第3話 投稿できてない? 再投稿
サイトの方で投稿した第3話が反映されてなかったのでもう一回再投稿してます。
もしかしたら被っているかも
教授が奥の部屋から取って来たのは手のひらくらいの小さなボール
それを前に突き出して、教授はまた質問を始めた
「ベルモンド君、このボールから手を離したらボールはどうなるか知っているかね?」
???
教授は何が言いたいんだ?そんなものただ地面に落ちるだけだろ
「はあ、ただ下に落ちるだけと思いますが」
「正解じゃ、素晴らしい」
そういって教授は手からボールを離してボールを床に落とした
「教授、その程度のこと魔法学校の学生で無くともそこら辺の子供でも答えられます」
「もしかしてからかっておられます?」
誰もが答えられる問題に最初はからかわれているのかと思ったが、次の質問に俺は答えることができなかった
「ふむ、では次の質問じゃベルモンド君」
「君は先ほどの質問でボールは落ちると答えた、そうだね?」
「…はい」
「では、なぜボールが落ちるのか答えられるかね?」
「それは…」
俺は答えようとして口を開いたがすぐに閉じることになった
そう、俺は確かにボールが下に落ちるということを知っている
でも、そのようになるのか知らないのだ
今までただ当然の結果を前にその事を考えることはなかった
俺は自然とこの教授が何を言わんとしているのか、なんとなくわかるような気がした
「…答えられないようじゃな」
「ああ、答えられんかったからと言って落ち込む必要はない」
「なにせこれがわしの研究テーマの一つじゃからの、答えられるわけがないのは当然じゃて」
「突然変な質問して悪かったの」
「…いえ」
「じゃが、わしが言わんとしていることが少しはわかってくれたかの?」
俺がうなずくと教授はボールを拾い渡してきた
「これは自然科学の中でも物理と呼ばれる学問の一つじゃ」
「…物理」
「そうじゃ、今回の研究ではこの物理を研究しようと思っとる」
「これから1年、ベルモンド君にはわしの研究の手伝いをしてもらう」
「よろしく頼むぞ、ベルモンド君」
そうして伸ばされた手に俺は応えた
「はい、よろしくお願いします」
「うむ、よろしく」
「ふむ、どうやら夜が近づいてきたようじゃ暗くなる前に帰りなさい」
「明日からいつでもよい、毎日一度は顔を出してくれんかの」
「わしはいつでもここで待っておるからの」
「はい、わかりました教授」
「ああ、そのボールは君にあげよう」
「それを使ってよく考察してみてくれ」
「はい、では失礼します」
「うむ、気をつけてな」
どうやらシークランド教授のやっている研究は思っていたよりも面白そうだ
ベルモンドはボールを片手に魔法学校の学生寮に着いた