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準備出来ました

予定では、ふうちゃんに会いに行く旅の出発日は今日だった。


「街から近い所でも伸縮しやすい蔓が有ったんだな」


レイさん達が卵を取りに行く山の手前の標高が低い山の麓に来た。


伝説の弓は何処でも作れたんだな、ユーデット様の本は情報が確かな物が多いな、シーラさんは気が付いていないのかな、ガーベラを良くするのに役立ちそうな本があの部屋には沢山あるのを。


本を取り上げられたら可哀そうなので、シーラさんに秘密にしとかないといけないな。


水に浸して少し待てば材料の出来上がりだ。


ローブ作りも慣れた、材料選びも完璧だ。蔓の種類で伸縮性が違う物を混ぜないようにした。


プロなら最初から混ぜないで伸縮性の違いで商品を作っただろうけど、用途に合わせて材料を用意する事を今回始めて考えた。薬の材料では考えていたけど、物作りにその考え方を思いつかなかった。


「沢山、作るぞ。まだやる事はあるんだから」





食堂でロードさん達が食事をしていたので相席をする事にした。


「こんばんは」


「こんばんは、旅の準備は出来たのかい?」


「今頑張っています、ロードさん達の護衛と雑用係は見つかったんですか?」


「まだだよ、商品を受け取るのにも数日掛かる」


皆は定番のシチューとパンにスープだ。僕は野菜スープの大盛りとパン。


「ロードさん達の護衛と雑用を僕達に任せてくれませんか、アルジュまでしか出来ませんが、その後はその後で考えれば、数日後にはカルテアを出発出来ます、どうですか?」


「分かった、少し考えさせてくれ」


「はい、お願いします」


僕の申し出を考えてくれるのは、ロードさん達に都合がいい条件だからだ。


「アメリアさんは元気にしてますか?」


「ありがとう、食事を部屋で食べているが、だいぶ良いようだ。寝る時はミアと一緒に寝ているよ」


そんなに調子は悪くないけど部屋で食事をしているんだな、元気なら大丈夫だな。


「そうですか、良かったです」


ロードさんがどんな選択をするのか分からないが、今は出来る事をしないと。





ロードさんに提案した事でやる気が出た。このやる気は雑用係としての仕事の効率を考える事と提案した事で色々生じる問題も僕が責任を持つ事にした。まあ、まだ僕に決まっていないけどね。


そう、久しぶりの一遍を実行する。物作りが好きな性格なので忙しいのと徹夜が気にならない。


ブラック企業で喜んで働く馬鹿な職人だ。でも馬鹿ではない、自分から忙しい方が好きで働いているので会社から見たらお願いだ家に帰って休んでくれと言われる、ブラック職人だ。勿論残業代は貰うし仕事の納期を早めて『他の人はまだ出来ないんですか』と言いたい。


今、急いで作っている理由は、完成した時の使い易さがイメージ出来ていないので、手直しが必要になると思っているからだ。


「しかし、いいのだろうか、こんなに違う物になってしまって」


荷台の揺れが無くなる様に出来たが、その次には荷台の中の改造をしている。


元々、荷物を載せるだけの荷台を収納スペース付きの荷台に、行商人は荷台が生活空間だと考えた、なので、荷台を快適にしたいと思った。


図面を書いて、色々なアイデアを足していく楽しさが今は出来な、思い付いたら直ぐに作っている。


生活空間を快適にする為に御者台の座る所の下を収納スペースに荷台の中には小さい棚を1個置いた。


1台目は完成した、不便な所は後日直すつもりだ。




眠い状態で夕ご飯のステーキを食べていると、噛んだ時に頭が前に傾くので、その度に寝落ちしそうになっている。


「聞いてくれているか、ユーリ」


誰か僕の前に居るけど、うんうん頷くしかない眠いから。


「聞いています、このステーキの味付けは塩が薄いです」


「いや、こないだの申し出を受けて行商の旅に出たいと思ったのでその返事を・・・・・聞いてくれているか、ユーリ」


「ああ、その事でしたか、最初からロードさんは承諾すると思っていたので聞こえなくても大丈夫です、それにこの作戦は既に最終段階です、後戻りは出来ません」


「最終段階?」


ロードさんの横にはミアちゃんもいるみたいだ。お肉を噛んでいる間だけ眠らしてくれないかな後1噛み位寝たい。


「ユーリ、眠いの?」


ミアちゃんの声が聞こえた。


「眠い様に見えるのは眠いからです、ミアちゃんは眠くありませんか?」


「まだ大丈夫だよ、眠くない」


「僕は・・・・・・・・眠気が少し無くなってきました。ロードさんはいつ出発するつもりですか?」


予定を聞いとかないと、この後の僕の作業の進め方を変えないといけないかもしれない。


「5日後に予約した商品が揃うので、6日後以降に出発したいと思っている。ユーリ達はそれでいいかな?」


卵ハンター達には出発日までビールでも飲んで待っていてと言ってあるので、僕次第だ。


「はい、その日までに旅の準備を整えておきます」


「そうか、ありがとう、少し安心したよ、護衛も雑用も誰も来てくれないから。でもユーリとユーリの知り合いの方が安心できるよ」


「そうですね、僕も安心できます。食べ終わったので先に寝ます、おやすみなさい」


「おやすみ」


「おやすみ」


寝よう、時間に余裕だ出来た。


「ユーリはステーキ、1口しか食べてないよ」


「そうだな、寝ているのかと思ったよ」


「大丈夫かな」


「大丈夫だよ、ユーリは眠いだけだ、寝れば元気になる」


「そうだね、ハンバーグまだかな」





「アメリアさん、おやすみなさい」


「ありがとう、ユーリ。おやすみなさい」


今度こそ眠るぞ。





久しぶりによく眠った。3徹はよくない、危なくステーキで死ぬところだった。


頷いていたけど、噛むのが大変だった。


やはり野菜スープ大盛が一番食べたい。


「野菜スープの大盛だよ」


「ありがとう、肉は少なくしてくれた」


「したよ、いつも通りだ」


「言わなくてもしてくれるとは流石だ、おじさん」


「肉を減らしいていいのは、君だけだからね。覚えたよ」


なるほど、皆は多くしろか少ないぞと言うのだろう。僕は違うのだ、野菜スープに肉は入れない派だが、肉無しだとお店の人が困るので肉は少なめなのだ。


あと少しで完成するので、のんびりとお昼を露店で食べている、2日後に出発だ。


ドラゴンのふうちゃんに会えると思うと全力で走って行きたいが、のんびりと歩いて行くとローランドで決めてから守っている。


自分で決めたルールは守る、人の決めたルールは検証する。これでいいのだ。我がままの様だが人のルールがどうしてそうなったか考えないと従えばいいのか、気にしなくていいのか分からない。


自分のルールを守る為に、工房に向かう。






「亀亀、次はふうちゃんに会っに行って来た後になると思います。市場に昨日の分も有ったので、沢山有ります。食べ過ぎに注意して下さい。ところで海は深いのかな、海底には何かあるのか今度教えて下さい」


異世界の海底だ、素晴らしい物があるはずだ・・・・・潜れないけど、そこに行こう。


昨日の夜の物が残っていたので、お昼前の物と合わせて持って来た。


南に行く船を見かけないので、海賊はいなくなった。2隻の船がローランドに向かっている、港町ツナサンド、魚介屋さんのおじさんは、元気かな。


かくれんぼに帰って、荷馬車の荷物を片そう。





お昼を食べ終わると、ロードさん達が仕入れた商品を片付けている。


「雑用としては、きちんと片してないとないと面倒なんだよね。最初が肝心だ、ここで間違えると販売する準備に時間が掛る」


きちんとするのは、そんなに得意ではない、特に自分の部屋だ。しかしスキル店員さんになれば説明も片付けも余裕だ。スキルを発動した、行商の旅でロードさん達がどの様に並べていたか、スキル店員さんとして種類、関連している物、セットで売れる物、セットで売りたい物を同じ馬車に載せる。


「単品で売れる物はどちらの馬車でもいいのか、関連した物は同じ馬車に絶対に載せよう」


種類も品数も多いので、行ったり来たりを繰り返した。


その作業は夕方まで掛ったが、なんとか商品の移動と整理は終わった。





「おはようございます」


「おはよう、皆さんは二日酔いですか?」


「見た通り、二日酔いです。準備はユーリがしてくれているの大丈夫です」


ロードさんとレイさんが朝の挨拶をしている、そよ風の皆は二日酔いだ。


僕が出発の日まで好きな様に過ごして良いと言った事を実行していた。


御者台に乗っているボードンさん達は、二日酔いなので調子が悪そうだ。


「明日は大丈夫なんですよね?」


「はい、明日も二日酔いです。でも大丈夫です、ユーリが毎日、冷えたビールを飲んで旅をしていいと最初に言っていました」


「ハァ~」


ロードさんが困ってしまった様だ。


「ユーリ、大丈夫なのか、あの人達で?」


「大丈夫ですよ、酔っていてもAランクの冒険者です。それに二日酔いを治す薬も有るので魔物に遭遇してからでも飲めば問題ありません。アメリアさんが来たようですね」


ミアちゃんとアメリアさんがこちらに歩いて来る。


「ユーリ、私の馬車がないんだけど、何処にあるんだ?」


「あれ言っていませんでしたか、レイさん達には言ったんですけ。あちらの馬車がロードさん達の馬車です」


ロードさんが、裏庭にある3台の馬車に視線を向けた。


「どうしてだ、新品で立派になっていないか、ええっと・・・前の馬車は何処に?」


ロードさんは裏庭で、キョロキョロしている、ベルンさんとヒューラさんも驚いて荷台の中を見ている。


「邪魔なので、売りました。大した金額にならなかったのでレイさん達のビール代にしかなりませんでした。新しい馬車があればいいですよね」


「商品は移動してくれたんだよな?」


「それは完璧です」


「あのロードさん、前の馬車よりも乗り心地が良さそうです」


「商品も綺麗に整頓されているので、問題ありません」


「そうか、それなら新しい馬車で出発しよう。皆乗ってくれ」


あれ、本当に話してないのかな、誰かに話したよな、忙しすぎて誰に話したか忘れたのか?。


「アメリア、行って来る、その」


「あなた、私も一緒に行くのよ、ユーリがその為に馬車を新しくしてくれたのよ。ユーリが出発の時まで内緒だと言うので、今まで言いませんでした」


「ユーリ、どうしてだ?」


「実は、何でこの街にアメリアさんが残るのかよく分からなかったんですよ。ミアちゃんの時は馬車で移動していて、ストーンセナで出産したと聞いてので、それなら馬車を改造すれば一緒に行けると思ったんです。それにアメリアさんとロードさんが一緒じゃないとミアちゃんも可哀そうです。どちらに居ても、アメリアさんかロードさんどちらかがいません。馬車はアメリアさんが安全に移動できる様にしました」


「お母さんも一緒に行けるんだ、嬉しい~」


「あれ、ミアちゃんには家族一緒がいいよねと言ったよね」


「うん、言った」


あれ、どの辺で僕が思った事が伝わっていないんだ。分からない、まあいいか。


「ロードさん、行きましょう。馬車の乗り心地は最高だとユーリが作る前から言ってましたから」


「もしかして、私だけが知らなかったのか?」


「「はい、ユーリが秘密だと言ってました」」


「気にしたはいけません、ロードさん。家族で旅に出ましょう、ほら朝日が綺麗だ、見えないけど」


まあ、頭に来た衝撃は仕方ない、しかし、ロードさんに話してないのだろうか。


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