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ハイバード村

商品の少ない馬屋は街道を北に進む。満載の時よりは、速いがそれでも遅い。


今までの忙しさが無くなりのんびりした雰囲気だ。


北にあるハイバード村ではドラゴンの事を聞かないといけない。


今までのところ有力な情報は、火山とハイバード村の近くのドラゴン、これだけだ。


探しているドラゴンが4体なのに情報が2個しか無い。


この旅に少し関係あるのがハイバード村の北にあるハイトの街の騎士団が山賊と盗賊を壊滅させた事だ。


これから行くかも知れない街がハイトだ、近隣に居た盗賊から山賊の情報を掴んで山賊も壊滅させることが出来たとロードさんが教えてくれた。


「浮かれているわね」


馬車3号の御者台からルルさんが話しかけてくる。


「はい、ドラゴンに会えるんですよ、浮かれますよ」


「そんなに会いたいかね」


ウイントンさんも会いたいと言っていたのに。


「私は会いたいです、伝説のドラゴンに会う魔法使い」


次に会えるドラゴンは何色だろう、グリーン、ブルー、イエロー、レッド。


早く着きたいハイバード、のんびり着きたいハイバード。旅は急いではいけません。


「走るのが速くなっているぞ」


馬車の後ろを走っていたのに馬車3号と並んでいた。






「バジル、そっちに行ったぞ」


「了解」


ミノスとバッファが現れた。


馬車は、アルさんの報告で停止して戦闘が終わるのを待っている。


「アル、マリアが追われているわよ」


「何で前線に出てきたんだ」


ミノスと戦っているアルさんは隣のルルさんから追われている人がいると教えられた。


「頑張っていますね、マリアさんも」


マリアさんを追っているバッファを弓で仕留める。


マリアさんは後ろでドスンと音がして振り返る。


僕と目が合い小さく手を振っている。


「作戦通りだ、流石だマリアさん・・・痛いですよ」


「戦闘しながらゲンコツを落とすとはやるなリーダー」


「説明しろ」


「リーダーが余りにもマリアさんを可愛がるのでルルさんがヤキモチを・・・痛い」


「やいてないし、アルはああ見えて男の方がいいのよ」


「おい、俺は男といる方が楽だと言ったんだ」


面倒になったのでマリアさんの所に行く。


「どうですか、慣れてきましたか?」


「そうですね、慣れてきたような、まだのような感じです」


「先ず、仲間を盾の様に絶えず自分の前に居る様にする、隙を見て横に出て攻撃です。盾が動いたら自分も動く、魔物から狙われない様に誰かを盾にする、いい作戦だ」


僕とマリアさんが話しているとバッファが突進してきた。


「今は邪魔だ」


バッファの角を持ち足を掛けて転ばして顔面にエルボを落とす。


「この様に戦闘不能にも出来ますが、先ずは魔法を接近戦にならない様に撃つ、仕方ない時は最大級の魔法で攻撃です」


「ウイントンの動きが分かり辛いのです、動きが変てこなので、魔物に狙われます」


なるほど、盾が変てこに動くのか、違う盾を用意するか。


「では、動きがあまりないルーベルさんが盾だとやり易いかもしれませんね」


「それではルーベルで頑張ります」


マリアさんが走ってルーベルさんを盾にしに行った。


「ユーリ、説明」


寝ているバッファをルルさんに投げつける。


「危ないでしょう」


「マリアさんを中間距離からの魔法使いに指導しています、アルさんがマリアさんに何もしなくていいと言うので、僕が出来る事を考えました」


「そうか、マリアも考えていたんだな」


まあ、考えるでしょう、いつも後衛で見てるだけなんて。


「アルさん、後ろから魔法は・・・とりゃ~、危なかった、バッファの魔法か」


「ユーリ、有難いのだが、蹴りより突き飛ばしてくれ痛いから」


まあ、倒れているアルさんを見れば、次は蹴りはいけないと思う。


美味しい肉が手に入ったので、夜は焼肉にする事にした。




マリアさんに教えると約束した魔法の練習をしている。


「上手くいきましたね」


「上手くいきました」


地面に火の付いた木が丸く置かれている。置かれている木に火を付ける練習は上手くいった。


「今度は、木に火を付けないで同じ位置に火を出して下さい」


「はい、先生」


12個の木で丸くしている。その上に浮いている火の魔法、完璧だ。


「良く出来ました。次は今の火の2倍をイメージして頑張って下さい」


「はい」


「へ~、魔法の練習か、いいわよねマリアは教えて貰えて」


上手く出来たな。


「マリアさん凄いです、次は今の火の2倍の大きさでお願いします」


「はい、頑張ります」


おお、上手く出来てるぞ。横に置いてあるフライパンを火に掛ける。


「ユーリ、何をしているの?」


「フライパンに均等に温まる様にしたかったんです。この状態だと手が離せないのか失敗だな、やっぱり、お祭りの屋台で試したかったな。お疲れ様マリアさん」


「え、攻撃魔法ではありませんの」


「ええ、面白生活魔法が出来るのか確認できました」


ルルさんは居なくなっていた。


「私の努力はこのためだったの」


「頑張れば他にも出来ます」


次は何をしてもらおうかな、ガスコンロは台があればもう少し使いやすいかも。


ああ、教えるの忘れていたのがある。


「次は」


「いやです」


「そうですか、残念です。これだけは覚えて欲しかったんですが、まあいいです、みんなが喜ぶのに」


焼肉を始めよう、皆もお待ちかねだ。


「皆が喜びますか?」


「まあ、この大陸で初めての人になれますよ。練習しますか、簡単でつまらないけど」


「初めての人になれる、やります。頑張ります」


仕方ない教えるか。


「手を出して、熱くない火を思い浮かべます、手から離れたこの辺に」


マリアさんの手を取り、手から離れた場所に拳を火の様に見せて説明する。


「さあ、今の高さに熱くない火を出して下さい」


真剣な目で手のひらを見て『炎』と唱えた。


無詠唱は教えない、パーティーを組んでいるので戦闘で色々と気を遣って戦うのは大変だから。


試しに手を火に近づける。


「熱くない」


「出来ました、それでこれは何ですか?」


「はい、洞窟の中で松明の代わりになります。初めての人です」


「微妙ですね、松明でもいいのではありませんか?」


「はいそうです、マリアさんが使い方を考えて下さい」


色々教えたが、3個出して恨めしやは止めといた、まだ怪談の時期ではないので。




「ハイバードが見えたぞ~」


大声のベルンさん、何かこの頃違う、どうしたのだろう。


南門には行列だ、いやな予感がする。


「お祭りだ~、楽しむぞ」


またお祭りか、ロードさん達は売る方だろう。


「最後のお祭りだな」


ヒューラさんが最後と言っている。


「最後?ですか、ヒューラさん」


「ルルさん、他の街のお祭りに間に合わないのでこのハイバードで最後になります」


「ストーンセナより規模の小さいお祭りなので人が少ないですよ」


地元の隣の村の事情が分かっているロードさんがお祭りの事を説明してくれた。


セナとハイバードのお祭りは15日位ずれていハイバードの方が後に行われる。


「でも、行列が出来ていますね」


「セナのお祭りの帰りか、ただ寄っただけかもしれないよ」


ベルンさんとヒューラさんさんも地元だから、聞けば直ぐに答えが返ってくる。






村と聞くと狭いを想像するけど広い、村は高い建物が少ないだけなのか建物のデザインは同じ様だ。


「ロードさん、このハイバードには何日の予定なんですか?」


ここが大事だ、ドラゴンさんに会えるかは滞在期間に掛かっている。


「この村ではのんびりしよう、アルさん達、ユーリにはお世話になっている、それにドラゴンに会いたいんだろ、ユーリの用事が終わるまでここに居よう、今の時期は食料が少ない時期だ、慌てて隣の街に行ってもいい事はない、それに皆はお祭りを楽しんでないだろ」


「ありがとうございます」


「流石、大人ですねロードさん」


バジルさん貴方の方が3歳位は年上ですよ。


「さあ、宿に行こう」


隣の村なので馴染みの宿に向かう。






「空いてるかい、親父さん」


「ああ、空きすぎで困っているよ、お祭りでも客が泊まりにこないんだ。何人だ」


ロードさんは皆を数えて「分からん、ちょっと待って下さい」


ああ、部屋割か、面倒なので。


「親父さんに分かる様に並んで下さい、同じ部屋に泊まる人で組んで下さい」


「そうか、説明するより見た目で分かる」


理解した皆はそれぞれ相部屋の相手を選ぶ。


「ユーリは、1人部屋だな」


アルさんとルーベルさん、バジルさんとウイントンさん、他はこの組み合わせだと誰もが思う。


「そうか、その組み合わせか。6部屋で家族部屋1、個室1、相部屋4だな、いつまでだ」


「最低でも10日は泊まる予定だ」


「そうか、嬉しいな」


親父さんはそれぞれの部屋まで案内してくれた。


「ギィ~、ギィ~」


階段の音がなる宿屋さん。





お祭りなのに混んでいるギルド。ローランド王国のギルドを思い出す、内装が似ていてカルテドと勘違いしそうだ。混んでいても受付の前には誰もいない。


「こんにちは、お願いします」


受付カウンターに来てくれたのは、おじさんだ。


「何かな?」


「ドラゴンさんを知っていますか?」


「人探しか、どんな人なんだい」


「会った事がないの分かりません、名前しか分からないんです」


顎に手を当てて考えている。思い出す時の顎版かな。


「物知りの元冒険者が居たな、リンドだ。リンドさんはこの村の人に詳しい」


「その人は何処に居ますか?」


「それは、分からないよ、広いからね」


難しいな、リンドさんを探す方がいいのかな。


お祭りだから余計に誰に聞いたらいいのか、他の街の人に聞いても仕方ないし。


「ありがとう」


お礼を言ってギルドを出る。

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