髭の長い槍の人
「お前、言葉を話せたのか。」
「はい、話せます。」
ついさっき話せるようになりました。
「そうなのか。
さっきまで奇声をあげて走ってきたからゴブリン系の魔物と勘違いしたぞ。
危うくブラッドウルフ共々串刺しにしてしまうところだった。」
魔物と間違うって・・・酷いな、この髭の槍の人。
この世界にもゴブリンっているのか。
まぁ、叫んでた事と分からない言葉を使っていた事から奇声と思われても仕方ないかもしれないけど。
笑ってないんですけど冗談ですよね?
・・・赤い犬はブラッドウルフですか。
「ふむ、黒髪に黒い目か。
珍しいな。
それにしても痩せ過ぎじゃないか。
どこから来た?
名前は?」
「あはは、ちょっと訳有りでして出生はちょっと・・・。
名前は黒崎 清です。」
異世界から来ましたなんて口が裂けても言えない。
信じてもらえないだろうからね。
俺は身長はあるけど体格もいい方じゃ無い。だからひょろ長いような姿だ。
少なくとも地球では、だ。
そのままの姿でこの世界に来たから変わっていないはず。
痩せ過ぎではないと思う。
「ふむ。
そうか。
クロサキヨなんて変わった名前だな。
街に入るんだろう、クロサキヨ。
俺は騎士のバゲラという者だ。
カードを見せてくれ。」
クロサキヨって誰ですか?
カード?
後、バゲラさんって騎士だったんですね。
「黒崎が姓で清が名前です。
清って呼んで下さい。
バゲラさん、カードってなんですか?」
「は?
カードを知らねぇのか?
お前、本当にどこからきたんだよ?
カードを知らねぇ奴なんて聞いた事がないぞ。」
「秘密です。」
「秘密って・・・。
ステータスカードだ。
持ってねぇのか?」
「はい。」
バゲラさん、本当に持ってないんです。
そんな疑わしい目で見ないで。
普通の顔でも強面のバゲラさんがそんな険しい顔をしたら俺、ビビっちまいますよ。
「仕方がねぇな。
よし、付いて来い。
カードを作ってやる。
銀貨1枚掛かるが持ってるか?」
「バゲラさん、俺、お金も無いんです。」
「まぁ銀貨1枚なんてすぐに払えるもんじゃねぇしな。
ブラッドウルフとグラスドッグの魔石を貰うからそれでいいな。」
一文無しなだけです。
銀貨がどれくらいの価値があるのかわかりません。
そして魔石ってあったんですね。
・・・緑の犬はグラスドッグですか。
「はい、お願いします。」
「よし、行くぞ。
お前ら俺はこいつのカードを作るから外を見張っとけ!」
「「「「「はい、バゲラ様!」」」」」
皆様、体育系ですか。
バゲラさんってもしかして偉い人なのか?
俺はバゲラさんに着いていった。門を通り近くの建物に入った。
「おい、カードを持ってない奴がいたからオーブを持ってこい!」
「はい?
カードを持ってない人が居たのですか?
無くしたのではなくてですか、バゲラ様?」
すいません。若い人、ここに居ます。
「居たから言ってんだろ!
さっさと持ってこい!」
「はい!」
「お前はそこに座っていろ。」
「はい。
・・・バゲラさん質問してもいいですか?」
「あん?
なんだ?」
「はい、俺、訳あって一文無しなんです。
仕事を紹介してください。」
「それ、質問じゃねえよな!?
お前、出稼ぎにでも来たのかよ。
・・・ギルドに登録しろ。
バゲラの紹介だって言えばなんとかなるだろ。
ギルドには案内を付けてやる。」
「ありがとうございます。
それと銀貨ってなんですか?」
「そっちの方が大事だよな!?
銀貨1枚で1万ペルだ。
だから銅貨1000枚で銀貨1枚。
そして銀貨1000枚で金貨1枚。
まぁ、銀貨なんて大商人ぐらいしか使わねぇし金貨は国家間でしか使わねぇから知らなくて仕方がねぇな。」
銅貨1枚で10ペルなんですね。
「バゲラ様!
オーブを持って来ました。」
ドンッと音が聞こえる程大きな水晶を若い人が持ってきてそれを机に乗せた。
「よし。おい、オーブに触れ。」
「はい。」
オーブはほんのりと暖かい。
「オーブから手を離すなよ。発動!!」
「!?」
オーブが眩く光る。
オーブの中で文字らしき物がグルグルと回っている。
そしてオーブから溢れ出た光が四角く平べったい形になっていった。
「よし、出来た。
・・・ふむ、いいだろう。
ようこそオルタネ王国首都『イセム』へ。
カードを無くすなよ。
今度失くしたらギルドで発行してもらえ。
そん時は代金を払えよ。
じゃあトマック、こいつをギルドまで案内してやれ。」
バゲラさんからカードを渡された。
ってここは首都ですか。
それなら広いはずだな。
カードは何が書いてあるのかなっと。
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クロサキ キヨ
クラス 無し
Lv1
HP:25/25
MP:10/50
ATK:5
DFS:5
INT :5
SPD:5
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「【スキルトレジャー】!」
《【ステータス】を習得しました。》
「だから叫ぶな!!」
黒崎 清
【ステータス】レベル1




