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「上等ぉおおおおおおおお!!」と真向の、しかし内容の割には嫌そうな絶叫が降ってきた。「アッハーィッ!!」と祐樹も笑う。
「調印してやったあ!!」
「じゃあ下ろせええええ!!」
「おうよォ! 願ったり叶ったりよ!!」と祐樹が間欠泉を垂直にぶっ放すのを一気にやめた。
だから真向を見上げると、体の正面を空へ向ける真向の体が落ちてくる。
「覚悟ォオ!!」の祐樹の怒声にハ、となって祐樹へ顔を戻した。
祐樹がグンと、限界までしゃがんでいるのは一瞬間だけだった。銃身内の銃弾さながら垂直にぶっ飛ぶ。消えた。
僕が反射的に顔を振り上げるより先にどでかい花火でも上がったかのような炸裂音がした。真向もいなくなっている。
それどころか二つの残像が、溜まりに溜まった鬱憤や不満の爆発か、二本の筆で乱暴に書き殴り続けているように乱心だ。連発する花火の炸裂音としか思えない激突音が連発を止めない。実際に祐樹と真向のぶつかったらしいそこでは、小さい花火のように弾ける光の粒々がある。まるで透明な箱の中で、超速で跳ね返り合う二つのスーパーボールが、ぶつかるごとに火花を散らしている。驚きを通り越して感動すら覚えそうである。生で見るのは初めてだから。




