スキルレベルを上げる。
俺はギルドに帰ってお爺さんに取って来た物を渡した。
「おぅ、毒草と解毒草を10枚づつと魔薬草を1枚だな。
カードを出しな。
・・・よし、ランク3に上がったぞ。
後、10回でランク4にあがるぞ。
銅貨40枚だな。」
薬草と思っていた物はどうやら別物らしい。
毒草セットを抜いて銅貨10枚だから10倍の価値があるのか。
「はい、ありがとうございます。
それでその薬草って普通の物と違うのですか?」
「おぅ、これは魔薬草と言ってな。
薬草の変異種なんだがこれだけだと普通のと同じで擦り傷しか治せねぇがこれでポーションを作るとマナも回復する奴ができるんだ。
ほら裏側に黒い点があるだろ。
これが魔薬草の特長なんだ。」
まな?
「あの、まなとは何でしょうか?」
「ん?
知らんのか?
スキルを使うと抜ける感覚があるだろ。
それはマナを消費して発動してんだ。
子供でも知ってる、常識だぞ?」
マナを消費?
あ!
魔力の事か!!
MPってマジックポイントじゃなくてマナポイントか。
でも抜けた感覚なんて無かった気がする。
「そうだったんですか。」
「おぅ、覚えとけよ。」
俺は銅貨40枚を財布に入れてギルドを後にした。
さて昨日の孤児院にいってみるかな。
道は【マップ】で見ながら行こう。
【マップ】に目印とか付けれないかな。
そうだ。
魔力残量は・・・16か。なら3回はレベルが上げられる。ディボロ様から貰った地図を持って。
「【スキルトレジャー】レベル2。」
《【マップ】のスキルレベルが2に上がりました。》
《【マップ】のスキルレベルが3に上がりました。》
《【マップ】のスキルレベルが4に上がりました。》
やっぱり抜けた感覚は無いな。異世界人の特典かな。それと【スキルトレジャー】でレベルを上げられるな。
「【ステータス】」
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【マップ】レベル4
レベル1:効果:オート
周辺の地図が分かる。
レベル2:効果:オート
自分の位置が分かる。
レベル3:効果
選択条件に合った対象を表示する。
レベル4:効果:オート
敵性対象が一定の距離を近づいて来た時に気付く。
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よっし!
想像通り、目印を付ける効果が出た。
➖➖➖➖➖
仄暗く乾いた空気で満たされた部屋。
光は壁にある蝋燭の光が照らして完全な闇では無いがしかしその部屋の全てを照らすには弱い。
奥には10の石像が並んでいた。
男女の石像で一つ一つが別々の姿形をしていた。
その大きさは蝋燭の光が届かず首の上から先は照らせない程であった。
その石像の前に二人の者がいた。
片方は腰まである金色の絹の如き髪をした女。
瞳は青い宝石の様でその顔は端整であった。
服は何も刺繍されていない質素な白いローブではあるが気品と神聖さを感じられる。
頭にある銀色のティアラ以外は装飾品を身につけていなかった。
もう一人は赤い短髪、オレンジのつり目の少女であった。
しかし少女は首から下は全身鎧で背中には小柄な人と同じ大きさの大剣を背負っていて兜を脇に持っていた。
「それは真か?」
「はい、姿は黒髪、黒眼、痩せ過ぎのエルフではありましたが私の眼で見たので間違いはありません。」
「『妖精の眼』か。
ならば真なのであろう。
そなたはもう休むが良い。
この事は周りに話してはなりません。
いいですね。」
「はっ、分かりました!
失礼いたします!」
女は少女の報告を聞き終わり少女を下がらせた。
女は溜息を零して悲しげな顔をした。
「・・・王都に悪魔か。」
黒崎 清
【マップ】レベル4
レベル1:効果:オート
周辺の地図が分かる。
レベル2:効果:オート
自分の位置が分かる。
レベル3:効果
選択条件に合った対象を表示する。
レベル4:効果:オート
敵性対象が一定の距離を近づいて来た時に気付く。




