異世界はドンッと行こう
何時間、こうしていたのか・・・
目が覚めると、柔らかい芝生の上で寝ていた優舞は、飛び起きる。
そこには、ずっと恋焦がれた、あの子が、項を下げ、草を咀嚼している。
「ドンっ・・・!?
ドンちゃん!?」
飛び出す様に、走り、目の前にいる、牛に抱きつく優舞、牛は、何事もなく、草を食べ続けている。
そして、ゆっくりと、優舞の方に振り向き、ひと舐めする。
「ぃっ!?痛っ!ドンちゃん!痛いよ〜!」
「主よ、すまぬ、嬉しくてつい舐めてしまった。
妾を許してくれぬか?」
ぽかーんと、牛・・・ドンを見つめる優舞。
「主よ、どうかしたのかのう?
女神様から聞いておいでじゃろうて?」
少し、首を傾げるドン・・・
そんな仕草を見て、さっきより一層にドンを抱きしめる。
「ドンちゃん!喋れるの!?嬉しい!
でも、なんか喋り方、そんなんだったんだねー
雅な感じでまた、好きだよ」
顔をドンの身体に埋めると、涙ぽたりと、おちる。
「ドンちゃん、ごめんね、苦しかったよね?
辛かったよね?
ごめんね・・・
私のわがままで、苦しく、辛かったよね?
ごめんね」
これが、ドンちゃんです。
もう亡くなっていて写真も僅かしかなったので、これにしました。




