功労者
僕は頑張った、昼頃から夜中までオークを運び続けた。
そんなに疲れはないけれど、ゴロゴロが聞こえてくる様だ。それもロードさん達の馬車のゴロゴロはそんなに早くない、僕が荷車を引いた時のゴロゴロは例えるなら、ゴ~~~~~~~~~ロがロードさんの馬車の音、ゴロゴロゴロゴロと間がないそれが脳に残っているんだ。
「ゴロゴロ聞こえていても、便利丸を仕掛けないとダメだ。僕には明後日はないのだ、ここで頑張らないとダメだ」
どんどん仕掛けて魔物と鬼ごっこをしないと丁度いい数の魔物が囲いの中に入らない。
オークは最前列の囲いの中に入る様にする。
どんどん仕掛けていると大森林の出口、ゴールドルルに続く街道に出た。
「終わった~、使われているから綺麗な街道だ、ここに便利丸を沢山置こう」
何個の囲いが出来たのか分からないけど僕が出来る事が終わった。
ここから海賊の拠点を見に行きたいけど、今度行こう。
皆が寝ている所に行って寝よう。
「ユーリ、起きてくれ」
「もう少し寝ていて下さい、僕が起きるまでは」
新婚バージョンだ。
「ユーリ、皆起きているのよ、もう寝れないのよ」
新しいパターンなのか、も一度皆寝て下さい。
「僕が起きるまで、子守歌を歌って下さい」
「もう一度寝てしまいますよ」
やけに丁寧なのでマリアさんが近くにいるな。
「僕が歌えば誰も寝れませんよ」
「おのれ、起きろ~」
目を開けるとバジルさんが怒鳴っていた。
「何の様ですか、僕にも予定があります」
「ロードさん達が明日朝に出発するんだよ、だから討伐を急がないとダメなんだ」
明日なのか、目が覚めて来た。
「では、皆さんは3時までに街に帰って下さい、明日の為に」
アルさんの鋭い目が僕を見ている。
「任務を放棄するわけにはいかない」
「甘いな、ランクAなのに何も分かっていない。僕が教えよう、作戦は成功しました、僕は大森林の反対側に便利丸をセットする事に成功しました」
「それを早く言え」
「僕が小声で終わったと行った時に、ルルさんは寝言で終わったのねと言っていました。ルルさんに聞きませんでしたか」
「私、知らないわよ、それに寝言なら聞いていなかったことになるはずよ」
僕は考えた、それなら討伐に向かおう、今日もオークを沢山運ぶんだ。
「僕も参加してオークを沢山倒しましょう、今日はハンバーグだ」
「ユーリ、パチンコでは倒せないわよ」
「ユーリは、ほっといて行こう皆~」
「了解~」
「今です、攻撃をして下さい」
僕はどんどん誘い込んだ。騎士団の皆がいる所に。魔物の牽制をして倒しやすい様にする。
「伝説のパチンコの凄さを思い知れ」
僕から見える魔物にはどんどん打つ、久しぶりなので特別に楽しい。
危なくなる騎士は誰もいないが、急いでいるので攻撃しやすい様にパチンコで隙を作る。
「そこの人倒したらどんどん前進して下さい」
パチンコをしながら周りを見て隙をどんどん作る。敵がいなくなれば誘い込んでくる。
足を引っかけるのも忘れない、蜘蛛を見つけたら退却して誰かが倒すのを待つ。
「ユーリ君、やけに忙しいのだが、何でこんな戦い方をしているんだ」
話しかけてきた隊長は魔物に攻撃しながら話しかけてくる。
「僕達は明日、ガーベラから旅発ちます、それで急いでいます」
「そうか、予定があったんだな。それなら頑張らないといけないな。君達がいなくなった後が大変だ」
「隊長、僕は途中で投げ出したりしません、実は大森林の討伐は上手く行けば3時頃には終わります」
「3時頃何の事だ?もう直ぐ大森林の出口に近いのか、そんなに移動していたのか」
何~、隊長なのに3時頃を知らないだと、おやつの時間なのにな。
まあいいか、時間が分からないんだな。なら、パチンコを当てて僕に近付く前に蜘蛛を倒して貰おう。
「直ぐそこです、終わる時がきたんです」
「そうか、ならば、全員~突撃だ、大森林の出口がすぐそこだ、頑張れば3日後には街に戻れるぞ」
隊長の大森林の出口はそこだに、皆の喜びの声が聞こえる。
「直ぐそこだ~」
「ついにこの時が来た」
隊長もやる気になった様だ。
「僕達は後始末をする時間がありません。どうか、騎士団でやって下さい」
「分かった」
僕達は隊長に後の討伐を任せて走っている、ガーベラに向けて。
「俺達の足で夜までに帰れると思うか?」
ぎりぎりかもしれない。
「仕方ないですね、武器以外の荷物を荷車に載せて下さい。マリアさんは乗って下さい。ルルさんは走れそうですか?」
「どうかな、そんなに速くは走れないと思う。街まで走り続けるのは無理ね」
「ルルさんも乗って下さい。アルさん達は走って来て下さい、これにてご免」
急がないと夜ご飯の時間になってしまう。
「おいまだ速く走れるのか?」
「聞こえてないんじゃないのか」
「ああ、聞こえてないな」
「ウォ~とか叫んでどんどん離れて行く」
「ところで何で走っているんだ」
「あれ、理由は聞いてないな」
「歩くか?」
「ここはリーダーのアルが決めてくれ」
「俺にも分からない何で急いでいるのか、ただ」
「ただ?」
「ユーリが急いでいるんだから何かある」
「そうだな、何かある」
みんな聞こえてますよ、最初の方だけはね。
今は、とても忙しい厨房。
「そのステーキが終わってら野菜炒めを~」
「分かりました」
「スープの味の確認をお願いします」
「おお、分かった。手の空いてる奴は食器を洗ってくれ~」
ロードさん達の泊まっている宿の厨房は夕方から夜までとても忙しいらしい。
宿の厨房にしては広いと思っていたら、酒場もある宿屋だった。
裏庭から入って来たので、表の店の方がどうなっているか見てない。
僕が、こんなに泊っているお客さんがいるんですかと聞いたら『皆泊っていないお客さんだ、酒場もあるんだ』と返されて、泊っている人もここで食べるんだこれから。
厨房が広くても働いている人が少ないので、邪魔にならない台と釜戸を借りてビーフシチューを作っている。
「後はのんびりと煮るだけだ、他の料理の下ごしらえは終わっている。邪魔にならない程度に手伝うか、厨房もお借りしているんだかな」
まだ誰も食器を洗う余裕がない様だ。
洗い場のおじさんスキルを発動、先ず食べ残しとソースをゴミ箱に入れていく。
お皿を下洗い用の水の中に、目の前にある皿を同じ様にしていくと、水の中から出したお皿を洗う。
泡が付いたお皿を台の上に載せて、すすぎ用の水の用意をする2個だ。
下すすぎをして、ほんすすぎして台に置く、後は同じ事の繰り返しだ。
「お皿洗いました、次はカップを洗います」
厨房では声を出さないと何をしているか分からない。一人一人が集中して自分の作業を頑張っているから。
「おお、ありがとう」
カップは簡単だ汚れの酷いのがない。使った水を利用して洗う。すすいだカップを布の上に坂さに置く。
水を貯めとく大樽が空になっているので井戸で水を入れてくる。
「それ持って来たの?」
「はい、急ぎましょ時間がありません」
「そうだな、次の料理作らないと」
厨房の若い人だ。
洗い場に戻るとフライパンが2個出されていた。
洗い来たけど水が無くて井戸の方に来たんだと理解して洗う。
ビーフシチューを見る。
「良い感じになってきたな、酒場の混雑を緩和しないとのんびりと食事が出来ない、次はホールにお手伝いに行くぞ」
スキルウエイターを発動して空いてる皿を下げる。
「こちらの空いてるお皿下げてもいいですか?」
「うん」
「おお~」
違うテーブルに向かい同じ事の繰り返しだ。
「何か料理が来ていませんか?」
「ああ、ステーキが俺のだけきてない」
「すいません、すぐにご用意します」
厨房に戻り「ステーキが1皿出ていません、お客さんがお待ちです」
「そうか、この一皿がそうだ」
空いた皿を洗い場に置いて。
「お出ししてきます」
「悪いな」
ハンバーグが焼けてきた。
「いい色に焼けたな、ビーフシチューは完成した。サラダにパン、スープも出来た。盛り付けだ」
盛り付ける前に酒場に行き何人分盛り付ければいいのか確認しに行く。
ロードさん達には夕飯を少し待ってもらた、混み過ぎている酒場だと落ち着いて食べれないし、僕が作らなければ宿のお客の料理を作る時間がなかったかもしれない。それだけ混んでいた。
「お待たせしました。料理を持って来ます」
全員がテーブルに着いていた。
アルさん達は間に合ったんだ。
嬉しそうにニヤニヤしているぞ。
「そうか、悪いなユーリ。忙しかったんだろ」
ロードさんが僕達が討伐に行っていたのを知ったのは3時頃だ。
夕飯にオーク肉を使った料理をご馳走するので厨房をお借り出来ないかと申し出た時に。
『オーク肉、何でここにあるんだ。こないだのは売ったのに』『そうか、皆は討伐依頼を受けていたのか』
「僕はいつもどうりです、一番の功労者は他にいます」
それだいけ言うと急いで料理を取りに行く。
「みんなお疲れ~、私達の買い出しは終わった。アルさん達の討伐も終わった。ガーベラ最後の夜になる、ユーリがご馳走を用意してくれた。さあ、食べよう」
アルさんがすぐに話し出す。
「待って下さい、一番の功労者にお礼を言わせてください」
ロードさんは戸惑っていたが「分かった」
アルさん達と僕は立ち上がって。
アルさんが代表してお礼を言う。
「ミアちゃんのコネコネのお陰で大森林の魔物の討伐は上手く行きました。僕達も怪我も無く帰って来る事が出来ました。ありがとう、ミアちゃん」
「「「「「ありがとう」」」」
「ネコネは面白いのです」
アルさんがロードさんにお辞儀して、ロードさんが「さあ、食べよう、ミアの為にユーリが作ってくれたよ」
「はい」
ミアちゃんが一口、大好きなハンバーグを口に入れて食べる。
「いつもより美味しい」
その言葉で皆が食べ始める。
そう今回の討伐はミアちゃんが日頃からコネコネをしていてその在庫が沢山有ったから、無くなった後も僕よりもコネコネしていたのはミアちゃんだった。オーク肉が沢山有るのでハンバーグを作る事にした。
「ねえ、このシチューいつもと違う」
「ああ、分からないがとても美味しい」
ルルさんとウイルソンがビーフシチューの感想を言っているが、他の4人は食べるに忙しい。
「まあ、とても美味しい、口の中で広がる濃厚な肉の味、ソースが良くしみていて何処を食べても美味しいわね。ソースがパンに合いますね」
アメリアさんが味の説明をしてくれる、流石レポーターだ。
ハンバーグにもビーフシチューのタレを少し変えて掛けてある。ミアちゃんがいつもより美味しいと感じたのはソースが違うからだ。
「ああ。美味しいです。幸せ」
マリアさんが頬に手を当てている。どこぞのお嬢様に見えるけど味覚は他の5人と変わらない。
ベルンさんとヒューラさんも喜んでいる。
まずい、料理人の様に観察しているから食べるが遅れた。
久しぶりだから沢山食べるぞ。




