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<第六話>


『影』そのものとはなんなんだろう。

「詳しく目的のことを説明するにはまず僕のことを知ってもらわないといけない」


坂城 西都は立ち止まって僕を見る。坂城の顔を幾筋もの雨が通り過ぎる。


「僕は『太陽の子』なんだ。」



坂城のことはわからなくなるばかりだった。

僕たちのほとんどは親から生まれてその人たちの子になる。

坂城は太陽から生まれたのか? 熱いから無理なんじゃないかな


「僕が君に言うことはどれも荒唐無稽なものばかりだね。でもわかって欲しい。これらは真実だ。 『太陽の子』は、まぁ言うなれば太陽の精霊みたいなものなんだ。太陽がでている時にのみ活動する国、に住んでいる住民なんだよ」

僕の頭の中は本棚が地震で崩れたかのようにぐちゃぐちゃになった。異世界。

僕は半開きの口を坂城に向けたまま話を聞いた。


「大丈夫かい? 浅野くん」



「う、うん。大丈夫」



「そして」

と坂城は続ける。

「陰と陽があるように僕たち太陽のものと対になるものがいるんだよ。 それが『影』さ」



「影を倒しに来たのか」

僕は思ったまま言った。


「そうでもあるし、そうでもない。倒さなければならない『影』を倒しに来たのさ。 太陽の世界があるように影の世界もあるんだ。その間に君たち人間の世界がある。云わば人間世界というのは境界線であり国境なんだよ。太陽世界と影世界のね。その国境を越えようとする影がいるんだ。太陽世界を乗っ取ろうとする影さ。その影を僕は倒しにやってきた、まあ国境警備隊みたいなものかな」


「なるほど」

平然と話す坂城に言った。

そして僕たちは再び歩きだした。雨の勢いは萎えて弱々しくなっていた。

前方に見えたのは駅前の商店街入り口だった。

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