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入学式と授業

侯爵様からの手紙が来てから、早いもので三ヶ月が経ち入学式だ。


侯爵様の屋敷の近くにある学園の塀は、僕の身長よりも高くて・・・・・・3メートル位ありそうだ。僕がジャンプしても中を覗く事が出来なかった。その塀が凄く長い、ドラマとかだと財閥、昔からの大地主様のお屋敷の長~い塀の様だ。


塀の横の道を歩いてきた僕の視界には何台もの馬車の行列が出来ている。


馬車で来る人もいるんだな、後ろを振り返って誰かいないか確認したら・・・誰も歩いていない、もしかしたら、歩いて学園に来たのは僕だけ?。


そんな事はないよな。ふむ、急ごう遅れて来たのかも、鐘の音が8回なったけどあれ、8回前には来る様にだったかな。


家を出た時は7回の鐘が聞こえた後だ。もう鐘1個分の時間が過ぎたのか。


急ぎ足で歩いて来て、長かった塀が終わると学園の入り口の門に着いた。僕の横には馬車が止まっていて、この先どうなっているのかと、校舎だと思われる建物の方に視線を向けると、門から校舎まで長い列の馬車が、塀の前も校庭の中も並んでいる馬車で一杯だった。


えっと、皆さんは馬車通学ですか?そして徒歩の人はどこにいるの。歩いて校舎に向かっている人がいない。


「この先の建物に向かって下さい」


校舎の近くにまで来ると、女性の声の案内が聞こえてきた。


校舎の前に着くと、1階が通り抜けれるようになっていて、この先の建物が見えた。あそこに迎えと言っている女性の指示に従って建物に向かう。僕の歩く前には誰もいないけど、建物の中に入る人影が見えた。


指示された建物の中にはとても素晴らしい人達であふれていた。


僕とぜんぜん違う服装だった。


貴族様の社交界に行った事がないが、こんな感じだと思う。


ここにいる皆が正装なので、入学生がいるように見えない。同年代だと思わっる男女の子供たち?は、正装しているので年上に見える。


僕は何しに来たんだろう、場違いのようだぞ。


そうかこれは、何かの罠だ、それしかない。しかし、侯爵様の紹介で入学を許されたのに、逃げるわけには行かない。


建物の前方に立つ男性がマイクらしき物を取って、咳払いをした。


「学園長のラモン・シールドです。皆さん、ご入学おめでとうございます。当学園では、座学だけではなく実技の方も力を入れます。クラス分けは金、銀、銅の三クラスです。各クラスは身分、成績に関係なく、どのクラスでも同じ事を学びます。実技では怪我が無いように指導の先生方に従ってください。学園生又はその関係者には学園カードを発行しますので無くさない様にしてください。カードの提示を求められたら見せられる様に常に持っていて下さい。では、私からの挨拶は終わります」


あの男性が学園長か、挨拶が早くていい人だな。


次は女性の人だな、女性の先生かな。


「各クラス分けは、横にある掲示板を見れば分かります。掲示板には、この場所からのクラスまでの地図も張り出してあるので参考にして下さい。では、掲示板を見てクラスに向かって下さい」


入学式てこんなに短かったけ。10分も、話がなかったぞ。


女性の話が終わると、皆が掲示板に向かって行った。掲示板の前が大混雑になった。


混んでいるのは嫌だな、最後でいいからすくのを待とう。


少しすると、僕だけになった。よし、どのクラスになったのか確認だ。


僕の名前はどこかな、おお、銅クラスか、場所はここに来る前に通った建物の1階の奥か。


入学式の建物から校舎にのんびりと歩いて行く、校舎に入って右の廊下を見ると、既に皆は教室に入っているみたいだ、廊下には誰もいなかった。


自分の教室に着くと中から話し声が、男性の声だ。


もう先生は来ているのか、僕だけが遅れたのかな。話している先生に悪いけど、後ろの空いている席に座った。


「これで全員だな、このクラスを受け持つカーク・ローだ。魔法の基礎を主に教えている。1年間よろしく」


ロー先生か、魔法の基礎・・・・・・ついに魔法を習う事が出来るのか。


「この学園で使う備品はこの後渡します。学園では制服を着用して授業を受けて下さい。学園では危険な場所には出入り禁止の掲示をしてるので従って下さい。危険な場所が多いので守って下さい。それと、カードは必ず持ち歩く事・・・・・・それでは教材と鞄を配ります。鞄は、ご自分で用意していた物を使ってもいいです」


先生が自ら配って歩くとはナンテいい人なんだろう。


でも、自分で取りに越させれば直ぐに終わるのにまあいいか。


鞄は冒険用は有るけど学園に持ってくるようなデザインの物ではないので非常に助かる。


これが鞄で教科書はこれか、字が読めないけどいいのかな。


「全員に配り終わりました、何か質問はないかな、なければ校舎入口の横で制服を貰えるのでそこに行くように、貰った者から帰っていいぞ」


先生の説明が終わった、ここにいる生徒さん達は配られた鞄と教科書を持って教室を出て行った。


まあ、最後でいいか。皆がいなくなった後に、この教室に来た時の様にのんびりと制服の貰える校舎の入口横に向かう。


のんびり着たので、制服を貰っていない人が少ない。前の人の後ろに並んで、自分の番が来るのを待つ。


サイズを測ってもらい受け取る前の人、その後に続いて僕は男性の前に立つ。サイズを測った事がないのでお願いして測って貰った。


これが制服か、もう帰って良いんだよな。制服のデザインを確認すると、校庭から門に向かった。まだ、馬車の行列が出来たままだ。皆は帰りも馬車なんだな。





「もう疲れたよ、行きも帰りも馬車がずらり並んでたし、入学式では皆正装してるんだよ」


「しょうがないよ、学園は貴族の子供ばかりが、行くところだからね」


「ああ、そうだな」


「皆、貴族なのか場違いの様な気がする」


「まあ文字だけでも読めるようになれるんだから頑張りなさい」


文字さえ読めればいいのに。


侯爵様のご好意だから頑張ろう。




「はじめにチーム分けをする。こちらでチームを分けたのでそれに従ってくれ。チームは一年間変わらないので仲良く、そして助け合ってくれ」


チームか僕は迷惑かけるだけかもしれないが頑張ろう。


エミリー・ブラウニング伯爵令嬢、アンバー・ハート伯爵令嬢、スカーレット・ヨハンソン子爵令嬢、ポール・ラッド男爵子息、僕で5人でチームだ。


この学園には貴族の御令嬢、御子息しかいないのだ。


まさに、この子何でここにいるの状態だ。


言葉の勉強さえ出来ればいいと思っている。


先生は君は皆と違って、家庭で勉強してきたわけではないので、皆より遅れている。


まずは、言葉の勉強に専念して下さい。それから皆に追いつく努力をしましょう。


いい事を言う先生だ、僕も先生の意見に賛成だ。


僕には、言葉の勉強を教えてくれる先生が付いた。


コーダ先生は、言葉の教材を僕に渡して『自分でして下さい』。分からない時は聞いて下さいと言っていた。


皆と違い言葉の勉強もしないといけないので、チームの中でもあまり喋らず、一人で勉強する事が多い。


皆は雑談中だが、僕は言葉の勉強をしている。


「そうなのよ、今人気のお菓子がなかなか手に入らなくてお父様にお願いしてるのよ」


「まあ、いいわね。うちのお父様は、甘いものが嫌いなので、お願いしても聞いてくれないのよ」


「伯爵様でも、手に入らないのでは、うちはいつになる事でしょう」


「あの僕の家でも母が父に頼んでましたが、予約が多いのでいつになるか分からないと言われてました」


そんなに美味しいのか、貴族様でも手に入らないのなら普通の人が食べれる様になるのは、随分と先だな。


話せるので言葉の勉強もそんなに難しくないな。


話した言葉の単語がわかればそれを覚えていけば応用もきくし、単語が増えれば長文も分かるようになる。


今のところ特別に誰かに教えて貰わなくても自分だけで勉強できる。



魔法の基本はイメージをどれだけ思い描けるかで決まる。


詠唱は、自分の言葉でイメージの助けのために唱える。


魔力量は、その人の才能と精神力、使用回数などで増えるとされてる。


才能がない属性でも使えるが、個人差があり全く使えない事もある。


属性の才能とイメージをどれだけ鮮明に思い描けるかで威力が変わる。


精神力でも威力が変わるが、その差はわずか。


詠唱が無い方が魔法の発動が早い。


魔法が使えれば、魔法の気の流れが感じられるが、個人差がある。


以上が魔法の基本である。


難しい事はないが、自分がどの属性が得意か分かるのか。




剣術の基本は、僕が思ってた通りだった。


イメージに近い動きを鍛錬により近づける。


イメージは上級者の動きを真似る。


イメージに近づけるための体力作り。


剣術の型を覚えて、型から型へ余分な動きを無くす鍛錬。


このすべての上に自分でイメージを作り、その動きが出来る様に鍛錬する。


言葉にした基本は簡単そうだが、それを自分の物にする事が出来る様になる為に、この学園で学ぶと先生は言っていた。


間違っている事もあるかもしれないが、わかっているのは、ほんの僅かかもしれないと先生は付け足した。


僕はもう言葉が読める、さあこの学園から卒業だ。とはならなくて入学してからまだ30日ぐらいしか経っていない。




「全てを焼き尽くす炎・・・ファイア」


エミリー嬢の炎が飛んでいき見事に的に当たる。


「パチパチ」的に当たると皆で拍手をする。


「全てを切り裂く風・・・ウインド」


アンバー嬢の風で的が壊れる。


「パチパチ」皆で拍手。


「全てを通す雷・・・サンダー」


スカーレット嬢の雷が的に穴を開ける


「パチパチ」皆で拍手。


「全てを凍らす氷・・・アイス」


ポール子息の氷が的に当たり落ちる。


「パチパチ」皆で拍手。


「ユーリは、しなくていいわよ。まだ魔法が撃てないのでしょ」


僕はお辞儀して感謝の気持ちを伝える


「お気遣いありがとうございます。エミリー嬢」


そうなんだ、僕は魔法が使えない。


先生はイメージ練習だけは続けなさい、魔力量を増やすので使える様になった時に役立つからと言っていた。


皆も最初の頃は、魔法が使えなかったが、杖を使い魔法を発動出来る様になった。


「しかし、皆さんは魔法が使える様になってから威力が上がったみたいですね」


「そうなのよね、ユーリが詠唱を短くするとイメージがしやすいかもって言ってくださったから」


「それに皆の詠唱を似たようにすれば分かった人が教えやすいですね」


「僕も今まで使えなかったのが嘘のようです」


皆いいよな使える様になり、更に威力も上がるなんて。


「でも、私達に助言してくれるユーリが使えないのは可哀そうですわね」


「大丈夫ですよ、いつか使える様になります。それまでイメージの訓練だけでも頑張りますから」


クラスは25人いるので、実技の後は今の様に他の人の実技を見ながら雑談することも出来る。


今は実技で4位の成績のチームが的に魔法を撃っている。


僕のチームは僕以外の皆の成績がいいので3位だ。


順位は上のチームをお手本にするためなので順位を気にしなくてもいい。


全てのチームが終わったところで魔法の授業は終わった。

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[気になる点] クラス別けの色が金銀銅とランクがあるように感じる色に何故なったのか…揉め事になることはけっこうあると思うんですよねー。話数が進めば解き明かされるかもしれないですが、意図が無いなら青赤黄…
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