お城に納品
日が昇る前に起きてしまった。
周りを見ると畑だ。ああ、昨日西門まで来たんだ。
朝起きたら直ぐに始めれるように街道からあぜ道に入って寝たんだ。
昨日の様な山積みの草が所々に置いてある。
「あの山済みの草貰えないかな」
捨てるなら欲しいと思い農家の人を探す、まだ早いよなと思っていたら働いている人がいる。
それもどの畑にもいるみたいだ。屈んで作業をしているのか、立ったり見えなくなったりしている。
農家の人はこんなに早く起きているのか。
一番近い人の所に行く。
農家のおばちゃんに朝の挨拶をする。
「おはようございます」
「おはよう」
「朝早いんですね」
「いつもこの時間から作業をしているのよ」
「起きるの大変じゃないですか?」
「子供の時からだから慣れているんだよ」
子供の時からか。
「どうしたの、こんな早くから」
そうか、お願いがあったんだ。
「あそこの山積みの草は要らないも物ですか?」
おばさんは周りを見て「どこのうちの草も皆ゴミだよ」
「おばさんの所にもありますか」
おばさんの指さす所を見ると小さい山だった。
「私は皆と違ってたまに取っているから少ないんだよ」
少なくてもいいのでお願いする。
「宜しければあの草を頂けませんか?」
「いいよ好きなだけ持っていきな」
「ありがとう」
朝早くて悪いなあと思いながらも荷車を借りて裏庭に便利草を運んだ。
昨日と同じぐらいあれば大森林の討伐が終わると思い頑張って仕分けする。
朝早くから仕分けをしていたので9時頃までに終わった。
さあ、コネコネしよう。
「コネコネコネコネコネコネコネコネ」
便利丸をどんどん作っているとアメリアさん達が来た。
「コネコネ」
ミアちゃんがコネコネをするとと言うのでお願いする。
アメリアさんは御者の台に座る。
ロードさん達も裏庭に来た。
「ミアは今日も便利丸を作っているんだな」
「はい」
ミアちゃんの元気な返事を聞いて、ロードさんにお願いする。
「リュックの大きいのを貸してもらえますか?」
「馬車から好きなのを持って行っていいよ」
「ありがとうございます。ロードさん達は仕入れですか?」
「このガーベラは広いからな回るのに時間がかかるよ。あと少しで買い出しも終わるよ」
ロードさん達は買い出しに行った。
ミアちゃんの協力で昼前に便利丸が出来た。
「ミアちゃん、ありがとう。早く終わる事が出来たよ」
「はい」
荷車を引いて東門を出て大森林に向かう。
昨日の野営地は移動している様で荷物がない。
使われなくなった元街道は荷車を引くのに邪魔なものはなかった。
時折ある小枝は荷車が壊れそうにならなければのまま進んだ。周りには無数の魔物の死骸を運ぶ人たちがいた。
「皆、討伐に参加してないの?」
ルーベルさんがこちらに気が付いて「ああ、ユーリがしてくれた囲いのお陰で騎士団は倒し易いんだと、それで冒険者の俺達は死骸の処理をしているんだ」
「大変だね、マリアさんが焼却してるの?」
「そうだ、俺達に火魔法を使う奴がいると知って任された」
「他の皆は何処にいるの?」
「この先で、同じ事をしているぞ」
「ありがとう、ルーベルさんのカードを貸して下さい。お借りしたお金を入れますので」
僕の顔を見て思い出したのか。
「ああ、そうか。待ってくれ出すから」
渡されたカードをしまって。
「後で返します」
騎士団はだいぶ先の方に居るみたいで、見えない。
「ウイントンさん、お金返すのでカード貸して下さい」
「返してくれるのか、少し多めに返してくれるんだよな」
作業をやめてこちらに来てくれる。
「勿論です、借りたら返す。子供でも同じです」
「少しでも増えると嬉しいな」
それで大負けしたのか。
皆からカードを借りたので、倒されたオークの所に行く。
「解体は慣れている、オークは沢山いる。いいところだな」
大森林の囲いには、オークばかりを集めた場所がある、前日の夜に頑張った。
荷車には大樽が8個載っている。その大樽にオーク肉を詰めるどんどん詰める。
倒したオークを見つけたら解体、それか一箇所に集める。
なるべく街道近くで解体する、街に持って行くのに街道から外れると時間がかかるからだ。
「全部の大樽をロープで固定した、街にレツゴー」
「ユーリ、どこ行くのよ」
「ルルさんの為に頑張ります」
「頑張って~」
応援されたので急いでに戻る。
「ギルマスは、いますか?」
「あら、討伐はどうなっているの、全然情報が入って来ないのよ」
「皆頑張っています、騎士団は少しずつ東に進んでいるのでなんとかなっています」
「良かった、心配だったのよ。今までにない魔物の数だと聞いたから、待ってねギルマスよ呼んでくるから」
ドラゴンの情報を教えてくれたターナさんはギルマスを呼びに行ってくれた。
おじいさんのギルマスだ。
「私を呼んだのは君かな」
「はいそうです、オーク肉を買い取って欲しいのですが、量が多くても大丈夫か聞きたくて呼んでもらいました」
「大丈夫だよ、多ければ他に回したりすればいいんだよ。それに王都の職員は暇なんだ、仕事が欲しいくらいだよ」
「オーク肉が多いのですが、どこに持って行けばいいですか?」
「そうだな、先ずはギルドの裏にお願いできるかな」
「はい、では裏に回ります」
「凄い、1体分で銀貨1枚ですか?」
ギルドの裏に回って解体台の上にどんどん載せていたら1体分の買取金額が分かってビックリした。
ローランドの2倍だ、物価の違いは凄い。干し肉は5倍だったけど輸入と考えれば高くなるのは当たり前だ。
「ええと、ユーリ君だったよね。何体分あるのかな?」
大樽からオーク肉を台に載せながら。
「大樽に5体分入るので40体になります」
台が大きいけど落ちない様に積んでいく。
「そんなにあるのか、カードはあるかな入れてくるよ」
「確認しなくていいんですか」
「信じるよ、ギルマスからどんどん持って来ると聞いたからね、どんどん持ってくるなら嘘はつかない、それが冒険者だ。余分に置いて行ったりもするしね。大雑把だけど申告で嘘は言わない、そうだろ」
「嘘は嫌いなので言いませんけど確認はして欲しかったな」
おじさんはカードをこちらに返して「どうして確認をして欲しいんだい」
「それは、僕が間違えていないかの確認にもなるから」
おじさんは笑って「変だね、ユーリ君。ほら次を取りに行かないと」
おじさんに催促されたよ、解体の職人さんでこんな事を言われたの初めてだな。
「頑張って持って来るから台を空けといてよ」
確認の時間がなくなったので、何回も往復できる。
大森林に戻り魔物を焼却処理をしているマリアさんがいた。
最初に売れた金額を入れて貰ったカードはマリアさんのなので返す。
「マリアさん、お金入れてきました。後で確認して下さい」
「ユーリ、ありがとう。皆にも入れてあげたのかしら?」
「最初に入れたのがマリアさんのカードだったんです、他の人はこれからです」
「そう、頑張ってね」
マリアさんは大人の女性風に話すな。おっとりと大人風かな。
マリアさんにカードを返してオークの所に戻る。
「手前はオークばかりだから、移動が少なくていいな」
今夜もオークを解体しやすい様に一か所に集めないと。
解体の手を止めて周りを見る、魔物が多すぎる。倒さなくてはいけない魔物がこんなに居たら街道なんて通れないよな。
僕が考えるのはオーク肉をどれだけ運べるかだ。
「考えても分からない、今は1体でも多く街に運ぶ事を考えよう」
ロープで落ちない様にしているから、全力だ~。
「ユーリ、オーク肉を届けて欲しい所があるんだ、特別な所だ。ギルドより東門に近いからユーリが行った方が早いんだ。お願い出来るかな?」
ギルマスのお願いを断れる冒険者がいるだろうか、僕なら断れる。それが僕だ、しかし門から近いとなると往復できる回数が変わってくる、
「へい、何処へでも行きます。ギルマスのお陰でどんどん持って来れるです。多少のわがままは聞きます大人だから」
「そうか、引き受けてくれるか、お城の厨房にどんどん運んでくれ、お得意様がオーク肉がギルドに持ち込まれてるのを知ったらしい。どんどんだどんどん運んでくれ」
お城か国王様だと考えたら断れる人は、死にたい人だけだ。
「ところで料金はどこから貰えばいいんですか?」
「勿論ギルドからだ、ここを通さないと儲からない」
まあ、それがいい、代金をお城で貰うなんて恐ろしすぎる。
「僕行きます、どんどん運びます。お城なら無駄に広いのでギルドより気兼ねなしに持ち込めます。許可書を下さい、お城と、夜間に門の出入りが出来る様に。お城は夜には行きません、怪しまれて捕まりたくはないですから」
「そうだな、許可書を出そう、待っておれ」
お城か、行きたくないけど、オーク肉をギルドだけに買い取りして貰うのにも限界がある。
ここはギルドのオーク肉がさばけるようにお城に取り合えず持ち込もう。
「ほれ、許可書だ」
「ありがとう、頑張ってお城に運びます」
「厨房は何処ですか?」
「直ぐに着きます」
門番さんに案内された厨房は広い大きいパーティ会場ですかと聞きたくなる広さだ。
大きい台にオーク肉を出していく。
その台の向こうに冷えるんです改が10台並んでいる。
シーラさんは何者なんだと考えたが、ダメだ考えては、貴族様に関わるとお食事を作ったり、奢るはめになったりといい事がない。どうせ関わるならドラゴンがいい、あのドラゴン達は心の優しい人がドラゴン化けているだけだ。うんそうだ、どう見てもドラゴンだが、会話すると人と話しているのとかわらない。
僕が台に載せたオーク肉を冷えるんです改に片していくメイドさん。
「僕帰ります、まだ持って来るのでよろしくお願いします」
急いでいた、ギルドに運んだのと大して変わらない。お城は広いのでお城の門からだいぶ距離がある。




