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バッファ肉は美味しい

眩しい、もう朝か。起き上がって周りを確認する。


「まだ日が昇ったばかりか、大岩の上から落ちなかったな」


便利丸も仕掛けた、この辺だと魔物がいなそうだが安全のためだ。


よし、目が覚めた東に向かうぞ。


干し肉が無いので、蒸した芋を食べる。


「蒸すと甘みが出て美味しいな」


さて、行こう、そこに道があるから。


大岩から飛び降りて東に走る。


街道の両脇に落ちている小石が少なくなってきて、あたり一面は草原だ。


まだバッファは見えないが、そのうち発見できるだろう。


「違うな、僕が速いから横から襲えないだけだ。バッファが4体追いかけて来る」


高級なお肉が追いかけて来るけど、先ずは目的の場所に行こう。


「覚えていろよ、僕は怖くて逃げるんだ。今度会ったら君達が逃げる番だぞ」


全力疾走して振り切る、奴らも速いので集団になったら・・・・避けるだけだ、まだ倒さない。


バッファと鬼ごっこをした事が無いけど、疲れたら弱い魔物の様な気がする。突進攻撃がなければ牛さんより少し倒しづらい魔物に格下げだ。





「街道が南に向かう様に曲がっている」


ライムスーデンの東の街道が曲がっていた。北にも東にも続いていないで南に曲がっていた。


今その場所に立っている。振り返ると北だ、北から西に山脈の様に山が連なっていた。


北の山を何個も登って下りて行けばガーベラ山の方に行けるんだろう。山が険しいのか麓や谷が歩き難いのか歩く人がいないんだろうな。そこに山があっても登らない時もある。


でも今は、南だ。南の街道を走るのだ。





「残念なお知らせです、街道はこの先には続いていません。どうでしょうか、300メートルは走ったのでしょうか、凄く短い道のりでした。信じられません、この先に街道が続いていないとは、でも仕方ありません、今のところ、これ以上街や村が必要な程に人口がいません。ここまででいいのです、この先は人口が増加したら開発していきたいと思います」


残念だがこの先に人の住む所があるとガーベラの人達は思っていない。この先に他の国があってもこの先に向かった人が戻って来て、教えてくれないと誰にも知られる事はない。ボーンさんの西側と同じだ、西側を飛んだ時には他に人の住む所は見つけられなかった、海に出てしまった。


「仕方ない、スキルドローンを使おう、発動だ」


その場でジャンプして見える範囲で大陸が終わっている様には見えなかった。何回もジャンプしたけど景色に違いはなかった。同じ高さしか飛べないのだから当たりまえだ。


「さてバッファを討伐するか、バッファが増えたりしたらお肉ハンターか、冒険者がライムガーデンに在住しているな」


倒しづらいお陰でバッファに遭遇できるんだな。感謝しよう、遭遇出来ない皆に。





バッファは恐ろしい攻撃をした。僕の矢が半分以下になってしまった。


「5本しかありません、いつも20本を持ち歩いているのに・・・15本も折れて使い物にならなくなった」


これ以上倒してもリュックに入らない、詰め込めるだけ詰めた。


伝説もリュックにしまおう。後は走ってアルジュを目指そう。


久しぶりの挟まれる子供だ。


「あれ、身長が伸びてるぞ。頭1個分以上だな、干し肉を食べ続けたのが良かったんだろう。それか野菜スープの野菜多めだ、それでか、レイさんにUFOキャチャーの様に頭を掴まれなくなったのは」


それで、UFOキャチャーのブームが終わったのかもしれない。


街道を走った方が早く走れるのでライムスーデンに向かう。





「野菜多めにして下さい」


「はい、お待ちどう様です」


お姉さんから受け取った皿を持って木箱に座る。


「美味しい、スープに野菜の旨味が出ているな」


美味しい野菜スープを食べる、お昼には小さい村のトムハン村に着いた。


お腹もすいたし、食べ物を持っていないのでお昼に村に着いて良かった、街道を走れば何処かの街に着く。


「お姉さん、お代わり」


「は~い、待ってね」


他のお客さんも昼時なもで並んでいる、他の露店にも並んでいる人がいる。


あそこは串肉焼き、あそこはシチューだ。パンを販売しているところもある。


「お待たせ」


「ありがとう」


カードを渡して支払いをお願いする。


僕がお代わりするのは珍しい。朝お芋1個だったのでお腹が空いた。


返されたカードを受け取りのんびりと食べる。


ロードさん達はどの辺を進んでいるのか、今日か明日にはアルジュに着く予定だけどのんびりと進んでいるから、明日にアルジュかな。


「ごちそうさま、美味しかったです」


「ありがとう」





「今日ここを通った馬車に、ドラゴンの絵が描いてある馬車は通りましたか?」


「そうだな、よく見ていないけど、ドラゴンが描かれていたら気が付いたはずだ、来てない可能背が高いな」


「ありがとう」


「面白いな、リュックに挟まれているのか」


「そう、挟まれた子供です。ありがとう、探しに行きます」


「そうか、もうすぐ日が暮れる気を付けろよ」


「はい、それじゃ」


夕方に着いたアルジュ、前に来た時の酒場を僕が憶えている訳がないので門番さんにドラゴンが描かれた馬車が通ってないか聞いた。


通った可能性もあるけれど、目立つから来てないと思い。ガーベラ方向に向かう。


ガーベラに向かう街道を走っていると馬車が野営していた。


アルジュの農村地帯から少し行った所だ。


夕飯の用意をしているようで、ロードさん達ではなかった。


馬車は2台で、今からだとぎりぎりで村に入れないと判断したのだろう。


「夜間は入れないのは怪しい人を入れないためと、夜は寝るのが普通だからだろう」


異世界で時間制限なく行動したら色々と大変だな。村人を守る騎士も24時間体制になってしまう。






ロードさん達の馬車を見つけた時は、レイさんが見張りをしていた。


「ユーリ、お帰り。早かったのね、それでいつ奢ってくれるの?」


まだ覚えていたのか、仕方ない。


「いい肉が入りました、今食べますか?」


荷物を置いて石の上に座るとレイさんが寄って来た。


「直ぐに食べたい、今日の夕食はワンダーが作ったのよ。量は少ないし、味は薄いのよ。ユーリに教えて貰ったのに薄いのよ、さあ早く」


「あまり大声で話さないで下さい、寝ている人が起きてしまします」


「分かった、静かにするから早く」


馬車を見つけたので、直ぐに寝るつもりが・・・・あれ、夜ご飯食べてない。


お昼の野菜スープをお代わりしたからだ。


急いで、焼き肉の用意をする、馬車から調味料を出してタレを作る。火はあるので直ぐに焼ける。


肉をフライパンに載せて行く。


「レイさん、焼けたお肉をこのタレに付けて食べて下さい」


「うん、分かったわ」


一応新鮮なので、火が通る位で食べれば絶品の味だ。


「美味しい、何このお肉。何処で仕入れて来たの?」


「秘密です、今は食べましょう」


「食べましょう」


しかし、平和は続かないのだ。


「ユーリ、私も食べる」


大声で食べるをアピールする、今夜の料理当番。その声で皆が起きれば、焼き肉の食事会の始まりだ。


「ワンダーさん、向こうの釜戸にも火を付けて来て下さい」


「そうね、皆も起きたのね」


自分の声で起きたと思わないワンダーさんは、ロードさん達が使うであろう釜戸に火を起こす。


焼き肉用にどんどん切ろう。


「ユーリ、焼き肉だね。美味しそう」


起きて来たミアちゃんにお肉を持って行って貰った。


「ユーリ、奢る気になったんだな」


ワンダーさんの料理で足りなかったのか、皆よく食べた。






お昼前にアルジュ村の農家の畑の横を進んでいる。


「ロードさん、ネズミ捕りが何処の畑にもありますね」


「そうだな、食料の被害が減ったな。しかし、全部で何匹捕まったのかな」


横に座るロードさんが恐ろしい事を言っている。異世界物でネズミを食べる文化があるからだろう。だがこの世界では食べない、見て気持ち悪いと思う人が男性では少ない。そのネズミがあの樽全部を足した数なんて想像しただけで気絶してしまう。考えるのを止めよう、危険すぎる。数えて喜んでいたおじさん、ここに仲間がいます、どちらかが、ネズミを数える会の会長になるべきだ。そして食べろだ、君達なら出来る。


「被害が減ったのなら、捕まった数なんてどうでもいいではありませんか」


「そうだが、気になるだろ」


気にならない、そのうちガーベラ王国で何匹捕まったのかなと言いそうだ。


「見えてきました、南門です」


「そうか、着いたか」


「ユーリ、今夜は昨日の続きよ。奢りなさい~」


レイさんが騒いでいる、どうせ門の所で並ぶんだからその時言えばいいに。




ロードさんの知り合いの宿屋の裏庭に馬車を停めさせて貰い、それぞれが宿の自分の部屋に向かった。


お昼過ぎに着いた宿で軽めの食事を食べた。


今夜は豪華な食事だと僕が言ったので、皆はそれならお腹を空かしとくかと言って、昼のビールを飲まなかった。


本気で食べるつもりだ、食材の量はリュック2個分ある。焼き肉で少し減っただけだ。


テーブルと椅子が無い、今からだと作っていては間に合わない・・・・間に合いそうだが、夜ご飯の為に椅子とテーブルを作るのはちょっと変だよな、仕方なのいので酒場のテーブルを借りよう。


僕からお願いするよりもロードさんに頼もう。





「頼んで来たよ、お客も少ないから運んでいいそうだ。お昼までにお店に置いといてくれと言われたよ」


「ありがとうございます」


「いいさ、皆で食べる為だ」


頼んでくれたロードさんは、予約した商品の事を確認しに行った。


僕がテーブルを運んでいるとレイさん達が下り来た。


「椅子を運んで下さい、裏庭で夕食を食べるので」


「裏庭で食べるんだ、ボードンとじい運んであげて」


「了解、楽しみだな」


「外で食べるのか、どんな料理だ。冷えたビールに合うんだろうな」


「合いますよ」


レイさんだけを手招きして呼ぶ。


「レイさん、辛い調味料を買って来て下さい、それで夜は遅めの時間になります」


「いいわよ、美味しいくなるのね。食べる時間が遅いのは支度に時間が掛るのよね」


「そうです、準備に時間が掛ります、後、ボードンさん達にテーブルと椅子で遊ばないで酒場に返すように言って下さい」


「え、?」


「酒場に戻して下さい」


「ええ、よく分からないけど。そう伝えとくわ、遊ぶなと」


悪い顔になっているレイさんをその場に残して、馬車からリュックを取って全速力だ。



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