301.続・特撮変身帖
1524年
「スプラミティス」
ヨーホーテレビ製作・トリアン薬品提供、天然色30分、全52回
キリエリア2の編成局長の強引な態度に怒ったヨーホー映像協力作品が同局を撤退し、トリアンアワーもヨーホーテレビに移っての初回作品。
西側世界の神話が実は過去の侵略者と善意ある宇宙人の戦いの痕跡と考え、神話を下敷きにした自由奔放な物語を展開。
主人公も明るく爽やかな性格で、地母神スプラ・ガテラによってスプラミティスの命を与えられる。
主人公の防衛チーム、「全ての国の防壁」DCNは制服も非常にカラフルで未来兵器も神器をモチーフにした奇抜な形をしているが特撮は凄い。
神話のおおらかさや奇抜さ、愉快さをベースにする反面、理不尽さや残酷さを秘めた話、子供に向けた応援歌的な話等、幅が広い。
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「ビラルーバ」
キリエリア王立放送局製作、16mm天然色5分、全250回
幼児向けの平日毎朝の番組「おはよう!げんきっこ」の1コーナーとして、無特撮全部ロケ撮影、英雄スーツのみ新調、怪獣は過去の流用という超低予算番組。
当初は若手スタッフの研修用として製作したが、内容が無さ過ぎる事に危機感を感じた一同が実在の動物の特徴等を教育したり、16mmエリアル合成機を使ったりして1週5回で1話構成に成長させ、時々スプラルジェントが共演して人気を得た。
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1524年
「ヴェラトラヴィ」
ヨーホーテレビ製作・トリアン薬品他数社提供、天然色30分、全52回
「ルキスマキナA」に続く変身英雄作品。
様々な作風の変身英雄が増えた中、ヨーホー映画初期の怪獣映画の重厚感に立ち返ろうと目指した、当時としては地味な変化球的作品。
主人公は古代竜の氾濫から自然を守った、太古に地底に沈んだ大陸の英雄。
地球の気候の変化から復活した古代竜からの防衛、可能であれば保護、研究を行う学術探索隊TXAの一員となって、凶暴な古代竜と戦い、温厚な古代竜を侵略兵器に利用する侵略者や密猟者と戦う。
半年後に新番組「スプラグラディエ」と合わせてトリアン薬品を含むスポンサーによる1時間の特撮変身英雄時間帯、「変身!特撮アワー!」で人気番組となる。
また、同時に「トリック特技プロ創立10周年記念作品」の名を冠する。
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1525年
「スプラグラディエ」
トリック特技プロ創立10周年記念作品
ヨーホーテレビ製作・トリアン薬品他数社提供、天然色30分、全52回
「変身!特撮アワー!」として高視聴率を維持した。
地球防衛に着いたスプラセプトの危機に駆け付けたスプラグラディエは故郷を凶悪宇宙人に滅ぼされていた。
衛星警備隊CSS隊長となっていたスプラセプトに鍛えられ、また生き別れの弟スパティアと再会し、故郷の敵を倒し宇宙へ旅立ち、新たな故郷を作る決意を固める。
安息日夜にテレビ版「内海が広がる日」が割り込み、放送時間の移動を強いられたためリック社長が放った苦肉の策「変身!特撮アワー!」で成功した。
しかし半年後に開始したヨーホー映像製作「彗星戦士レジオ」が苦戦し、やや足を引っ張られた。
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「ビライグニス」
キリエリア王立放送局製作、16mm天然色5分、全250回
幼児向けの平日毎朝の番組「おはよう!げんきっこ」の2年目の巨大英雄。
他の変身英雄との差別化のため銀の鬣を付けた。
宇宙の他の星で戦うという設定で、色フィルターや、過去の宇宙基地のミニチュアが有志によってこっそり運び出され、低予算ながらやや巨大感のある仕上がりになり、人気が密かに上がった。
(この小説では省略されていて登場していません)
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1526年
「スプラ・ファブラ」
ヨーホーテレビ製作・トリアン薬品他数社提供、天然色30分、全26回
ヨーホーテレビを主導する筈だった「彗星戦士レジオ」の失敗、後番組の企画が出なかった事から、トリック特技プロは巨大変身英雄作品からの撤退を決意。
最終作として新たなスプラルジェントが登場しない、過去のスプラルジェント達が入れ替わり登場する半年間のシリーズ。
地球防衛軍VDIは銀河系探索隊XGを派遣、未知の文明の探索を命じるが、行く先々で侵略軍団によって滅亡寸前にされた文明と遭遇、宇宙警備隊とともに反撃する。
最終回には過去の巨大変身英雄が全員集合し、見学に来た子供達に手を振って去った。
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「ビラビリディス」
キリエリア王立放送局製作、16mm天然色5分、全250回
幼児向けの平日毎朝の番組「おはよう!げんきっこ」の3年目の巨大英雄。
東洋風の唐草模様や冠、赤い鬣に緑のゴムスーツという今まで以上に派手なスタイル。
子供が地球の未来の礎だと狙って来る宇宙魔王と、未来を守るゴーレム戦士の戦いとドラマ仕立てになり、防犯や交通事故防止、危険な遊び防止等を訴えている。
トリック特技プロの変身英雄撤退のため打ち切りも検討されたが「ちゃんと1年やらないと子供を裏切る」とのリック社長の判断で細々と続けられた。
後続の企画を国際テレビやショーウェイに持ち掛けたが応じる会社が無く、3年続いた変身コーナーは終わった。
(この小説では省略されていて登場していません)
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17th世紀スタジオ作品
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1517年
「ネジネジ君」
王立マギカ・テラ第一放送局配給 ルーイン出版共同制作
天然色立体音響(放送時は白黒モノラル)30分12話
マギカ・テラの魔人族(魔力が強い種族)ルーイン夫人の絵本、人形劇をテレビ映画にしたもの。
人形制作は後に人形特撮のおばあちゃんと慕われる様になるナンシー嬢。
手足をネジ廻して伸ばせる人形の少年が、旅先で仲間になったオモチャたちと一緒にオモチャの国を作る物語。
原作は、キリエリア内乱の際混乱を避けるためカンゲース6世陛下を湯治させていた際リック社長が避難先の子供達に披露した人形劇。
これを元にテレビ映画を撮影し、後のマギカ・テラ特撮映画の濫觴にしてしまった。
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「クルス・ボランテス」
王立マギカ・テラ第一放送局配給 ルーイン出版共同制作
天然色立体音響(放送時は白黒モノラル)30分26話
ルーイン夫人の「ピッカリ君」を大幅に翻案したもので、ルーイン夫人は本作との関連を「現実的過ぎる、自分はおもちゃと遊びたい」と途中で離脱した。
天才科学者が荒天の中でも自由に飛行、潜水できるクルス・ボランテスを発明し、主人公のパイロットが人々を救う。
後々の未来兵器人形劇の嚆矢となる。
最終回はテレビ普及率の少ないマギカ・テラで80%を記録。
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1518年
「ガストローXV」
王立マギカ・テラ第一放送局配給 天然色立体音響(放送時はモノラル)30分26話
宇宙警備艦隊ガストローズのXV=15番艦を駆る主人公チームが異星人や宇宙工作員から平和を守る。
マギカ・テラに狭いスタジオを設けて現地スタッフと共に撮影する。
スタジオが狭い分、小さいミニチュアを至近距離で撮影し、細かいディティールを画面に写す技法を鍛える事になった。
トリック玩具から写真印刷による「17th世紀新聞」を発売し、玩具、雑誌による多角的な商品化を展開した。
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1519年
「デルフィニー」
王立マギカ・テラ第一放送局配給 天然色立体音響(放送時はモノラル)30分39話
世界海洋警備隊所属の最新潜水艇デルフィニーとそのクルーたちが、侵略的な海底人と戦い、平和的な海底人を守り、海底を探索する物語。
マギカ・テラでは伝説の英雄のテレビ映画に続く天然色放送で、多くの試行が成され、同時に天然色テレビの普及に努めた。
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1520年
「トニトアビス」
王立マギカ・テラ第一放送局配給 天然色立体音響(放送時はモノラル)
30分39話(1stシーズン26話、2ndシーズン13話)
世界的富豪が軍人仲間、財界人たちとともに秘密裏に設立した諸国救済機構TSIの救助ロケット、トニトアビー1~5号が災害や人災から危機を救う。
個性的な各ロケットが人気となり、特に様々な救助装備をポッド毎交換して災害現場に向かう輸送機トニトアビー2号が大人気。
トリック玩具に結構な利益を齎した。
人気のあまり劇場映画化も計画されたが、「低年齢が楽しむ人形劇をわざわざ劇場まで見に行く人はいない」と看破したリック社長の判断で、映画用に企画されたエピソードは2ndシーズンの初回2話と最終2話を飾ることになった。
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1521年
「17th世紀 宇宙海底冒険」
35mmパノラマスコープ・4チャンネル立体音響、テレビ放送版はスタンダートモノラル。
クルス・ボランテス、ガストローXV、デルフィニー三者共演映画。
当初大人気の「トニトアビス」の劇場版をとの声があったがリック社長が「人形劇を劇場で上映しても誰も観に来ない」と想定し、テスト的に本作を撮影し限定的に上映、リック社長の正しさを証明した。
この結果「トニトアビス」劇場版の企画2ndシーズンの1話、2話に転用され、本作もテレビ放送で高視聴率を獲得した。
なおキリエリアでは限定上映がそこそこの成績を収めた。
内容は最終回らしい最終回が無かった3作の餞的な作品で、建設中の宇宙基地が諜報員のサボタージュで海底人の都市に墜落、それを三者が避難活動に奔走するというもの。
製作費4千万デナリ(内ヨーホー映画出資1千万デナリ)
視聴率70%、キリエリアでの劇場興行収入3億デナリ。
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1522年
「ケントゥリオ・ルーバー」
王立マギカ・テラ第一放送局配給 天然色立体音響(放送時はモノラル)
30分39話
宇宙に進出した人類が、異星人ミステリオザを攻撃したため地球人はその復讐を受ける事となる。
これに対し、世界統一政府の直属の騎士団、アルクス・ケレルティスの7人のカピタリウス(大尉)が戦う。
人形が八頭身に進化しリアル感が増すが、愛嬌は失われる。
しかし視聴率は60%台を維持した。
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1523年
「SPX9」
王立マギカ・テラ第一放送局配給 天然色立体音響(放送時はモノラル)
30分26話
発明家の科学者が人間の頭脳、知識、経験を他人に移植する装置を発明、世界のエキスパートの頭脳を養子に移植して世界諜報機関AIMに協力しつつサボタージュ工作や諜報戦から平和を守る。
物価上昇のため製作規模を縮小した放送局が子供用の活劇を、と求めて製作されたが、ドラマは17th世紀スタジオの若手作家に一任、かなり渋い話が続出。
「ケントゥリオ・ルーバー」のリアルな人形を流用、改造しつつ、今まで以上に現実的な未来兵器群を登場させた。
しかし諜報活動が主体なため大仕掛け感が無く、また子供向け活劇の枠だったため視聴率は60%を割り、スタジオは一端人形劇から撤退する事となった。




