴史とかマナーとかが出来て無いのでこればかりは仕方無いのかも…
翌日、ワタシはある人に会いに練兵場に来ていた。今回は稽古をしないのでドレス姿だ。
「あれ、アヤナ殿下よね?いつもは凛々しいのに今日は清楚な感じで…」
「なんか保護欲が…」
「アヤナ殿下の為なら死ねるわ…」
って…近衞騎士の女性陣から不穏な視線が送られて来る…
うん、ワタシの為に死んだら許さないんだから!!
さて…目的の人は…居た!!
駆け寄ろうとしたら…あれ?足が地面から離れてるよ?
ワタシは足をぷらぷらさせて後ろを見る。
「こんなトコで、そんな格好で何をしてる?」
ってバルコーさんかい!?
「ちょっ…離して貰えませんか?あの人に話があって来たんですけど…」
「呼んで来てやるから隅に居ろ。」
「はぁい…」
って返事をして端に行くと、女性陣に取り囲まれる…
みんなで代わり番こに抱っこしたり抱き抱えられたり…
そんなにまで甘やかしたいのか!?ネコっかわいがりも大概にして欲しいなぁ…
「アヤナ姫、何かお話があるとか…」
って、女性陣にチヤホヤされてるワタシを生ぬるい目で見ながら声をかけられた。
「うん!!ちょっと重要なお話なんだけど…」
「でしたら私の部屋に行きましょう。ほら、みんなも姫様を離して差し上げろ。」
女性陣はぶぅぶぅ言い渋々ワタシを解放してくれる。
やっぱり小さくて細身は小動物みたいな扱いを受けるんだよなぁ…あの人達には悪気なんて無いんだよ。うん…ワタシももぉすぐ十六なんだけどなぁ…
「それで…話とは?」
彼の執務室に来て、彼の問い掛けで話に入る。
「いくつか質問させて下さい。」
「はい。」
「ご結婚はされてますか?」
「いいえ、相手もおりませんので…」
「と云う事は、お付き合いされてる方も?」
「はい、残念ながら。女性に相手にされませんので…」
「なるほど…でも、古くは王家の血筋ですよね?」
「はい、ですが…家は兄が継いでますし、私個人は既に廃嫡してますから…」
「そんな貴方だからこそ良縁の話が有ります。」
「はい?」
「ワタシの義姉、アイリーさんとの縁談の話が上がってますが、興味はお有りですか?」
「えっ!?」
「おねぇたんは贔屓目に見なくてもすこぶる美人さんですが、周りは粗野なハンターばかりで…パパも心配しているのです。」
「はぁ…」
「一度お会いして貰えませんか?」
「私で良いのですか?」
「確かに、見た目だけなら何処の山賊の親分だ!?って感じでは有りますが、人間性等はこの上無い相手と思いました…ってどぉかしましたか!?」
ここは挫折禁止ですよ!!何を四つん這いになって項垂れてるんですか!!
「山賊の親分ですか…」
自分の見た目をまったく理解して無かったのか?
「見た目だけなら…ですよ。性格や人間性なら群を抜いてますので!!」
「解りました…一度お会いして気に入って貰えたなら…」
ちっ!!まだ挫折してやがる。精神力は脆いんだね…そこもおねぇたんに教えとかなきゃ。
「おねぇたんも見た目で判断はしないと思いますので…ホフマンさんよろしくね。」
と、ワタシは彼…ホフマンさんの執務室を出てお勉強に戻る。
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