表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
忍者が異世界転移したらこぉなった!?  作者: ちまき
第一幕 忍者の転移!?
13/728

なんか褒められた!?

領主よ御覚悟を!!

領主の覚悟を聞き、これ以上の気遣いは失礼になると思い、ワタシも意を決し話し出した。


「御子息はハンターをされているとか?」

「如何にも。世間を見て、民と触れ合い、民の気持ちを知り、民の為に成るであろう政策で民が苦しむ時も有る事を知り、断腸の思いで、推し進めなければ成らない事もある。只人として生きる事でソレを知って貰う為だ。」

「その思いは愚息殿には届いておりませんが?」

「何だと!?」

「此方のアイリーさんは、ハンター組合の支部長さんの御息女、そのアイリーさんが嫌がっているのに伽を強要したり…まぁまだソレはなされて無い様ですが、あまつさえ、つい先日まで悪漢共に攫われ、行方不明にになっていたのにソレも知らず、助けるどころか無関心、久々に見かけたからとその様な愚行に走り、民を家畜だと言い放つ始末。ワタシも性奴隷にと言われましたが…まぁ良いでしょう。そんな行方不明になってたアイリーさんを心配する素振りも無く…となれば悪漢共と繋がっていて…と考えたくもなります。

ワタシの出身地には『親は子の鏡、子は親の鏡』と云う言葉がありますし、『勇将の下に弱卒無し』ともあります。子は親を見習う、兵は将を見習う、そんな意味合いの言葉です。ソレに照らせば、領主様の、人となりは推して知るべしなのですが…如何ですか?」


ココまで聞き、顔を真っ赤に、怒りに震えて居るが、ソレでも平静を取り戻し、


「支部長殿に御足労願え。話の続きはソレからだ!!」


言い放ちワタシ達の前から姿を消した。


「ちょっとぉ!!彩奈ちゃん!!何考えてるのよぁ!?領主様を挑発って!?」


ワタシの肩を持ってガクガク揺さぶる。


「ホントの事を言っただけですよぉ〜」

「それにしても言い方ってあるでしょぉ!!」

「だからあぁ言ったんですよぉ〜」


ワタシの震える声に揺さぶるのを止めてくれて少し考える。


「何かの作戦が!?」

「案の定カトシおじ様が呼ばれましたら、多分おじ様を伴ってコッチに来ますよ。のんびり待ちましょぉ。」

「ぢゃぁ、少しだけ落ち着くわ。」

「そぉそぉ、焦っても良い事無いですよ、って言うか…あのおぢさま恐かったよぉ!!」


やべ…緊張の糸が解れて泣き出しちゃった。またアイリーさんの胸を借りた。


泣き止んで落ち着いた頃、おじ様を伴い

領主様が牢に来た。

バカ息子も一緒だ。

後は兵士さん…あの隊長さんだ。


「さて、先程の続きだが…トモタ殿に問う、アイリー殿が人攫いにあっていた事相違無いか?」


いきなり話を振られ慄くおじ様、がんばれぇ!!


「はい、間違い御座いません。」

「捜索や衛士への届けは?」

「衛士隊にも勿論届けはしていました。」

「衛士隊はソレをどぉ扱った?」


隊長さんもおっかなびっくりで応える。


「他にも複数名の女性の行方不明がありまして、関連性やその前後の聞き込み等を致しておりました。」

「何故、人攫いと気付かなかった?」

「ソコも視野には入っておりましたが、中々捜査も進まず…」

「何故捜査が進まなんだ?」

「上からの命令です…余りソコに人員を割くなと…」

「その事件が私の耳に入っていたらばソレは無いのだが…その上を呼べ!!」

「はっ!!」


隊長さんは返事をしてすぐに出て行った。


「さて、支部長。その事件は誰が解決させた?」

「はい、ソコに居ます、桐生彩奈殿に御座います。」

「ふむ、して犯人は?」

「八人全部死体で衛士隊が持ち帰りました。その八人に与した四名も桐生彩奈殿により捕縛されております。」

「では、桐生彩奈よ、何故お前に助ける事が出来た?」


ワタシは迷子から組合での立ち回りまでを語った。

聞く側からしたら荒唐無稽だよねぇ…


「デタラメを云うな小娘が!!おおかた貴様が仕組んだ事だろぉが!!貴様の様な小娘に何が出来る!?その死んだ八人も貴様が用意した奴隷か何かだろぉ!!即刻我等を謀った罪でその首刎ねてやる!!」


コイツ…ホントのばかだ…

ワタシは怒りを通り越して呆れた。


「何か反論はあるか?」

「流石にココまでの言い掛かりは予想しておりませんでした。呆れ果ててその気力も御座いませんが、全てそのばかの言い掛かりに御座います。」

「誰がバカだ!?おい!!早くコイツの首を刎ねろ!!」


喚いて兵士さんに命令するが、この場の命令権は領主のおぢさまが持ってるんだぞ?


「少し黙れ!!」


ほら、流石におぢさまに叱られた。


「今、其方そなたが言った内容が正しければ、此奴を叩きのめして逃げるくらいは出来るのでは無いか?」

「ソレは可能ですが、ソレをしたらワタシは犯罪者になる可能性を考えました。」

「ふむ、しからば何故今ソコに入っているのだ?」

「さて、ワタシにも一向に解りかねます。何処かのばかのアイリーさんへの執拗な着き纏いを隠蔽する為とかでしょうか?」

「言わせておけば…このぉ!!」


遂にキレたばかは近くにあっ槍をワタシに向けて突き出した!!

ソレをワタシは上に逸らし…伸び切ったところで掴み取り手元に手繰る。

槍を取られたばかは…


「貴様!!ソレは反逆行為だ!!領主に、反意有りと見做して、即刻処刑だ!!」


いやぁ…わめくわめく。

うわっ!?おぢさまの目が…コワいなぁ…

ばごっ!!

溜まりかねたおぢさまの裏拳がクリーンヒット!!ばかは吹っ飛び気絶する。

既にアイリーさんは状況に置いてけぼりだし、おじ様もすこし焦ってる。

おぢさまはワタシを見て、


「かなり肝の座ったお嬢さんだな。」


ニヤリとワタシを見遣る。


「さて、コレで静かに話せるな。

その業前何処で身に付けた?」


「祖父と父に産まれた頃より。」

「その両人は健在か?」


さて…この後は身元調査かな?

どぉ考えてもココは日本ぢゃ無いし…正直に話すか。


「迷子になるまでは元気でした。」

「会ってみたいのだが?」

「ワタシの実家に行けば可能でしょぉ…」

「実家は?」


やっぱり…


「恐らくは解らないと思いますが、日本国、三重県津市にございます。」

「なるほど、嘘は無い様だが、国名も地域も聞いた事が無いな…」


その後暫く考えて、


「あい解った!!貴殿等は無罪放免!!代わりにソコで伸びているバカ息子を不敬罪で牢にぶち込め!!」


ソレから牢での入れ替えがあり、隊長さんの上司が来た。


「お呼びにより参上いたしました!!」


領主のおぢさまに敬礼で挨拶した。


「お主に聞きたい事があったのだが…何故行方不明の捜索の人員を減らした?」


冷や汗を流し牢の中を見遣りながら…


「そ…ソレは…御子息が、アイリーと云う女の洗脳が済み自分のモノになるまでは待つ様にと…」


と白状した。


「戯けが!!」


ごしゃ!!


骨が砕ける音がして顔面が凹んでる!?

どんな拳ですか!?


「このアホも牢に入れろ!!」


コワっ!?思わずチビるトコだったよ…


「桐生彩奈殿、アイリー殿、ワシの不明にて迷惑を掛けた事謝罪致す。」


ワタシ達に深々と頭を下げて謝罪するおぢさま。ステキな大人だ。


「ソレから…くだんの事件が明白になったら大々的に公表し、褒賞も出すからその気でいてくれ。」

「お断りします。」


頭を下げて即答する。


「何故だ!?」

「平穏に過ごしたいからです。」


今度は目を見てシッカリと答えた。

少し考え、おぢさまは、


「なら仕方ない、名は公表しないが事件解決は公表しなくてはならん。褒賞は支部長に預けるが、構わんか?」


これ以上の、固辞は失礼かな?


「ソレならば…」

「良し!!決まりだ。支部長よしなにな。」

「はっ。」


こぉしてワタシ達の牢暮らしは数時間で終わった。

ワタシもアイリーさんもヘトヘトになったのは云うまでも無い。

しかし予想の斜め上の落ちが付いたなぁ…

予想だと、アイリーさんとワタシは無罪、ばかは叱られる程度と思ってたんだが…

何か設定上で質問等ありましたら感想欄にお願いします。

質問はユーザー名を伏せて後書きでお応えします。


何故、彩奈の出身地が三重県なのか!?

忍者と云えば伊賀、甲賀が有名ですから…

なら三重県だな!!と…

何故、津市だ?

伊賀や甲賀だとまんま過ぎるし…許可取りとかメンドいだろぉと思ったから!!

なので、架空の忍者の末裔にしました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ