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123話 その辺は…また追々に。


「ふわぁ、モフモフ〜。良い子ねぇ。」


「うきゅ…きゅきゅっ!!」


短時間で大分打ち解けた二人を眺めて、私は静かに息を吐いた。


コスモクロアさんがキツネが苦手かもしれないと私が内心焦っている中、コスモクロアさんはしゃがんで小春と目線を合わせると、「初めまして、私はジャーダ・ヴェルデ・コスモクロアと言います。夜風さん…えっと、琴波さんとは、ギルドで仲良くさせてもらってるの。」と、自己紹介をしていた。コスモクロアさんの事コスモクロアさんとしか呼ばないから…名前、すっかり忘れてた。コスモクロアさんは私の名前、覚えていたのに。


私が悶々としている間に、いつもの様に流れる様に滑らかに仲良くなっていきました。小春が喜んでいる様なので構いませんが…子供が親離れしていくのを目の当たりにしてるみたいで、ちょっと切ない。


「コスモクロアさん、何だか小春に対する対応が手慣れてますね。」


「あ〜…たまに冒険者さんのお子さんがギルドに来る事あるんだけど、それでね。元々私、小さい子の対応慣れてるんだけどさ。」


小さい子の対応が慣れてる…か。何だろう…兄弟が多いのか、ご兄弟のお子様の面倒を良く見ていたからか、そう言う施設関係か……上二つならまだ笑い話だけど、もし最後のヤツだったら気まずすぎて私がしんどいから、話題を変えよう。あはは、酷いヤツだな私!!…はぁあ、本当自己中心的で酷いヤツだな私。どうしようもないわ。


「それにしても、焦りましたよ。コスモクロアさん、小春を見た時呆然としていたので…てっきりキツネが苦手なのかと。」


「きゅ…苦手、なの?」


私の言葉にコスモクロアさんはギクリと肩を震わせて、小春に不安そうに見られて…バツが悪そうに苦笑いをした。


「あ〜…うん。小春ちゃんは平気だけど、確かにキツネは苦手かなぁ…。でもそれは、私の…その…えへへ?」


あまり触れてほしくないのか、コスモクロアさんは誤魔化し笑いをしながら目線を逸らした。


私も触れてほしくない話題は何個かあるけど…キツネで触れてほしくない話題って何だろう。まぁ、ここまで触れてほしくないのが分かりやすい話題を引っ張るのはよろしくないな。


「ああそうだ。コスモクロアさん、夕飯食べていきますか?もう結果良い時間ですし。」


「あ〜…ううん、そろそろ帰るわ。悪いし。」


夕飯…いや、今から準備するから晩ご飯になるか――のお誘いをしたら、コスモクロアさんに断られてしまった。まぁ、私も似た立場になった時は断るから、分からなくもないけど…割りとショックに感じるな。


「そうですか…すみません、いきなり変な事を言ってしまって。自分勝手でしたね。」


「ああいや、食事のお誘いは嬉しいのよ?でもその…時間がね?そろそろヤバイかなぁって…。」


時間と言われて、改めて時計を確認する。…やっと日が沈んだぐらいだけど、コスモクロアさん的に何か問題があるのかな?ご家庭の事情は様々だからなぁ。


「いえ、私も急に言いましたから。お帰りでしたら、もうそろそろバスが到着する時間なので、そこまで送ります。」


「…ありがとう。ごめんなさい。」


念には念を入れた結果、玄関に直ぐ飛んでしまったので…一応凄く分かりやすい所にあるけど、念の為案内を買って出たら、感謝と謝罪の言葉をいただいた。


「こちらこそ、親身になってくださりありがとうございます。っと、そろそろ出ましょうか。時間には余裕を持ちたいですし。」


実際にはもう少しだけ粘れるのだが…実際問題、私一人なら本気でギリギリまで粘るのだが…先輩と一緒に危ない橋を渡るには、私には度胸が足りなかった。


「そうだね…バス停ってここからどれくらいなの?」


「まぁ、普通に近いですね。でもバス停まで送ります。」


「きゅいっ、私も行くの!!」


「ふふ、そっか。」




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