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行列のできる

「温泉はいいな」


「お湯がこんなに気持ちいいとは知らなかったな」


「ここ広くていいな、何人入れるんだ」


「騎士団が約150人位入っていたから。その十倍は入れる広さだな」


美味しい夕食を食べた皆は、最後だから温泉に入ると言い出した。


それならとロードさん達も入ると言うので全員で入りに来た。


小さい方の入口には誰が書いたのか、女性専用と木材に書いてあった。


「入口に男性専用と書いたのは誰なんですか?」


僕は、書いてくれたのか気になったので、聞いてみた。


「そんなの書いてあったか」


博打以外の事にあまり興味を示さないウイルトンさんは、入口の木の板に書いてある文字を認識できていないらしい。


「ルルが書いていたな『こっちに来ないでよ』と言われた」


ルルさんが書いてくれたのをバジルさんが見ていた。


「皆、ゆっくり休めたかい」


「まあ、それなりに休めました」


「次の村まで遠いいからね、各自いる物はこの街で買っておいてくれよ」


皆の視線がロードさんに集まる。


「そんな大事な事を出発の前日に言われても何も出来ませんよ」


僕はある事に気が付いた。


「アルさん達はこの街に来た日から今日までの間にロードさんに出会ったのは、ここの温泉だけですよね」


「それがどうした」


「ロードさんに次の予定を聞こうとは思わなかったんですか?」


「忙しくて忘れていた」


アルさんはリーダーとして素直に忘れていたと言うが、ルーベルさんは「温泉に入っている時に聞いたはずだ」と言った。


「それで皆はなにか買うものはあるの?」


「「「「何もない」」」」


無駄な会話をしていた。素直に『準備できています』と言えばいいのに。


「男子、街に帰るわよ」


「今、出ます~」


レッドちゃんには出会えなかったけど、温泉には入れたな。


「ユーリ、早くしろ。お前だけだぞ着替えてないの」


「どうぞ、先に行って下さい」





「お願いします、入れて下さい」


「だめだ、規則だからね」


「街の中の宿に予約しているんです、それに温泉に行っていただけなんです」


南門の門番の男性に街に入れて下さいとロードさんがお願いしているな。


「温泉?」


「お願いしますよ、娘もいるので」


「俺達もお願いする、大森林の討伐をしていたんだ、入れてくれないか」


「ダメですよ。規律ですから」


あれ皆がいる、何で街に入っていないんだ。


「遅くなりました、街の中に入りましょう」


「ユーリ、日が沈んでだいぶ経つ、入れないんだ」


「ああ、そうですね、はい、許可書です」


僕は持っていた許可書を門番さんに渡した。


「確かに許可書です、皆さんご一緒なんだすか?」


「そうです、大森林の討伐で疲れたので温泉に行ってました。気持ちよかったな」


「そうですか、ご苦労様です」


街の中に入ると皆に叩かれた。


「何で最初から教えておいてくれないんだ」


「面倒だから」


ウイントンさんに更に頭を叩かれた。


「説明をしろ」


「ギルドにお願いしたらくれました」


「何で」


「それは秘密です」


「秘密じゃしょうがない、行くぞ」


バラバラと宿に向かって歩き出した皆の後に続く。


「忘れいてた、ギルドに報告してない」


「アル、リーダーなんだから忘れるなよ」


バジルさんの言葉に、アルさんは「美味しい食事と温泉がいけないんだ、報告に行くぞ」と言ってギルドのある方向に歩き出した。


大変だなリーダーは、僕には無理だな。


「ユーリ、お前もだぞ」


「は~い」





「こんばんは、特別依頼の完了報告です」


リーダーのアルさんが代表でターナさんに完了の報告をする。


アルさんの後ろに皆がいて、一番後ろが僕だ。


「こんばんは、お疲れさまです。騎士団の隊長から聞いています。皆さんが凄い活躍をしたと。今日の夕方には討伐した魔物の処理も終わったと報告がありました」


やけに報告が早いな、貴族様だし騎士団だから馬をお持ちなんだな。先に引き上げて来た僕達と同頃には街にいたんだな。


「そうですか、処理も終わったんですか?」


「はい、ですからすぐに完了の処理をしますね。1人ずつカードをお出し下さい」


最初はアルさんからだ。


「アル、いくら貰えるんだ?」


「急いでいたから、報酬を見ていない」


そうだな、あの時は慌てていて情報を全て読んでいなかった。


「なんだよ」


「いいじゃない、楽しみ。ウイントンならその方が嬉しでしょう」


「それはそうなんだが、報酬なら知っていてもいいんだ。勝つか、負けるかのみたいなドキドキはないから」


ドキドキしたいなら少な金額ても出来るんだけど、博打好きは少ない金額だと面白くないと言うはずだ。


「すごい金額が入っているな。大銀貨5枚も増えている」


「おお、凄いぞ」


「わあ~、何買おうかな」


「そんなにいただけるんですか?」


「特別依頼でこんなに高額なのは初めてだな」


「すいません、次の人カードをお願いします」


ターナさんはアルさんの処理しか終わってないのでカードの催促をした。


早く終わらせたんだろうな、もう夜だし、事務処理は夜もやるのかな?


「次は私」


次はルルさんか。最後はウイントンさんか・・・僕が最後だ。


「特別報酬が大銀貨5枚なのはどうしてですか?」


5人目のマリアさんが処理をしてもらいカードを受け取ると、ターナさんに質問した。


ターナさんが驚いて表情をしている。


「そんなに入れてませんよ。特別依頼の報酬は大銀貨1枚です。皆さん同じ金額です」


「なら何でこんなにお金額が増えてるんですか?」


「さあ、私には分かりません。もう一度確認してみますね・・・・・・確かに大銀貨1枚を入れました」


何かに気が付いたのか、ルーベルさんがハッとした顔をして僕を見た。


「俺のカードをユーリに渡した」


「そうだ、討伐の時、借りた金を返すからとカードを回収していた」


皆の視線を感じるな、そうか、カードを借りてオーク肉を買い取って貰ったお金を入れたんだ。


「ああ、忘れてました。借りてたお金は返しました」


「いくら入れたのよ?」


「ええと、オーク肉が1体分で銀貨1枚で大樽に5体分、荷車に載せてた大樽は8個だった。5*8で40だから大銀貨4枚、大銀貨4枚を入れた事になります」


「貸したのは銀貨4枚だよ」


ルルさん達に借りた金額は銀貨4枚だったな。


「忘れましたか、出世払いは多く払うのです。問題なしです」


誰かが抱きついて来た。あれウイントンさんだ。


「ユーリありがとう、俺が貸したのは大銅貨5枚だから銀貨5枚だな、処理をお願いします」


嬉しい表情をしているウイントンさんがターナさんにお願いした、次は僕の番だ。


「いいのかユーリ、こんな大金をどうやって稼いだんだ」


「あれ、皆は僕に頑張れて言ってましたけど覚えてませんか?」


「ちょっとまて、聞き流していたが、オーク肉が銀貨1枚で買い取って貰えるのか?・・・・・・オーク肉を運んでいたのかあの荷車は」


「あの~・・・僕がオークにを解体してるのもオークを一か所に集め様としてたのを見てましたよね」


「見てた、私見てた」


「そうか、俺達にお金を返すために頑張っていたんだな」


「いえ、オーク肉が勿体ないからです、お金を返したのはついでです」


「お願いします」


ターナさんがウイントンにカードを返したので、カードを渡して処理をお願いした。


「皆凄いぞ、俺のカードの金額が・・・・・ちょっと待ってくれ、金貨4枚と大銀貨1枚だ。なんだ金貨4枚は、間違いなのか、皆は大銀貨4枚だったのに、ユーリどうなっているんだ?」


「「「「ええ~金貨4枚」」」」


「ああ、ウイントンさんのカード以外にお金を返し終わったので、最後のカードにオーク肉を買い取って貰った金額をどんどん入れて貰ったんです、そんな金額になったんですんね」


「返さないぞ、俺のカードに入っているんだから絶対に返さない」


「待たせ、カードです、ユーリ君は今回の功績が認められてCランクになりました」


カードを返してもらいお礼を言った、カードを見るCランクになっていた。


大銀貨1枚か、お金が貯まった感じがする。


「あのユーリ君、お城に運んだ分の代金をギルマスがあげていいのかと言っていたけどいいのよね」


「気にしないで下さい、貴族様達がオークを食べれる様に倒してくれたお陰です。流石貴族様です、オーク肉の価値を知っている、どうせ焼却処分にするつもりなのに食べれる様に倒すなんて、だいぶ儲けた人達がいたので、騎士団室にも差し入れで8樽置いて来ました。僕は自分で受けた依頼の報酬にしか興味がありません、それに武器があれば自分だけで倒せた筈です」


「はあ~、あまり無茶はしちゃだめよ、子供なんだから」


「ありがとうございます」


ターナさんにお礼を言ったて、ギルドを後にした。


皆はウイントンさんに良かったなと言っていた。


今夜は宿に泊まる事にしたんだ、皆も。





西門から街道に出た僕達の前に川が見えて来た、南に流れている川の下流には温泉がある。


「なあ、あの温泉の方に人が大勢いるぞ、もしかして温泉に入りに来たのかな」


「そうですね、ああ、いい湯でした。お肌がツルツルになりました」


「マリアは入り過ぎよ、のぼせるて言うのよね。それになりかけて裸で倒れてたじゃない」


「そんな事を今言わなくてもいいでしょう」


「裸か、開放感があったな、しかし、誰があの温泉を教えたんだ」


誰がて、騎士団の誰かでしょう、そのうち国王様の入る建物とか出来そうだな。


お風呂の無いガーベラ王国・・・・・・魔法で何とかなりそうなのに、お風呂の事もそうだけど、発想が攻撃的な事に偏っているんだよね。


生活を豊かにする物が少ないガーベラ王国、シーラさんがローランドに買い出しに行くのは便利な物や色々な物がここと違うからだろうな。シーラさんならお風呂を知っていそうだな。


温まるんですの事をもう少し分かればお風呂も作れそうなんだけどそれはいつか国王様におねがいしてみたいな。


「我が家にお風呂か~、ワクワクするな」


「そこの少年、何がワクワクするのかな、何か言い儲け話か?」


「ウイントンさんはまだお金が欲しいんですか、どうせ負けるのに」


「何だよその負けるのにとは、何で俺だけ多くくれたんだ?」


「ウイントンはたまに泣いてると聞いたので、可愛そうだし、恨まれて何されるか分からないので仕方なく」


「何で泣いてるって知ってるんだ、誰だよ見てたのは」


「泣いているんですか、いや~言ってみただけなんですけど」


「泣いてない、俺は負けた位で泣かない」


「ねえユーリ、その荷車どうしたの?」


馬車3号の後ろを僕は荷車を引いて走っている。オーク肉の入った大樽が6個載っている。


「木材工房の親方と物々交換したんです、僕は大樽を親方は荷車を」


「ルル、荷車より。それを引いて馬車を追いかけているところに驚け」


「無理でしょう、ユーリは私達を乗せてもウイルソン達が追い付けなかっんです」


「まあそうだが、マリアは物分かりが良すぎるぞ」


「ねえ、ユーリは骨折していたのに、もう治っているの?」


「あれそう言えばそうだな、いつ治ったんだユーリ・・・・・いない、止まって草を取っている」


「マリアは何を考えているの?」


考え込んでいるマリアさんにルルさんが聞いた。


「いえ、いつから両手で行動していたのか思い出そうとしたんですが、温泉を作っている時はもう右手を使っていた様な」


「木材を買いに行った時は、右手は骨折していたぞ」


「その辺に謎があるのね」


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