アイリスちゃんの実力!?
今回はアイリスちゃんの魔法も炸裂!?
「おっちゃぁん!!出来てるぅ?」
今のメンバーで狩りに行ってから三日目の昼、狩りに行く前に鍛冶屋に寄った。
「おぉ、出来てるぞ。」
ぶっきらぼうに答えたのは、おっちゃんことジューク・シーダさん、名工と云える鍛冶師だ。
アイリスちゃんに一振りの小太刀を突き出す。
「ほれ、お嬢ちゃん、抜いてみな?」
「はい…」
アイリスちゃんは素直に鞘から刀身を抜いてみる…
「きれい…」
とその何の装飾もない無骨な小太刀を見つめて、魅入られてる!?いや…恐ろしい程の親和性って云うの!?そんなモノが…
「そぉかそぉか!!お嬢ちゃんに似合うと思ってつい力が入っちまってなぁ…」
って豪快に笑うおっちゃん。そして、
「なぁ、その剣に名前を付けてやっちゃぁくれねぇか?ソレはもぉお嬢ちゃんのもんだ、良い名前を付けてやってくれ。」
って語りかける。
「剣に名前ですか?」
「名前を付けると愛着が沸くんだよ。」
と、ワタシも後押しをする。
アイリスちゃんは少し考え、
「グラジオラス…私のアイリスの名前の花もこのキキョーちゃんの名前も同じ種類の花何です!!だから同じ仲間の花で赤いグラジオラスが似合うかも…」
そぉ言った瞬間、小太刀が光出した!!
「きゃっ!!」
「うおっ!?」
「なに!?」
「ちょっ!?まぶしっ!!」
アイリスちゃんは取り飛ばす事なく小太刀を持ってるけど、かなり驚いてる感じだ。
それは一緒に来ていたギィシャさん、バルコーさん、アヤカも一緒だった。
そして光が収まると、ソコにはさっきまでの淡い赤色の綺麗な刀身はなく、ワタシの茜ちゃんと同色の刀身が有った。
「えっ!?何が有ったの!?」
目を白黒させるアイリスちゃん、ソコに、
「おぉ…剣がお嬢ちゃんを持ち主として認めたみたいだな!!大事にしてくれよ。」
「えっ?あ、はい…」
って、アイリスちゃんもおっかなビックリな様子だ。
「グラジオラスちゃんかぁ…良い名前だね。グラジオラスちゃん、コレからアイリスちゃんを守ってね!!」
って、ワタシはグラジオラスちゃんに挨拶をした。
「おっちゃん!!試し斬り出来る?」
「おぉ、そぉ云うと思って用意してるぞ。」
って裏に連れて行って貰った。
「あの、店主殿、今の光は何だったのですか?しかも刀身の色も変わって…」
と、アヤカがおっちゃんに問うていた。
「ん?あぁ…オレも二回目だったが…多分、神剣だの霊剣だの聖剣だのと云われるモノの仲間になったと思うんだが…ホントの所は良く解らん、何せ基に使った金属がわけの解らんモンだからな…」
「そぉですか…」
なんか解らない内容の話だけど、ワタシはアイリスちゃんの試し斬りを見る。
「アイリスちゃん、この一番太いのを教えた居合いで斬ってみて!!」
「はい!!」
って、素直に返事をしたけど…大丈夫かな?
すぱっ!!
って、紙切れを斬るように、おっちゃんの胴回り程の太さの木をあっさりとまぁ…
「ウソだろ…」
「どんな仕掛けだよ…」
バルコーさんも、ギィシャさんも驚いてるなぁ…まぁ、ワタシも少し驚いたけど…
「やったぁ!!アイリスちゃん良いよ!!よし!!今日はアイリスちゃんの卒業試験にしよぉ!!アイリスちゃんが一人で魔獣を倒したら免許皆伝だよ!!」
って、ワタシも変な高揚感に包まれたなぁ…ってか…あっちぢゃアヤカとおっちゃんが話してるし…なんだろ?
「アヤカ、どぉしたの?」
「お姉様、この方が素晴らしい鍛冶師だと改めて思いまして、私にも前に頂いた儀礼剣ではなく、護身用のナイフをとお願いした所です。」
「おぉ、ソレは良いかもね!!おっちゃん!!ワタシからもお願い!!アヤカに作ってあげて!!」
「ソレは良いんだが…オレで良いのかって…」
「おっちゃん以外に頼めないよ!!出来たら二振り!!アヤネの分も!!」
「あらあら、ジューク殿、仕事を増やして申し訳ないのですが、頼めますか?」
「解った、解りました。三日も在れば大丈夫です。」
「ぢゃぁ…コレでお願い!!」
ってワタシは金貨を十枚渡した。
「だから!!貰い過ぎなんだって何回言えば解る!?」
「おっちゃんの作るモノはそれ以上の価値が有るって何回言えば解るの!?」
って、周りから見たら下らない言い合いをしているワタシとおっちゃん…アヤカも少々呆れ気味だ。
更に後ろから、
「済まないが、私の剣もアヤナ姫の剣の素材で頼めないだろぉか?」
「オレも同じ素材で槍を頼みたいのだが…」
って、おっちゃんに仕事が舞い込む。
「おぉ、大繁盛ぢゃん!!」
って他人事の様に私が囃し立てる。
「あぁ〜もぉ良い!!全部作ってやる!!」
ってなんだかキレ気味なんだけど…二人の分は自分で出してね?
ってな感じで一悶着あったけど、鍛冶屋を出て、また例の森に来た。アイリスちゃんの実戦の為だ。さてさて…何か手頃な標的は…
居たよ!!狸さん!!
「アイリスちゃん、あの狸さん見える?」
「はい、見えます。」
「アイリスちゃんの初の獲物だよ、緊張しないで、稽古の通りやれば大丈夫だからね!!」
「はい!!行きます!!」
いざって時にはワタシ達がやれば良いんだから!!
って、アイリスちゃんは走り、狸さんと肉薄する!!いきなり接近戦!?
狸さんの噛み付きを躱して腹の下に入り、腹を切り裂く!!縦に裂かれた狸さんのお腹から臓物が…落ちない!?それどころか狸さんまで消えた!?何をしたの!?
ワタシ達はアイリスちゃんに駆け寄り、
「アイリスちゃん、何をしたの!?」
って疑問を投げかけた。
「はい、狸の腹を裂き、死なせました。」
「その後だよ!!」
「空間の魔法で、内臓と死体を収納しました。」
「収納?」
「はい、荷物とかも入れられて便利な空間を作ったんです。」
この娘は何を言ってるんだ!?
「それって、本に書かれてた異空間収納の魔法かい?」
って、ギィシャさんが聞いている。
「はい、便利そぉなんで練習してたら出来ました。」
って…規格外の便利魔法だなぁ…
「ソレは…大昔の神の騎士の仲間が使ってた伝説上の魔法だよな?」
「はい。お城に居た時から憧れていた魔法です。」
って…規格外のバケモノを指導してしまったのかな?生き物殺しても普通に会話出来てるもん…
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