早速使用してみて
毎日投稿を目標にします。
土と草の香り、爽やかな微風、気持ち良い日差し。
俺は草原の真っ只中に立っていた。
服装は着心地の悪い、真っ白ではない長袖と焦げ茶色の長ズボン。
靴はサンダルのようなもの。
見覚えの無い服装だがディボロ様が用意してくれたのだろう。
異世界とは聞いていたが案外地球と変わらないようだ。
周りは草原で遠くの方に森や山が見える。
その反対側には壁の様な物が見える。
おそらく街なのだろう。
結構広くあるから大きな街に違いない。
その街を見ながらなんとなく両手をポケットに突っ込んでみる。
「なんだ？
片方だけ紙が入ってるのか？」
ポケットの中には地図が入っていた。
山や森、街や道など周辺の事が書かれていたが絵だけなので地名は分からない。
ご丁寧に現在地らしき所に◯と書いてあった。
道から外れている所に居るようだ。
裏側にはなんとディボロ様から貰ったスキルの説明が書いてあった。
ーーーーーーーーーーーーーー
【スキルトレジャー】レベル１
効果
人、物、場所、体験などからスキルを得られる。
効果範囲はスキルレベルに対応する。
得たスキルが重複する場合はそのスキルのレベルが上がる。
ーーーーーーーーーーーーーー
「おっし！！
ディボロ様、感謝します！」
おぉ！
これだ、これだよ！！
やった！！
前世では何も出来なかったからな。
この世界はゲームのような世界らしいからスキルがあればどんな事でも可能だろう。
これでスキルを取りまくって無双出来る。
俺の異世界チート人生が始まるのだ！
早速使ってみよう！
・・・スキルってどうやって使うんだ？
「【スキルトレジャー】！！」
《【グラスフィールド】を習得しました。》
おぉ！
なんか成功したっぽいぞ。
なんか習得出来たみたいだから声に出せばスキルが使えるみたいだな。
間違いない。
なんか分からんスキルを習得したが重複すればレベルが上がるらしいな。
高レベルで困る事は無い！
ならば！
「【スキルトレジャー】！」
《【ブリーズ】を習得しました。》
べ、別のスキル、だと？
もしや範囲内の何かに反応してランダムで習得するのか？
物は試しに。
「【スキルトレジャー】！」
《【ウィード】を習得しました。》
「【スキルトレジャー】！」
《【ストーン】を習得しました。》
「【スキルトレジャー】！」
《【サンシャイン】を習得しました。》
「【スキルトレジャー】！」
《【バグ】を習得しました。》
「【スキルトレジャー】！」
《【シャウト】を習得しました。》
「【スキルトレジャー】！」
《【シャドウ】を習得しました。》
「【スキルトレジャー】！」
《【リピート】を習得しました。》
「【スキルトレジャー】！」
《【アローン】を習得しました。》
「【スキルトレジャー】！」
・・・あれ？
「【スキルトレジャー】！」
何故か使えなくなったぞ？
だが凄い、凄過ぎる！
短時間で１０個のスキルを習得したぞ！
この世界での平均的なスキル数は知らないが生まれながらにしてこのスキルの存在する世界に居るんだ、スキルを使って得たがまだまだ少ない方だろうな。
もしや【スキルトレジャー】が使えなくなったのは魔力切れみたいな事が起きているのだろうか？
なら仕方がない。
それにしてもどんなスキルを習得したのか確かめたいな。
・・・あれ？
どうやって確かめるんだ？
使ってみるか？
いや、魔力が切れているから使えないかもしれない。
魔力の回復方法が分からないからどうしようもないな。
だがあれだ。
一つも重複しなかったな。
これなら序盤から多くのスキルを得て最強で無双チート出来るかもしれないな。
考えるのは後にしてあの街に行ってみるか。腹も減ったしな。
ありゃ？
遠くの森の方から何かが向かって来る？
もしかして・・・魔物か！？
やばい！！
今、俺は魔力切れ（仮）だぞ！？
魔物なんかに会ったら・・・。
「ぅわーーーーー！！！」
やばい！
喰われる！
くそっ！
こんな事なら街の近くで使えば良かったよ。
「た、助けてくれー！！」
街までの距離は目視で・・・分からん。
とりあえず走れ！！
本当に俺は馬鹿だったよ！
黒崎 清
【スキルトレジャー】レベル１
効果
人、物、場所、体験などからスキルを得られる。
効果範囲はスキルレベルに対応する。
得たスキルが重複する場合はそのスキルのレベルが上がる。
【グラスフィールド】レベル１
【ブリーズ】レベル１
【ウィード】レベル１
【ストーン】レベル１
【サンシャイン】レベル１
【バグ】レベル１
【シャウト】レベル１
【シャドウ】レベル１
【リピート】レベル１
【アローン】レベル１
