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大森林

ギルドで特別クエをパーティとして受けた。


更に詳しい説明を聞いたら、騎士団が前日から大森林で魔物の討伐を始めている。


報告が来ないので大変な事になっている可能性がある事、街の警備に残した数人以外の200名位が討伐に向かった事。


凄い数の人数が行っているのに、未だに情報が入って来ていないのか。


ガーベラの門から2キロ位で大森林だと。近い近すぎる。街から温泉はもっと近いけど。


東の門から出た僕達が急いで大森林に向かうと、大森林の入口付近で騎士団と遭遇した。


「深追いはするな、各隊は後退しながら森の入口に戻る様に戦う様に、怪我人が出た隊はすぐに戻る様に」


「ハッ」


「魔法の部隊はここで支援をする様に」


「ハッ」


既に1日が立っているのにまだ大森林の入り口だった。


僕が驚いていると、アルさんが騎士団長の所に向かって行った。


「騎士団がここから動いてないのなら、凄い数の魔物がいる事になるぞ」


「そうだな、騎士団が手こずっているなら大変な事態だ」


仕方ない本気をだそう、伝説のパチンコの出番だ。


「これ傷薬です、怪我したら直ぐに使って下さい。魔物が多いなら怪我はすぐに直さないと危ないです。余裕がなければ逃げて下さい、それぐらいしか大量の魔物と戦う手段がないかも知れません」


「そうだな、有難く貰っておくよ」


今までに作ってきた傷薬の瓶を全てだして配る。


「凄い量だな、旅の間にこんなに作っていたのか」


「そうね、よくこだけの量を作れ・・・・ユーリは薬が作れるの?」


「あれ、話してませんでしたか、薬師の資格を持っているんです」


ほらどうだと、資格書を見せる。


「これ本物なんだろうな」


「怪しいなユーリだからな」


「まあいいじゃないですか、販売するわけでもないので使うだけなら気にしなくても」


「効果はちゃんとあるのか?」


「大丈夫です、薬師の会長さんから大丈夫だと言われました」


「何で会長?知り合いか?」


雑談をしているとアルさんが帰って来た。


「作戦はなしだ、騎士団でも今の作戦しか取れないそうだ、作戦ではなく魔物にあまり遭遇しない様に戦うしかないらしい」


作戦がたてられない位魔物が多いんだな。


「どうするんだアル?」


「分からない、騎士団と同じ事をしていてもダメなのは分かるが、策がない。他の冒険者も戦っているらしいが騎士団と同じ事をしているだけだ」


「ユーリが走って疲れさせるのはどうだ?」


バジルさんがとんでもない事を提案している。


「どうなんだユーリ」


アルさん、真面目に聞かないでよ。


「僕の考えでは僕に追い付ける魔物はいません。しかし大量の魔物を疲れさせるのには付いて来てもらわないとダメです、大量過ぎて追いつける位の速さでも脱落魔物が大量に出るだけで、最後には少数の魔物だけが残ると思います、魔物が多すぎてこの作戦は無理だと思います、それに大森林が広いので前方にも大量の魔物がいると考えないと危険です」


「逃げ切れる自信はあるのか?」


自信はある、いつかジェシーと併せ馬をする為に頑張って来た。、魔物に負けてはジェシーに会う事も会わせる顔もない。負けたら死んじゃうし。


しかし、他に作戦が無いのも事実だ、どうする徹夜で逃げ回るか、魔物が徹夜出来るかな。


「もう夕方だ、何かするにしても明日からの方が安全だ、各自作戦を考えてくれ、魔物が多い事を忘れないでくれ」


街に帰らずにここで野営する様だ、騎士団も街の守りを考えて昨日のも帰らなかったらしい。


「僕は街に帰らないと干し肉を持って来るのを忘れました。気にしないで寝ていいですよ」


「分かった、気を付けろよ」


急いで帰る、干し肉と便利丸を取りに。





「さあ、僕だけが出来る作戦の開始だ」


右手に松明を持って走り出す。


皆がいる東門から2キロの大森林の入口の地点から東に1キロ、北の方向の大森林の終わりに来ている。


門からだと東に3キロ、北は森の終わりの地点だ。


走り出すと魔物が凄く多いのがすぐに分かった、戦闘すれば囲まれる可能性が高い。


リュックを胸の前に掛けている、便利丸を出すのに背中だと出し辛い。出す時に時間を掛けたくないので前リュックだ。


全力で走る必要はないけれど、魔物に捕まる訳にはいかない。


この作戦が成功しないと討伐に何日掛かるか分からないし、犠牲者が出てしまう。今なら犠牲を最小限に抑える事が出来るかもしれない。


「この辺でいいな」


2個目の便利丸を置く。


「どんどん置くぞ」


置き終わると次の場所に向かう、今は南に向かって、どんどん置いている。





「本当に広いな、15個も置かないといけないのか」


東に向かい丁度よいと思う距離に便利丸を置く。


「さあ今度は北に14個、置きに行こう」


魔物に追われても、置かなければいけない所にはちゃんと置く。


魔物の攻撃を回避して北に走る、便利丸を置く為に。


前から来た魔物の攻撃を回避した時に蹴りを入れる事もある。


「伝説のパチンコは夜には使えないな」


魔物がよく見えないので、パチンコで攻撃するより避けるか、蹴りの方が有効だ。


パンチはやめとく、松明が消えると便利丸に火が付けられない。


「魔物が多いから、便利丸が無くなったら作らないといけないな」


この作戦が成功すれば、大森林が通れる様になるかもしれないな。まだ始めてもいないけど。





「作戦終了だ、後は皆に任せよう」


3時間かけて便利丸と魔物を分散する事に成功した、後は討伐するだけだ。


大森林からアルさん達が寝ている所に向かう。


大森林の北の地点から西に向かう。魔物に発見されて追われない様に大森林からだいぶ離れたところを走っている。




「アルさん、起きて下さい」


寝ているアルさんを揺らして起こす。


「ユーリか、帰って来たのか?」


「はい作戦を仕掛けてきました。説明します」


「え、街から帰って来たんだよな」


寝ぼけている様な感じだ。


「他の人も起こしていいですか?」


「ああ、何か仕掛けてきたんだな。起こしていい」


皆に起きて貰い説明する。


「今は夜中です、寝てからそんなに経っていないかもしれません」


「寝たばかりだよ、ユーリ」


「それは良かった、説明を聞いたら寝て下さい」


ウイルソンはまだ起きていない。体は起きているが揺れていて目が開いてない。起きて貰う為に揺らす。


「起きた、起きたからやめてくれ」


「僕は大森林に便利丸で98個の囲いの中に魔物を分散しました。魔物の嫌いな匂いなので見えない壁です。108個を部屋に例えると98部屋あってその中に魔物が30体前後います」


「98個の部屋に魔物が30体」


「そうです、横に14個の部屋、縦に7個の部屋です。14*7で98個の部屋です、騎士団の戦い方と同じ様にあまり部屋に近づかずに誘い出して戦って下さい、2段目、3段目又はその横に気が付かれたら分断した意味がありません」


皆は考えるような仕草と表情をしている。


アルさんが作戦が分かったみたいで、笑顔になった。


「部屋から誘い出して討伐すればいいんだな、その際に近くの部屋の魔物に気付かれない様にする、それでユーリの便利丸の効果が切れるのはいつ頃なんだ?」


「僕の実験では1日持つ事が分かったんですが、絶対ではなので明日の夜には効果が無くなると思って下しさい」


「そうか、すぐに騎士団に話してくる、皆は寝てくれ、夜では松明の明かりで他の部屋の魔物も来てしまうかもしれない。明日は忙しいぞ」


騎士団に行こうとしたアルさんに「僕は便利丸を作る為に材料を今から取りに行きます、明日も仕掛けをしますので、皆さんは気を付けたて下さい」と言って歩き出した。


「無茶はするなよ、疲れたら休めよ。ありがとう」


アルさんは騎士団の所に僕は北の街道に便利草を取りに行く。





「君、こんなところに寝てどうしたんだい?」


あれ、ここは・・・・・・北の街道だ、手には便利草。疲れて寝てしまったようだ。


「この草を取っていたら寝てしまったようです」


農家のおじさんは僕が見せた草を見ると「ああ、雑草を取ってくれたのか、ありがとう」とお礼を言われた。


あれ雑草扱いなんだ。


「いえ、この草が必要なので自分の為に取っているんです」


「自分のためか、それならほら、あそこに山になっている草を持っていけばいいよ」


あそこか、視線を向けた先には、山は畑の横に草だけの山積みの事だった、全部が便利草かな。


「あの山済みの草は貰っていいんですか?」


「いいよ、乾燥させて捨てるだけだから好きなだけ持っていけばいいよ」


「ありがとうございます」


お礼とお辞儀をして、その草の方に向うと他の畑にも同じ様に山積みにされた草が見えた。


「おじさん、他の山積みの草も貰っても大丈夫かな?」


「いいよ、うちと同じで燃やすだけだ、使いみちがない」


自分で取らなくても便利草があんなにある。仕分けしないといけないけど僕だけで取れる量ではない。


街に戻った僕は、木材工房でお願いして荷車を借りた、ロードさん達の泊まっている宿の裏庭に運びこんで、便利丸を作る予定だ。





「コネコネコネコネコネコネコネコネコネコネ」


荷車を返して裏庭に戻るとロードさん達がいた。温泉にベルンさん達も行ってきた様でとろけた顔をしていた。


今日も商品の買い出しがあるロードさん達は出かけて行った。


僕が仕分けを始めると、ミアちゃんはコネコネしだした。自分の仕事だと思っているのかもしれない。


アメリアさんはミアちゃんが見える位置の馬車に乗ってこちらを見ている。


「ユーリ、温泉はいいわね。あんな楽しみ方があるなて知らなかったわ」


「実はあの温泉には肌を綺麗にする効果があるみたいです」


手を動かしながらアメリアさんに温泉の効果の説明をする。


「まあ、お肌が綺麗になるの嬉しいわね」


今、仕分けした便利草をミアちゃんの前に置く。


「他にも疲れが取れる、怪我とかの回復が早くなるとか色々な効果があるみたいです」


「それで、疲れが取れたみたいなのね」


どんどん仕分けていく、ミアちゃん1人でさせてはいけないので頑張ろう。


しかしコネコネのベテランは早い。競争は好きではないけれど、急がないと3歳の女の子に頼ってしまう事になる。何でそんなに早いいだ。


今更気が付いたけど、便利草の量が多いのが追い付けない理由だった。


仕分けが終わるとコネコネに疲れたミアちゃんが眠そうになってきた。


アメリアさんがすぐに着て馬車に運んでくれた。


寝てしまったミアちゃんにお礼を言って、出来た沢山の便利丸をよくオーク肉を入れているリュックに詰め込む。


大きいリュック2個に便利丸が一杯になった。便利丸を仕掛ける時の為に小さい方のリュックも持って討伐隊がいる場所に向かって走る


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