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デア・エクス・マキナ

新章開始です。

夕暮れが、迫り廃墟の影も伸びてくる

逢魔が時そんな不穏で寂びしい風情とは、良くも悪くも縁遠いのがここ


【九龍城塞 駐機場前】


「ハイハーイ 焦っても進むのは、変わらないぞー‼︎ 静かに待ってろよなー‼︎ってオイコラ空吹かししてんじゃネェ‼︎ブチ殺すぞ‼︎ソコォ前との車間詰め過ぎだ‼︎緊急回避出来んのか?あぁ?」


現在帰還してきたハンター車輌で絶賛混雑中

外周警備にあたる組合員が、整理誘導しているが既にヒートアップ気味。

これもいつもの事だ、別段受付が怠慢なわけでもハンターが揉めてるわけでもない。ただ単に出口一ヶ所入口一ヶ所それぞれ一輌通過が、限度の幅しかないから当然混む。かといって開口部が多いとその分防御が低下するので 背に腹は代えられない事情なのだ。


「毎度の事ながら混雑してるねー 」


「これは、これで余所様の探索事情見れる良い機会なんだけどな。車輌の損傷見て後で聞けば ドコがヤバイ場所なのか把握出来るし…あと余所のマシンコンセプトを見るの単純に楽しいしな」


「メカを愛でる次元まで私は、達してないからなー 」


諦めなのか慣れなのか全く焦る気配も無いシンとランファ。

やや気が抜けているのは、何も探索の疲労だけが理由ではない。駐機場入りの待機列は、九龍城塞の外とは言っても既に防御陣地の中であるし周囲の警戒は組合員がしてくれている。万が一ミュータントが出たとしても 苛ついた数の暴力で瞬殺だ。


《ブロロロロ》


不意に出口から車列が、出てきた。先頭と殿を装甲戦闘車輌が、務め間に武装した輸送トラック3台の構成だ。


「暗くなるのにこれからお出掛けかな?」


「探索には、不向きでも輸送なら 問題無い。大方”消費者様”からデリバリーの注文だろ 」


「相変わらずこちらの都合関係無しね!問題無いったって危険じゃん!」


「せめて自分達で取りに来ればいいのにな」


”消費者様”は、九龍城塞よりも内陸部に拠点を持ちライフラインと食料燃料弾薬を掌握する事でこちらに取引を強要してくる控えめに言ってもクソな連中だ。搾取と呼ばないのは、例え殿様商売も顔色失う不公平なものでも取引なだけまし程度の差でしかない。搾取されているのは、消費者様に使役され生産活動に従事させられる苦力クーリーだ。彼彼女等は、嘗て”人民を解放する軍だった連中”による人狩りで連れてこられ文字通り消費されている。 つまり消費者様の正体は、”人民を解放する軍だった連中”をアゴで使える立場の人間という事だ。彼等のしている事は、共産ではなく消費そして平等ではないので様を付け消費者様と侮蔑を込めて九龍城塞では呼んでいる。


「ハァ〜嫌だ嫌だ〜さっさと美味しいもの食べて気持ち切り替えたいね」


「結局そこかよ マオさんの話も聞かないとだぞ〜」


「まぁ!とっても楽しみね!」


「やれやれ」


そんなやりとりの間も待機列は、徐々に消化されていく。


「そろそろ入れるかな?まずは、受付済ませてだけど 支払いどうなるかな〜 」


「オーイ!そこの豆戦車ー!中に進んで良いぞ〜 」


誘導していた組合員が、呼んでいる








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