みなさんお願いします
「ソラちゃん、宿題はどうなったの?」
「今日はパリパリを買ってノエルと食べた」
どこかで聞いたパリパリ。
「そのパリパリは、どんな味がしたのかな?」
「甘いパリパリだった。辛いのはやめた方がいいとおばさんが言ってた」
あの2人は優秀なんだな、しかしこの街でも売っているなら大変そうだな。
帰りに・・・・途中で寄ってみるか。
そろそろ、うちの酒場とリカちゃんの家にオーク肉は届いたかな。
「ユーリ、部屋に行くね、おやすみ」
「待って、明日の宿題。はい」
「ありがとう、おやすみ」
「おやすみ」
ソラちゃんは店の手伝いをしなくなって早く寝る様になった。
朝起きてリカちゃんに会わないだろうと今渡した。
食器を片し、部屋に行く。
この街で出来る事は終わった。
農家のネズミ討伐は、エミリー嬢の所と同じ様にしようと考えた。
アンバー嬢の実家がここにあって、ハート伯爵様が治めてると知ったので準備だけして後はお任せした。
メルーンの方は依頼なので急いで完了して、ドラゴンを探しに行くんだ。
楽しい夢を見ている。
ドラゴンとお祭りを楽しんでいる。ドラゴンの大きさは僕より大きいが大人位の高さしかない。
6体のドラゴン、周りを探しても後1体がいない。お酒を飲むシュラさんに冗談を言ってる、ブラック君。
他のドラゴンは薄ぼんやりとしか見えないが、楽しんでる様には見える。
キャンプファイヤーを囲んで楽しそう。
僕が君の名前はと聞くと「秘密」と答える。
どこに住んでるのと聞くと「探しにおいでよ」
変身は出来るの?と聞くと「誰かが出来たよ」
「何だよ、最初は楽しかったのに。夢ならもっとこう、近所に住んでるとか、うちの酒場でラム酒を飲むとか、色々バリエーションがあるでしょうが」
「ユーリ、朝からうるさい。起こしに来たわよ」
何か怒ってますかテレサさん。聞きませんけど。
「おはよう、みんなは起きてるの?」
まだ起きてないのか、お寝坊だな。
「ユーリが早く起こしてと言うから起こしに来たのよ」
頼んでいたのか、僕。
「ありがとう、また来ます。お体お大事に」
「ありがとう、姉さんにも元気な子を産んでと伝えて」
「分かりました」
ジェシーは快適に飛ばしている、お土産のリュックがないので帰りにしては荷物か少ない。
「またお別れだね、ジェシー。ポール子息の家では大事にされてるから心配はないけど冬は寒いから気を付けなよ」
気を付けるのは無理だな。
「ジェシー、馬体が大きくなってきたな。馬の成長はいつまで続くんだ。ジェシーは今何歳」
「ヒヒーン」
文字数で4歳。
「4歳か、まだ成長するな」
「多すぎなのよ、ユーリ」
「まあ、邪魔なら売って来ればいいよ」
リカちゃんに怒れてます。
大樽が10個、厨房に置いてある。
うちなら大丈夫だ、朝からハンバーグの姉妹と邪魔なら売りに行く母さんがいるから。
「リカ、ユーリも悪気がって沢山送くってきたわけではないのよ、それに食べれなければ売れいいのよ」
そうそう売ればいい。
「でも忙しいのに、あんなに有ると邪魔だとお母さんも言ってたでしょ」
「それなら、売ろう。そしてお店で働いてくれる人を探そう。売った代金で雇えるよ」
「それいい、誰か来てくれれば、新しい味が考えられる」
話が決まったので、食べられるだけ残して僕が買いてを手配して、働いてくれる人の募集は2人に任せた。
メルーンの工房で支払いを済ませる。
掛った費用など関係者の事を考えて製作が終わる前に支払った。
「本当に良いんですか、こんなに貰って?」
「はい、僕の計算では材料費を引いても利益は出ていますので問題ありません。残りの製作も、よろしくお願いします」
他のお店にも支払いに行き、製作ご苦労様と伝えてギルドに向かっていたが、何か忘れていると考え思い出し、木工工房に戻った。
「あれどうしたんですか?」
「忘れてました、小物の製作は出来てますか?」
「私も忘れてました、出来てます。ちょっと待って下さい」
出来てるか良かった。
「こちらが、頼まれた商品です。後書類も用意しときました」
「ありがとうございます、カードでお願いします」
「いえ、サービスしときましすよ」
「それは出来ません、この商品の出来素晴らしい。この音聞いてください」
「カッタン」
「いい音でしょう」
おじさんは困って「そうなんですか?」
「そうです、このカッタン。正常に出来てる証拠なんです。またこの商品を頼まれた時に音がなる仕組みが分かると思いますよ」
そう、1個だとただ作っただけ。沢山作ると何でこうなんだか分かる。使い方を知ればもっと分かるけど今は秘密。
カードを渡して支払いを済ませて、お店の名前を聞くと名前が無い。
お店に名前を付けないのかと考え、思い出した。リカちゃんのお店にも名前が無い。
看板にポンポンとパリパリの絵を描いたが名前はない。
近くにギルドがあるので、そこからの地図を書いて貰った。
ギルドのお姉さん、メシルさんにお土産のパリパリをあげる。
「ありがとう、変わった食べ物ね」
すぐに食べないとは真面目な、あたり前か仕事中だ。
「オーク肉届きました」
「届いているわよ、よくあんなに送って来れたわね」
「オークの生息地域で沢山倒したから、それにオーク王国になっていたんだ。増えすぎだったんだ」
「カード貸して支払いの処理をするから」
メシルさんにカードを渡して、そうだ聞かないといけない事がある。
「女性でメメルさんと言う人に知り合いは居ませんか?」
こちらを向いて「いないです」
そうかそんなに偶然はないよな。
「はいどうぞ、持ち込まれたオーク肉は全部で1192体分です」
メシルさんが読み上げて止まっている。
どうしたんだろう。
「本当にこんなに倒したんですか?」
「本当に1192体分のオーク肉が送られて来たんですか?」
「来ました。報酬が大銅貨7枚で大銅貨で8344枚、銀貨で834.4枚、大銀貨で83.44枚、金貨で8.344枚・・・・金貨8枚、大銀貨3枚、銀貨4枚、大銅貨4枚です。カードに入金しときました」
テンポの悪くなった喋り方のメシルさん。
「それではネズミの討伐クエの作業に向かいます、ありがとうございました」
オークが近くにいないと報酬も高いんだな。
「では、みなさん今の説明で分からないとこがありましたら助け合ってください。それと設置の手伝いもお願いします。このネズミの討伐は、みんなの協力で更に効果が現れます、頑張ってみんなでネズミを討伐しましょう」
最初の農家の説明が終わり急いでメルーンの市場に向かう、餌の注文を忘れていた。
「おばちゃん、ネズミの餌になりそうなバターにピーナツに後なんだ・・」
「お芋もよく食べるよ」
そうだ芋だ。
「その芋ください」
「ちょっと待って遅れ」
手に持って来たバター、ピーナツ、芋、それぞれ1個づつだ。間違えてた、数を言ってない。
「その3種類を1100個づつ下さい」
おばさんの持っている食べ物は地面に落ちました。
「1100個づつ?」
「そうです、急ぎで1100個づつです。用意できますか?」
おばさんは考えて「その数だと市場中の露店から買い漁らないと直ぐに集まらないよ、割高でいいのなら集めてみるよ」
「それでいいです。割高になるなら割高分は後払いで払います。お願いできますか?」
「昼過ぎぐらいまでに揃う様にしとくよ。荷車は使うのかい?」
「あると助かります。量が量ですし」
カードを渡して支払う。後は貰いに来た時に払えばいい。
「よろしくお願いします」
「お昼過ぎだよ」
忘れていた餌の注文を何とか終わらせて農家のみなさんを集めて説明して回った。
お昼には餌を取りに行き割高分も払って、設置出来ている農家から配って回った。
餌が用意出来たので、これからの所には餌の付け方のも見せて説明した。
説明は40~50人位の人が集まってくれたので、説明回数が減った。
それと、協力的に手伝ってくれるので日が落ちるまでに何とか終わった。
僕がしたのは説明だけだったので楽だった。
僕が伝え忘れていた大樽も何で用意したあるのと聞いたら。
「工房の人が大樽を四隅に置いといてと伝えてくれと言われた、と言われたから用意しといた」
親方ありがとう、助かりました。
今のところ工房に行く用が無いので、街に向かいながらお礼を呟く。
あまり疲れてないが宿で1泊する。
明日の報告が終わればドラゴンに会いに行ける。
僕は知ってる、必ずいるとラム酒をお土産に会いに行く。
今回は学園の休みなんて気にしない、絶対に会うまでは帰らない。
この位の覚悟無いと冒険者にはなれない。
「「「「「「「きゃ~、きゃ~、きゃ~」」」」」」」
毎回教えるのを忘れる。見たいだろう効果、見たくない惨事。
おばちゃんとかだと「あらこんなに捕まったの」と言うだろう。
あの「きゃ~」は若い女性だろう。子供なら平気かも知れないが。
とんでもない事をしてしまった。
朝ぶらぶらと散歩して会う人会う人にお昼に南門前に来てくださいと依頼の書類に署名をお願いしたいのでと言って歩いた。
ここまでよかったが、全員集めないで場所と時間をずらせばこんなに集まる事はなかった。
各農家代表で1名で来てくれれば約1100人これでも多い人数だ。4か所の門の前なら250人ですんだ。
目の前には農家の家族様達全員がいるのではないかと思うぐらい集まってしまっている。
見張りの人に説明したら早く解散してくれと頼まれた。
頼まれたついでに僕のお願いも言ってみたら、冗談でもやめた方がいいと集まった人を見て行った。
あれがしたかった。(みんな、攻め込むぞ)
みんなに今までの経緯を説明。依頼を受けたところから今日までの事を。
報酬は大幅に下げて1匹小銅貨1枚にした。大樽計算ではなく600匹計算にした。
1軒につき大銅貨6枚、これを聞いたみなさんが大声で喜ぶので後ろを見たら、怒ってなかった。
説明が聞こえてるからかもしれない。
依頼書にサインを書いて持った。
「ありがとう」
「これで安心だ」
「あんなに安くしていいのか?」
「育つのが楽しみだ」
色々声をかけられたれ、サインをして貰ったのでギルドに提出しに行った。




