________
きた。ついにだ。透明な触押板が目の前に現れた。
質問文。『感知した願いは、現在の立ち位置の周辺、スケート場の一部の破損箇所の修復。よろしいですか?』という、それに対する選択肢はYESかNOか〝わっしょいべいべー〟。
ふざけていられるか。迷わずYESに触れようとしながら真向と藤谷を見る。二人もこっちを向いてきていて、目があったのは同時だった。頷いて、頷いてくれる。
YESの選択。
一瞬の目眩のようにガクンと、視界が分からなかった。
今ではハ、と視界が、分かる。見える中にヒビのあるところは見当たらない。白い氷の床も見下ろすし、さっきまで穴の空いていた天井も見上げるが、ヒビの一つも見当たらない。
そもそも天井があるかも分からないくらいだ。スケートリンクの大穴もちゃんと残っている。
ホッとした。
よかった。
これで安心して近づける。
そう思って、大穴めがけて滑り出したのだが、本来は防爆ガラスのある、スケートリンクの終わりよりも奥で、なにかがゆっくり昇ってきている。
は? と自然と顔を上げていたが、奥もなにも関係なくはっきりと見えるから、そんなことしなくても意識だけ向ければ見えたことに、顔を上げてから気づいた。
とはいえやっぱりはっきり見える感覚がした。スケートリンクの終わりよりも向こう側。
なんかいる。




