合流
偶に戦闘している音が聞こえるので、4番のパーティーは近くに居る様だ。
アルさんが大声で大丈夫かと聞いたら『問題ない』と聞こえてきた。
今のところ遭遇した魔物は6体だ。
この大陸に居る魔物全ての種類が居るようだ。
「ユーリ、いつでも食えるからと干し肉をかじりながら歩くなよ」
「食べたいならあげますよ、ウイントンさん」
「そうか、ありがとう」
1人にあげると全員になった。
「美味しいな、ミノスの干し肉か」
「少し甘みがあるのがいいですわ」
最後尾の僕はあまり戦闘はしていない、皆は強いのだ。
「通路が狭いな、気を付けよう」
「僕が先頭で歩くね」
「何でだ?」
「アルさん、伝説の弓は最強なんです、特に狭ければ他の武器の人より戦い易い。マリアさんは僕の後ろで松明の代りに魔法で明るくして下さい」
「はい、付いて行きますわ」
「そうか、任せる」
狭い時は僕が先頭を歩く事になった。
「マリアさん、魔法は岩を通り抜けませんでしたね」
「そうね、通り抜けたら誰かに当たる可能性があったから安心して撃てるわね」
「僕はマリアさんを大岩で囲って戦うところが見たかったな」
「変な作戦を考えますね」
最後尾を歩いているマリアさんと僕は魔法の検証をしながら進んでいた。
今の先頭はウイントンさんだ、先頭を交代しながら進んでいる。
僕がアルさんに経験は大事、アルさん以外にも色々させたほうがいいと言ったからだ、でも、その中に僕が入っていないのはつまらない。
大洞窟に入って2日目、1回寝たので2日目だ。時間の経過が分からないので仕方ない。
シュラさんのいた大洞窟でも街についた僕達は驚いた、思った以上の日が経過していた。
暇なのだ、無詠唱で魔法の練習は飽きた。飽きた僕は毎日練習する時間を起きてからお昼までの間にした。
「皆、魔物だ俺に続け」
「おう」
ウイントンさんの指示で前に向かうバジルさんとルーベルさん。
「ウイントン、2体以上の時に声をかけてくれ」
「そうか、すまん」
声をかけた後にグールを倒したウイントンさん、他に魔物がいない。
「そろそろ交代だ、次はバシルだ」
「遂に来たか俺の出番」
「美味しいな、オーク肉のシチューは」
「そうね、街で買った肉より高価だからね」
野営の準備が終わり、昼間倒したオーク肉でシチューを食べている。
遭遇する魔物は、ゴブリン、コボルト、グール、オーク、ベア、蜘蛛。
奥に?進むにつれて魔物の数が増えてきた。
「他のパーティーはどうしてるかな」
「なんとかなっていると信じるしかない」
「うわ~」
誰かの大声で、声の聞こえた方に皆が武器を取り走り出した。
近くで戦闘が行われていたけど、戦闘している音は聞こえてこなかった。大声がなければ気が付かなった。
洞窟の通路を走って声のしたと方向に来ると、2人の冒険者がゴブリン10体以上と戦闘をしていた。
「おい、大丈夫か」
アルさんとバジルさんがすぐに戦闘に加わった。
「あ、リーダーのアルさん」
「他の人は何処に?」
「通路の向こうだ」
「ここにはバジルだけでいい他は行ってくれ」
「了解」
僕も残る事にした。
地面に矢印を書かないと野営の場所に帰れなくなる。
6人のうち4人が怪我をしてしまった。
「ビリビリと普通どちらがいいですか?」
「普通でお願いします」
誰もビリビリを選んでくれない。何でだ、この薬を塗れば、怪我をしないようにするのに。
まあいいか、怪我の状態もそんなに悪くないからね。
ルーベルさん達が駆けつけた時には、沢山の魔物がいて乱戦状態だったらしい。
戦闘は直ぐにおわり、怪我をした人達を連れて戻ってきた。
「ゴブリンを見つけた時は2体だったんだ、任せて2人で通路の先を見に行くと後ろから囲まれたと声が聞こえて戻って戦闘に参加したが更にゴブリンが増えたんだ。そこからは乱戦になってしまったんんだ」
「俺も2体が相手だから後ろを警戒していたんだ、まさか前からゴブリンが増えるとは思わなかった」
分岐が多くてそのせいで、4人が囲まれるまで2人は気が付かなかったんだ。
「声が聞こえてよかったよ、野営の準備が出来ている、そこなら安全だ」
「助かります」
よく効くお薬は皆の傷を治した、怪我は治ったが気持ちは沈んでいる様だ。
「もう4日も中にいるのに全然進めませんね」
「まだ、2日だよな」
「俺達は3回寝た」
「俺達はこれから2回めだぞ」
誰が合っているのか分からなくなってきたぞ。
「感覚の違いは仕方ない。君達は何番なんだ?」
「3番だ、一度も他のパーティーに会っていないし、教えてもらった矢印も見ていない」
「そうか、4番はどうしたんだろう」
広い空間でそアルさん達と違う3番のパーティと今までの経過の報告をお互いにすると今日は寝ようとなった。
僕は皆が寝静まった事を確認して大洞窟の外に向かった。
「誰か居るかもと戻ってみたけれど誰もいない、それなら矢印を利用して探そう」
最初は4番の矢印を逆に進んで探しに行く。
4番のパーティが進んだ後なので魔物に遭遇しないで先に進む事が出来る、どんどん進んでも誰にも会わない。
途中、魔物の死骸が多数有ったけど冒険者のいた形跡はない、何事もなく進んだようだ。
走って進んでいるのでアルさん達の起きる前に戻れそうだ。
「何処にもいない、そしてここまで来た後は村に戻ったんだな」
4番は大洞窟に入ってここまでは来たようだ、この先の分岐には矢印が書かれていないので、入口に戻ったんだろう。
仕方ない、持って来た食料で中に入っていられる日数は決まる。安全に進めないと思えば引き返した方がいい。
2番は無事なようだった。
僕が現れると凄く驚いたいた、戦闘中なので少しお手伝いをした。
「驚いたよ、君はリーダーのパーティーと行動していたんだよね」
「はい、僕達は2日の夜だと思い、皆は寝ています。僕は走るのが速いので他のパーティーの様子を確認していたんです」
「そうか2日目か、俺達は起きて少し経った、3日目が始まったと思っている」
「安全なら違いはどうでもいいですよね、入口からここまでに魔物は遭遇しませんでした、後には今のところ魔物が居ない状態です」
「それを聞けて助かるよ、後退する時に魔物には遭遇したくないからな」
「これ傷薬です、ビリビリの方がいいですか?」
「これでいいよ、ありがとう」
予備を渡して戻ろうかと思ったが、皆の戦闘が続いているので、倒した魔物にオークが3体いたので解体した。
「オークは解体しときました。さようなら」
「「「「おう、ありがとう」」」」
1番のパーティーは寝ていた。
皆さんは無事なようなので、アルさん達の所に戻ろうと思ったら、オークが沢山倒されたていた。
倒した地点から戻って野営しているようだ。
「勿体ないので、解体しよう」
解体して気が付いた。皆はオークを解体していないんだな。
起きて直ぐに気が付く様に置くにはどうしたらいいか考えた。
山積みに置いていてもいいが、崩れたら面白くない。
何か形を作りたいと思ったが、思い付かない、仕方なく寝ている人を囲う様に置いた。
「最後の人だけ囲えない、オーク1体分あれば届くだろう、オークを探そう」
先に進んで行くと魔物の混合チームと遭遇したので倒した、その中のオーク1体を解体した。
「これで驚くだろう」
気が付くから驚くが喜ぶだろう、オーク肉は高価だ。
僕が夜遊んでから2日が経つ。
アルさんに4番は帰ったかもしれないと報告した。
「ユーリも手伝え、魔物が多いぞ」
大きい広場には魔物がうじゃうじゃいた、100体は居る。
「マリアさん前方に誰も居なければファイヤーアローです」
「分かりました、皆避けてよ」
誰も前方には居ない、戦いは始まったばかりだ。
早く撃ちなさい、マリアさん。一番の見せ場が無くなりますよ。
魔物をすり抜けて攻撃が効く珍し魔法、どんどん撃てば、急所に当たるかもだ。
マリアさんの横に立ち僕も攻撃を始める、接近戦になる前にどれだけ倒せるかが遠距離攻撃に任された戦い方だ。
「シューパ、シューパ、シューパ」
3連続だ、もう慣れた弓は魔物の急所に刺さる。リュックに挟まれるユーリで思う存分に撃ってみたいが、作るのも回収するのも面倒だ。
マリアさんみたいに無限に出せたら楽なのにと思う。
「そろそろいいぞ、ルーベルとウイントンは右、バジルとルルは左、俺が全面、二人は援護だ」
「「「了解」」」
「マリアさん、次の魔法です」
「次ですか、それはどんな魔法?」
「熱くない魔法を飛ばすだけです、魔物に飛んで行けば牽制になります」
「まあ、そんな使い方があるんですね」
「誰に当てても大丈夫ですが、当てない様にすれば攻撃魔法でもいつか同じことが出来ます」
「新しい練習法なのね」
僕は皆の邪魔にならない様にしながら矢を回収する。
この広場は、僕達が入って来た通路以外に6箇所の通路があるようだ。
「アル、バジル大丈夫か?」
「ああ、問題ない」
「俺も大丈夫だ」
アルさんとバジルさんは1人なので囲まれない様に戦っている。
矢を拾い終わったので、アルさんの横に行く。
「伝説の弓、20連発」
「シューパ、シューパ、シューパ」
3連発しか出来ないが、雰囲気は大事だ。
ここからならバジルさんの近くの魔物も狙える。時折マリアさんの牽制拏が飛んでくる。
「シューパ、シューパ、シューパ」
「ユーリ、3連発しか出来てないぞ」
アルさん、そこは大人なんだから助かるが正解だよ。
「アルさん向こうから誰か来ますよ」
アルさんに何か言おうとしたら通路から誰か来た。
「おい戦闘しているぞ、皆来い」
「「「了解」」」
3番のパーティーが来た。
「どうやら、合流みたいだな」
僕達と3番のパーティーは広場の魔物をすべて倒すことが出来た。
3番のパーティーの方には蜘蛛とコボルトが多く、僕達の方にはワイルドベアが多かった。
「助かったよ、ありがとう」
「いいさ、時間を掛ければ倒せんたんだろ」
「それは無理です、蜘蛛からは逃げないといけません」
僕の話に笑って「蜘蛛が苦手なのか、それなら助けた事になるな」
「はい、動いてるのを見ないで済みました」
僕がアルさん達から離れて矢を回収しに行くと、視線の先に頷いているマリアさんが居た。その横ではルルさんが笑っている。
「何だ、広い所に出たぞ」
「無事でしたか」
アルさんが話しているのでルーベルさんが、今来た2番のパーティーの人と話す。
「はい、色々と通路を網羅しましたが、まだ冒険者は見つかっていません」
「俺達もまだ冒険者の形跡を見つけられていない、あそこのパーティーもまだのようだ」
「あそこの子供がオークを解体してくれたんだ、それに傷薬もくれた」
「夜に寝付けないと言って何処かに遊びに行くんです」
僕に視線を向けているな。
「大丈夫なんですか?1人で行動させて」
「はい、あの子は魔物より足が速いのでいつでも逃げ切れるんです」
「ハァ~、冗談ですよね」
「本当です」




