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相談事

今日も1日、自由行動が出来るので鉱山の近くの森に来ている。


「炭焼き釜はこんなもんでいいのかな、テレビで見たのはこんな感じだった筈だ」


よく覚えてないが、記憶を頼りに釜を完成させた。


「試してみれないのが残念だけど、上手く出来たな。煙の出るとこを斜めにしないな」


そよ風のメンバーが近くを通って行ったが声を掛けなかった。


じいさんが早くビールが飲みたいと言っているのが聞こえたので。


炭を自作する予定なので、練習をしてカルテアの近くにもっと大きくて炭がたくさん作れる釜を作る事にした。


後ろを見ると何個もの釜が出来ているが、最初のは煙の出口がない、次のは崩れてしまった。


この世界に炭職人がいないのが残念だ。教えて欲しいな、備長炭の作り方を。


「どうするかな、この沢山の釜は・・・・誰も来ないからこのままでいいかな」





「ユーリ、起きてくれ魔物が南の方から現れた、ゴブリン5体だ。ほら剣だ」


「では、倒してきます」


ラインベルの街から出発した僕達はカルテアに向かって進んでいる。


街から出た荷馬車が農村地帯を過ぎた後に魔物が現れた。


その時から寝ている僕が起こされる様になった。


「さあ見せてくれ、変てこな戦い方を」


対魔物の戦い方を変てこ呼ばわりされたが、まあいい。ゴブリン5体に逃げるが勝ちで倒そう。


「疲れるのは早過ぎるぞゴブリン、鍛えなさい僕みたいに」


「ユーリ、寝ていいぞ」


こんな感じで、魔物が出るたんびに起こされて数々の変てこを見せていた。


商人さんとも仲良くなっって、オーク肉を分けてくれると言われたが、辞退した。


オーク肉を調理するすべがない。焼いて食ってもいいが、やはりビーフシチューがいい。


鍋も買えないのは僕ぐらいだろうか。誰かこの大陸の物流をかえて物価を下げてくれないかな。





見張りの仕事を終えて家に帰って来てら、木材が増えていた。


「これは、僕に対する挑戦だな。今から徹夜して3階を何とか・・・・出来るだけ作ろう」


木材が増えてやる気が出た僕は一番家に欲しい、屋根裏部屋を先に作る事にした。


「まずい、3階の床が先だ、木材を運びづらい」


1人で木材を運ぶのも慣れてきたので一遍に運ぶ事にしたが、重さより長い木材をぶつけないで運ぶ方が大変だった。


小田原に住んでいた従弟のお兄さんが、一人で半年は掛けて建てると言っていたが大変だったんだな。


しかしここは異世界、魔法で移動出来るのだ。


「木材よ移動して下さい~・・・魔法が上手くいかない何でだ、魔法のある異世界なのに」


たまに魔法の練習をしながら床に板を張る、なんとか床が完成した。予定の屋根裏部屋は何も出来ないで本日の家作りが終わった。




亀亀の食事を集めているとおじさんが後ろから話しかけてきた。


「ユーリ、もうすぐお祭りだ。何か考えたか?」


「何か考えたか?」


何を考えるんだ、お祭りは楽しむもので考えるものではないよな。


「お祭りで何かするんだろ、俺も何かしたいんだがマンネリで、何か違う事がしたい。任せた、お金は出すから俺に何かさせてくれ」


よく分からない流れになっている。


「何か露店でも出せばいいんじゃないの、ほら、野菜を売るとか」


「それは今までしてきた、違う物がしたいんだ、子供のユーリなら何か思い付くだろう」


何を思い付けと言っているんだ。お祭りは楽しむもので参加するものではない。


面倒だし、あと何日あるんだろう。


「お祭りはいつなの?」


「もうすぐだ、10日後だ。それまでに準備してくれ、あ、お客が来た、頼んだぞ」


仕方ない何か考えるか、亀亀の食事でお世話になっている。しかし、最初にお祭りの事を教えてくれた時に何でお願いしてこなかったんだ・・・・・・もしや、思い付かなかったら、こんなに時間が過ぎていたと気が付いたのか、それで僕に丸投げのカード渡しか。







亀亀の食事を集め終わって、さあ行こうかと荷車を引くと何故か抵抗を感じられたので後ろを見るとおばちゃんが荷車を押さえていた。


「おばちゃん、何をしているんですか?」


「ユーリ、お祭りだよ。お祭り」


「はあ」


「お祭りに屋台を出すのよ、それで私料理が苦手なのよ。ユーリは出来るでしょ、私より」


分からない、おばちゃんの料理を食べた事がない。


「それで料理が少し出来る僕が何をすればいいんですか?」


「私より少し料理が出来るユーリに料理を任せるわ、私は売り子でいいからお願いよ」


「どうして屋台を出す事にしたんですか?」


おばちゃんが僕の肩をバンバン叩いて「分かるでしょ。長いのよお祭りが、7日間もあるのよ」


7日間もお祭りをするのか・・・・まずいぞ、コツコツと貯めていた干し肉が無くなってしまう、ポーターの募集をしないと食っていけないぞ。


「お祭りの間は凄い人の数が来るのよ、みんなお祭りだけの7日なのよ。何もしないお祭りだけ、食材なんか売れないのよ。娘に言われたのよ、お店潰れるねと・・・ああどうしたらと、それで屋台を出す事にしたのよ」


この世界は不思議だ、7日間もお祭りで楽しむと市場から1軒の食材屋さんが無くなるのか。


「娘さんは何歳なんですか?」


ここは大事なので聞いてみた。


「3歳よ、可愛いんだから」


3歳の娘さんの冗談?・・まに受けてしまったのか。しかし恐ろしい冗談を言う子だ、将来が楽しみだ。


おばちゃんと呼ぶのは、失礼なのではないかと思ってしまった。


「娘さんの名前教えて下さい」


「サーヤよ、可愛い名前でしょ」


僕は大きく頷き「サーヤちゃんのお母さんはなんて名前ですか?」と聞いた。


「私はカーヤよ、前に名乗ったでしょう。忘れたの」


「忘れてません、覚えてませんでした」


正直に言うと必ず頭に衝撃がくる。チョップだった、やるなカーヤさんは。


「自己紹介が終わりましたので、僕は旅に出たいと思います」


荷車を引こうとするとまた抵抗がある。


「それで、準備は1人で出来るかしら、お祭りまでお店が忙しいのよ、分かるでしょう」


分かる、お祭り用にも売れるから忙しいだろう。しかし、2人のお願いを聞いてしまうと僕が忙しくなってしまう。


僕があれこれと考えていると「はい、大好きな干し肉よ」と報酬の先渡しをされた?。


「頑張ります」


古くなった干し肉を先に食べよう、その時に考えよう。


商談が成立したので亀亀のところに行こう。カーヤさんもすぐにいなくなった。


「亀亀、ご飯ですよ」


いつもの様にご飯を海に落とそう、落とし食べ物の中に大好物が入っているだろう。


沖合の中型船が南の方に向かっていな、初めて見たよ。


「南に港町でもあるのかな、それとも南に行ってから東のローランドに向かうのかな」


亀亀にご飯をあげたので帰るか、お祭りで何をするか考えないと。





3階の部屋を作りながら、お祭りの事を考える。


「2人分考えないといけないのが、大変だな」


昨日、ガウディさんが久しぶりに遊びに来た。お店の手伝いをしていると言っていた。


差し入れが釘だった。ガウディさんは僕が欲しい物を持って来る。


こないだはボンドだった、強度を強くするのに役立つ。


しかし、木材が中々減らない、使っているのだが増えるので助かっているのだけれど、お店は大丈夫なのかな、いつ払えるか分からないのに。


「家具とかも作るか、全部自作だと面白い。これも一遍でいいかも」


屋台を出すとして、売れる食べ物。お祭りを意識した方がいいのか、美味しい料理の方がいいのかどちらにした方がいいのかな。


娘さんが3歳か、僕の妹達はどうしているかな・・・・・名前を忘れた。


「まずいぞ、1回しか聞いてないから覚えてない、え~と、僕が考えたのがワン、ツーで~・・・悪い『にいに』でごめんなさい」


思い出せない、聞いたはずだ。テレサさんの赤ちゃんがハリソンだ、有名な冒険家だ。


妹達の名前を誰か教えて下さい。


「誰かが名前で呼ぶまで、僕から呼ぶのをよそう、ばれない筈だ」


確か誰かだ忘れない様にメモは取りましょうと言っていた。


忘れよう今はお祭りの事を考えよう。


いや忘れてはいけない、忘れた事を覚えていよう。





「この図面通りに作れますか?」


「図面が有って作れない物は無い」


親方は言い切りました。


「お祭りまでによろしくお願いします」


「祭り・・・までに・・・・出来るのか・・・・」


台の上の図面を見ている親方の声が小さくなっていく、作るのは無理なんだな。


「出来ませんか、仕方ないですね。自分で作ります」


親方が出来ないなら自分で作らないと間に合わないな。時間との勝負だ。


「あの、襟を放して頂けませんか、急がないと」


「ユーリよ、自分で作れるのか?」


「はい、図面が書けて作れない大工はいないです」


「俺だって作れる、経験がないだけだ。間に合わせる必ず、図面を置いて行け」


「いいんですか、祭りの用意で忙しそうですけど」


何を製作しているのか分からないけど、忙しそうに作業をしているな、何を作っているのか知りたいし、同じ物を作ってみたいけど、今は無理だ忙しい。


「あれは、奴らが作るからいい。必ず作ってやる」


「支払いは祭りの後にして下さい、僕も他の物を作るのでお金がありません」


「分かった、儲けろよ。干し肉ばかり食べてると・・・悲しくなる」


「あの、干し肉は大好きなのでやめれませんよ」


親方に理解してもらい図面通りに作らないと動かないので、頑張ってとお願いした。





「安いな松茸は、これなら元の自然に返してあげた方がいいかもしれない。売れてないみたいだし」


小銅貨で松茸が20本も買える。安いのに誰も手に取る事も視線を向けられる事が無い松茸。


これ全部買っても貯めているお金が殆ど無くならない、不思議な販売だな。


異次元転移が出来れば毎年松茸を送ってあげるのにな、奴らは何故か松茸を高く売りさばいている。


売り文句は、今年も異次元から送られて来た松茸・・・・みんなで飲もう土瓶蒸し。


「おじいさん松茸を全部下さい、支払いはカードで」


「今年は破棄しなくてすんだな、おまけしとくよ。半額でいいから」


何故そんなに安く出来るんだ、もしや栽培方法があるんじゃないのかな。


いや、売れない物をこんなに作らないか。


「ありがとうございます、いい買い物が出来ました」


「それなら、ほら向こうでも沢山売っているよ」


おじいさんが指さした方向には同じ値段で松茸が売られている。松茸が可哀そうなのか、値札が可哀そうなのか分からなくなってきたな。


「この世界の人は誰も松茸を食べないんですか?」


「昔は食べたかもしれないが、今は美味しくも不味くもない食べ物だと誰もが思っている」


勿論全ての松茸を買った、一遍だ。荷車を借りて家の3階に運び込んだ。


誰かに食べられないか心配だ、今年は土瓶蒸しを沢山飲んでやる。

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