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食材のお届け

今回のポーターは素材集めの手伝い。


2人の薬師さんのお荷物を持つ仕事だ。


3日間の短期で今日が最後の日だ。


薬師さんは戦闘が出来るので僕を含めて3人で薬の材料を集めている。


「これが熱を下げる効果のある草なんだ、他にも混ぜないと出来ないけどここが一番生えてるんだ」


「薬師さんは自分で取りに来るんですね」


「知識がないと間違えて集めるからね、自分で集めないと材料が揃わない時があるんだよ」


「それに自分で集めに来れば、他の材料もついでに集めていける」


自分で集めた方が、効率と材料を安く出来るから、ポーターの募集があったのか。


「ユーリ君、本当にあんなに持てるのかい」


薬師さんが今まで集めた材料の詰まったリュックを見て僕に確認した。


「大丈夫です、リュック3個に一杯に詰めても軽いので楽勝です。4個でもいけたかもしれませんが、かさばるから歩きづらいかもしれません」


「あのリュックを3個も、どれ持ってみるか」


薬師さんは重さの確認をするのに持ってみた。


「私だと1個持てるか持てないぐらいだな、街まで歩くのは無理だな」


「そろそろ帰るか、3個のリュックに俺達の鞄も一杯になった。今からなら夕方には街に着ける」


「そうするか、ユーリ君。リュックを頼む、帰ろう」


僕は挟まれている少年をして3個めを前で持ってみた、オーク肉より軽い、それに手が伸びたのか・・・リュックが少し小さいのか持ちやすくなった。


「はい、準備できました」


「アハハハ、面白いなそれ」


「ああ、挟まれてるなリュックに。前は見えるのか?」


目線の高さまで来ているけど下を見なければ大丈夫だ。


「はい、足元は見えませんけど歩けます」


「では行こう、のんびりしているとユーリ君が疲れる」


薬師さんの工房まで運んだら『そんなに採れたんですか』とお弟子さんが言っていた。





基礎の石が出来て、柱を4本立てた・・・・1人での作業は大変だ。


柱を立てるのに柱を支える柱を地面に穴を掘って立てた。


そこでロープが役に立った、柱を支えるのに柱の横の木材に結ぶ、急いで反対側も結ぶ。鳥居見たいなコの字を1人で支えるのが大変だった。


「あ、リストバンド全部外せばもっと楽だ」


いつも付けていたので、外せばいいと思い付かなかった。


体が軽い、これならもっと頑張れるぞ。


「立派なのが出来そうだな、今日中には全部の柱を組み立てたいな」


夜になっても柱を立てた、未完成だと倒れると心配したからだ。


「ふふふ、3階建ての柱が完成した。こんな良い木材を切る事は出来ません」


2階建ての予定が3階建てになってしまってが、問題ない。


振り向くと木材の山・・・・誰かがくれたのか、転移・・・誰かの仕業なのは間違いない。感謝して今日の作業はここまでにした。





朝から募集を見にギルドに来た。


「レティさん、今日出発のポーターの仕事はありませんか?」


ギルドの職員のレティさんは考え中だ。


「急ぎの依頼はあるのよ、本当は3日前までに誰かが受けて荷物を運ぶ依頼が。でも誰も見つからなかったのよ」


「何を運ぶんですか?」


「食料よ、ポーターが見つからなくて持って行く食料を減らしたのよ。それで依頼が食料を運ぶ依頼なのよ」


「どこに運ぶんですか?」


「山の山頂よ、ユーリがこないだ登った山よ」


あの山か、今から全力で行けば山頂まで行けるかな、お食事は付くのかな。


「その運ぶ依頼はお食事が付きますか?」


「好きな食べ物を買っていいらしいわよ、高価な料理はダメだけど8日分は買っていいとなっていたはずよ。依頼書持って来るわね」


掲示板から依頼書を剥がして「食事は8日分になっている」と歩きながら教えてくれた。


依頼書を見せて貰い食事が付くのを再度核にした僕はこれにしようと思った。


「僕が行きます、急いで行けば届かないよりいい筈です」


「そうね、お願いできるかしら、食事を買ったら早めに届けてあげてね」


「頑張ります」




依頼を受けたので市場に食料を取りに行た、勿論、干し肉を8日分買った?あれ、いいんだよね、早く着いても8日分で。


「これが取りに来なかった分の食料で、こっちが干し肉が8日分だ」


「ありがとう、これ伝票です」


ギルド発行の立て替える伝票、預金金額の多い冒険者が依頼の際に発行されるらしい。


便利なのでレティさんに僕も発行できると聞いてら『お金がないので出来ません』と言われた。


少しは預金あるのに。


リュックに詰め込んで山頂まで全力で向かおう。


「まだ石を運ぶのか?」


「違うよ、ギルドの依頼でお届け物を持って行くんだよ。それも急ぎ」


「そうか、頑張っているな。家の方はどうだ進んでいるのか?」


「まだまだだよ」


順番が来たので「またね~」と言って走り出す。


久しぶりの全力疾走だ。





「はあ~、疲れた。全力疾走の後に登山は流石に辛い」


夕方過ぎに山の中腹ぐらいまで来れた、日が落ちるまでに山頂に着けそうだ。


ドラドラ山の方が険しく急斜面だったな。


荷物が軽いので体力作りにはならない。


そうだ、いつも名刀お姉さんを片手に持っていたから、今の方が両手が使えて登りやすいのは当たり前なんだ。名刀お姉さんは海の底。


友達の亀亀が拾って届けてくれないかな。今度食べ物を海に流そう、食べてくれるはずだ。


「お腹すいたよ」


「依頼を受けてくれた人がいないんだ」


「だから、俺は最初からポーターが見つかるまで街に居ようと言ったんだ」


「もうビールが無い」


食べ物が無くて大変そうだな。


聞き覚えのある声だな。


「レイ、木には登れない、食料は届かない、どうするつもりだ」


「大丈夫よ、ほら足音が聞こえる、息遣いも、今向かって来ているわ、そう遅れているのよ」


「それ昨日も言ってたわよ」


「それで、木に登れないのはどうしてなんだ」


「そこに木があってもユーリがいないからよ」


「そこは準備不足だからだよ」


面倒な会話をぶった切った僕。


「ほら、ユーリが来たわよ、私の作戦通りよ。グ~」


レイさんのお腹がなっている、流石だ、どちらのグ~か分からない。


「はい食料です、この度は依頼を出して頂きありがとう。さようなら」


歩き出した僕の頭を掴んでいる人がいた。見えないけどレイさんだと思う。


「おお、ユーリいつ来たんだ、それに食料って。依頼を受けてくれたのか?」


「レイの作戦通りか」


「ユーリ、遅れてくるのはいけないわよ」


何か間違えている様なので教える事にした。


「僕が依頼書を見たのは今日の朝だよ。急いで食料を取りにいって、この山頂に来たんだから。レイさんの作戦は偶然上手く行きました」


「それも作戦の内よ、ユーリそこに木があるのよ、登りたくなったでしょう」


レイさんは完全に僕の未来の姿だ。


「おいおいレイ、今の話を聞いてなかったのか、1日も掛からずに着いたんだとユーリは言ってるんだぞ」


「足が速いんでしょう」


「それだけなのか・・・・」


「いいじゃない、レイの作戦勝ちなんだから」


ワンダーさんは食事がすんで会話に入ってきた。じいさんはまだ食べている。食べてないのは、レイさんとボードンさんだ。


「まあ、いいからレイさんとボードンさんも食べなよ。それでどの木に登って欲しいの?」


「「「「あそこ」」」」


この響きは最高だな。『あそこ』か、声の数が少ないけど癒される。


指さされた木を見ると、皆が登れそうもない所に卵は有るんだ。


「ロープは持って来てる?」


「はい」


レイさんが食べながら横に置いて有ったロープを渡してくれた。


ロープを用意している、進歩しているが登れない。


何回も来るつもりなら縄梯子作ればいいのに、後で作ってあげるか。


あれれれ・・・家作るのに役立つな縄梯子、自分のも作ろう。


急いで登ろう、首にロープを下げていざ木があるから登る。


「おりゃ~」


「子供は元気、木に登るのも早い」


何か後ろで言っているが、レイさんも僕と精神年齢は同じはずだ。


枝まで来た、後はこないだと同じ様に結んで登れるようにぶら下げる。


「出来たよ」


「ありがとう」


下からワンダーさんの声、登る気だな。


登れる所まで登り「シュラさん、まだ誰とも会えてないけど必ず見つけるよ~、ラム酒はグリュックの皆に貰ってね~、会いに行くぞ~」


聞こえたかな、何処まで聞こえるか試してみれば良かったな。相当遠くの声が聞こえそうだ。


下にある枝の近くに飛んで枝を掴む、続けて下まで降りる。


「なかなか楽しいな」


皆が木の上なので、縄梯子を作る。


先ずは、ロープを作る作業からだ。干し肉をかじり、頑張る。





「出来た、縄梯子。簡単だったな、僕には必要だけど街に人にはいらないもの縄梯子、売れないよな」


木の梯子があるだろうな、家作るのにも木の梯子の方が良さそうだけど、材木は無駄には出来ない。


皆が降りてきた、例の卵を持っている。あの卵の何が高価なんだろうな。


「ユーリ、またロープを作っているの?」


今出来たばかりの縄梯子を皆に見える様に前に出して見せる。


「ロープから縄梯子を作ったんだ。リーダーのイケメンさんにあげよう。次回から木に登る時は持って行く様に」


「俺がリーダーか~イケメンだからな」


「ユーリ、リーダーは私よ」


僕はレイさんを呼んで小声で言う。


「あれで木登りのリーダーで縄梯子はボードんさんの荷物になったよ」


がしっと肩を組まれて「お主も悪よのう」とレイさん言った。


レイさんと組んで悪い事を考えたら悪ガキの二人組の出来あがりだ。


ボードんさんが何かに気付いて聞いてくる。


「どうやって、枝に結ぶんだ?」


流石だ、気が付くとは。


「地面から枝の長さより長いロープを縄梯子に結んで投げるだけだよ。イケメンのボードんさんなら楽勝だろうな」


「そうか、結んで投げればいいのか試してみるか」


試しに行ったボードンさんは枝に投げる。


「結構な力が必要だが大丈夫だ、もう慣れた」


夜も遅いので、僕は山頂に泊まる事にした。





「ユーリ、みんな付いて来れない、止まって~」


山の麓で山の斜面を見るとボードンさんとじいさんが降りてくるのが見える。そのだいぶ後ろからレイさんが「うふふふ」と嬉しそうに卵の入ったリュックを背負って降りてくる。


背中から降りたワンダーは岩の上に座った。


僕から見て、そよ風のみんなは筋肉が落ちたが体力が付いてきてるように見える。


美人のレイさんも前より女性的に見える。僕から見てだが、他のムキムキさん達が見たら、たるんでるぞもっと筋肉を付けろと言われるだろう。


「荷物はここに置いとくね、じゃね~」


「ユーリ、ありがとう。気をつけるのよ」


「ありがとう」


街まで一緒に帰ろうと提案されたが、急いで帰って屋根を作ろうと思った。

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