第2話
「街に入れたはいいけど、まずどこに行けばいいんだ……」
途方に暮れていると近くから大きな声が聞こえてくる。
「んっ?なんかあっちの方で賑わってるな。なんかあるのかな」
「スゲー!これで10連勝だ」
「さすが豪腕のブレッジだぜ!」
観客達が強面の男を囲み騒ぎたてる。
「フン!当然の結果だ。この俺にに勝てる奴なんてそうそういてたまるかよ!」
ブレッジは自慢げに腕を組み、周りを見渡す。
「さあ、次はだれが俺の相手だ!」
(10連勝か……。スゲー奴もいるんだな)
「おい、そこの兄ちゃん!なにボサッと見てやがる!」
「お、俺?」
鋭い目つきでブレッジは翔を見る。
「上等だ!やるなら正々堂々、勝負してやるぜ」
「なんか強そうだけど。相手に不足なしってことか……」
「「ライブオン!」」
◇◇◇
「俺の先攻。赤の魔石を配置。鬼面族の突撃兵を召喚」
【鬼面族の突撃兵】
モンスター/魔力:赤2
種族:鬼面族・戦士/攻2/体2
【ブレッジ/LP5】
場:[鬼面族の突撃兵/2][/][/][/][/]
魔石:赤の魔石×1
手札:5
魔力:0
「俺のターン。赤の魔石を配置。ドラグソルジャーを召喚して直接攻撃」
【ドラグソルジャー】
モンスター/魔力:赤2
種族:竜人・戦士/攻2/体2
ブレッジ(LP5→4)
【翔/LP5】
場:[ドラグソルジャー/2][/][/][/][/]
魔石:赤の魔石1
手札:5
魔力:0
「俺のターン。赤の魔石を配置。鬼面族のシャーマンを召喚」
【鬼面族のシャーマン】
モンスター/魔力:赤2
種族:鬼面族・神官/攻2/体2
「鬼面族のシャーマンでドラグソルジャーに攻撃! そして突撃兵でプレイヤーへ攻撃」
翔(LP5→4)
【ブレッジ/LP4】
場:[鬼面族の突撃兵/2][鬼面族のシャーマン/2][/][/][/]
魔石:赤の魔石×2
手札:5
魔力:0
「俺のターン。赤の魔石を配置。ドラグソルジャーと火炎の竜戦士を召喚して相手へ直接攻撃」
【火炎の竜戦士】
モンスター/魔力:赤2
種族:火竜・戦士/攻2/体2
[特質]:このカードを召喚した時、デッキから1枚ドローする。
ブレッジ(LP4→2)
【翔/LP4】
場:[ドラグソルジャー/2][火炎の竜戦士/2][/][/][/]
魔石:赤の魔石×2
手札:5
魔力:0
「俺のターン。赤の魔石を配置。鬼面族の狂戦士を召喚!」
【鬼面族の狂戦士】
モンスター/魔力:赤6
種族:鬼面族・戦士・伝説/攻8/体4
「3体のモンスターで相手プレイヤーへ直接攻撃だ!!」
翔(LP4→1)
【ブレッジ/LP2】
場:[鬼面族の突撃兵/2][鬼面族のシャーマン/2][鬼面族の狂戦士/4][/][/]
魔石:赤の魔石×3
手札:5
魔力:0
「俺のターン。赤の魔石を配置して魔法カード、火炎の咆哮を発動! 相手モンスター全てに4ダメージ!」
【火炎の咆哮】
魔法
《魔力詠唱:赤6》(このカードを使用する時、指定された魔力を消費する)
[特質]:相手のモンスター全てに4点のダメージを与える。
「いけっ!ドラグソルジャー、火炎の竜戦士で相手へ直接攻撃!」
ブレッジ(LP2→0)
◇◇◇
「なんだと……!この俺が負けた!?」
ブレッジが驚き、周りの観客達も淀めく。
「スゲー!あの強面に勝ちやがったぞ」
「でも新参者っぽいぞ?」
「こりゃスゲー!まさか強面に黒星つける新参者が現れるなんて!」
観客たちはいっせいに盛り上がる。
「お前……名前は」
「翔。鳴上 翔だ!」
「完敗だったぜ。しかしお前みたいな新参者に負けるとは俺も鍛錬が足りてないってことだな」
そう言い残すとブレッジは少し先に向けて指を指す。
「祝杯がわりにひとついいことを教えてやる。この街で実力をつけたいなら、街の中心にある集会所や行きな」
ブレッジは翔の方に向きなおる。
「あそこにいけば俺なんかより強い奴がごまんといる。まあ、せいぜい頑張りな新米……」
「集会所か……。いい話を聞いたぜ。早速そこに向かってみるか」