良いことの後には
レニちゃん、可愛かったなー。
ズボンは買えなかったが他に得る物は有ったしいいかな。
レニちゃんから習得したスキル、どんなスキルかな〜?
「うひ。」
そんな妄想をしながらギルドの中に入って行こうとしたが何故か大きな人影が扉を塞いでいた。
なんで扉の前なんかにいるんだよ。
「すいません。
ギルドに入るのでどいて下さい。」
「何者だ、貴様!
私が何者か知っての言葉か!?」
そのまま言葉を返したい。
俺の事は知らなくてもいいけどさ。
なんか頭から足先まで全身鎧を着た人がギルドの前に立っていた。
何故か兜で顔まで隠していて日本にいればすぐに警察に質問をされると思う。
そんな人が俺に怒鳴っている。
理由が分からないんですがなんか悪い事でもあったんですかね。
「ギルドに登録をしている者です。
後、私はこの街に来たばかりなので貴方がどのような方なのかは知りません。
どいて下さい。」
そういやギルドに登録してる人ってなんて呼ばれているんだろうか?
「貴様、私を愚弄するのか!」
「馬鹿にしていません。
ギルドに用があるのでどいて下さい。」
愚弄も何もないと言いたい。
この人、話が全然通じないな。
何故か鎧の人が震えだした。
これは本当にどういう状況なのか?
誰か教えて欲しい。
・・・ん?
これってスキル習得出来るんじゃね?
そしたら状況も分かるしスキルも得られる。一石二鳥な状況じゃね?
「貴様、私が下手に出ている事に調子に乗りおって・・・。
これだから亜人は嫌いなのだ!
礼儀の一つも分からない愚か者め!」
「【スキルトレジャー】」
《【ブラックメイル】を習得しました。》
お、スキル習得した。
「貴様、私にスキルを使ったな!
ならば私もスキルを使うからな!」
「は?」
「ん?
んっ!?!?
な、なんで?
弱い奴が潜り込んでいたのか?
なら弱いうちに滅ぼさなければ・・・。」
そして俺は鎧の人に斬りかかれた。
黒崎 清
【ブラックメイル】レベル1