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異世界で牛飼い生活の旅  作者: リベロ
17/33

オーラスタム領へ

その夜、オズが警護をすると言いみんなが寝静まった後、1人焚き火の前で火の番をしていた。


「おぬし寝ないのか?妾達が、いれば何も心配することはなかろう」

「まぁ結界は、ありがたいが、これも冒険者として嗜みでな、これに慣れて仕舞えば、次の疎遠の時が大変になる、」

「そういうもんかのう・・・何かが来たようじゃカドよろしく頼む」


目を閉じていたカドは、チラリと目を開け、対象物を捉えると水の球を出し、相手にぶつける。

相手は、蠍の魔獣で一瞬で消え去る。

それを確認することもなく、また目を閉じる。



「これは・・・レッドスコーピオンを一撃で倒すとはすごいな

レッドスコーピオンはBランクなんだかな、それが一撃とはな、驚きを通り越して呆れてしまうわ」

「これでわかったじゃろ妾達だけで夜を乗り越えられるのじゃ

それに、慣れても良かろう、きっと一緒に行くのじゃから」

そう、意味深げに呟くと、ドンも目を閉じる。

「一緒に・・・?まさか・・・こんなゆったりした野営に慣れたら大変だよ・・・」


棒を持って火の中に投げ込むと一瞬でどこかへ消える様をぼーっと眺め、交代まで火を見つめていた。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


朝になると、マサラが警護をしていた。

優舞は、マサラにマグカップを渡して、マーサが乳搾りできるように、準備を始める。

優舞は、また食事の用意をして、先にマサラに食べるように促す。



順番に起きてきたオズ達も、朝食を摂り始める。



「ユウさん、オーラスタムまでここから、我々の足で2日程だが、大丈夫か?まぁゆっくりでも良いんだが」

「私たちも大丈夫なんだけど、カドの子がねどうかな?」

「じゃあ一応、様子見でゆっくり行って、いけそうならペースを上げていくようにするよ」

「じゃあそれでお願い」



オズ達の後を追いかけるように、ドンの上に跨りついていく。

「いいなー歩くの楽そう・・・お兄!私も乗れる従魔が欲しい!」

「アホ抜かせ、誰がお前みたいなやつを主人に迎えてくれる魔獣がいるんだよ。寝言は寝て言え」

ほっぺたを膨らませてオズを睨みつけるが、オズは気にせず、前を進んで行く。


「ラズさん疲れたのなら乗りますか?ラズさんくらいなら多分私の後ろで大丈夫だと思いますが」

「ほんとー!?わーいありがとう!」

早速後ろを振り向き、ドンの側までやってくると、ピョンっと跳ねて、優舞の後ろに座る。

「ラズ!?ユウさん、すまない・・・全くラズの奴は」

「まぁまぁ、オズが甘やかしたんだろ」

「そりゃそうだけど」

「マサラの言う通り、親がいないからって甘やかしたのはオズだろ、それは小さい頃から一緒にいるオレ達も見てきてるからな」

ガックリと項垂れるオズを見てマサラとカイトが、オズの頭をガシガシと撫でる。



その後ろでは、子牛が、ラズを見上げてながら歩いている。

「お姉ちゃん、もう少し、ボクがおおきくなったらね、ボクがね、乗せてあげる」

「ほんと!!カド子ちゃんの上に早く乗りたいね!」






ーーーーーーーーーーーーーーーーー

次の日、道なりに進んでいると、10人程の盗賊が現れた。

青の稲妻は臨戦体制で盗賊と睨み合っているが、優舞はのほほんとそれを見ていた。

「お姉ちゃん大丈夫なの?マーサお姉ちゃん?」 

「だっ大丈夫よ。冒険者の方もいるんだし、カドさん達もいるんだから」

マーサは、弟のサイルに抱きついて盗賊達を震えながら見ている。


「ボクも戦うーー!」


オズが、剣をぎゅっと握り締め、一歩前に出ようとしたが、子牛の声で、踏みとどまる。


水球ウォーターボールを生み出すと、その場でふよふよさせて、臨戦体制に入る。


「あの子ってば・・・ラズさん!その子に魔法使わせて上げて、後の指示はラズさんに任せます。カドの子、ラズさんの言うことを聞いて」

「はーいお姉ちゃんお願いね」

「うん!」

ラズも水の球体を作ると、子牛に声をかける。

「カドの子ちゃん!もう長いからコカドちゃん、一緒にぶつけるよ!あの悪い奴らに、ドンッとぶつけて!」

「うん!いっけー!!」

2個の水の球体が、盗賊へ向かって行き、勢いよくぶつかる。

盗賊は、生きているものの、戦闘不能になった。オズ達が、持っていたロープで盗賊達を縛り上げる。


「よし!明日、オーラスタムに着いたら、警備隊につき出そう、報償金も出るだろう」



ーーーーーーーーーーーーーーーー


夜、皆が、寝静まった後、ラズの見張りの時、こくりこくりとするラズを見た、盗賊達が、ロープを外そうと、モゾモゾ動くが、そこに水の球体が飛んでくる。

小さいもので顔を包む時、ボコボコと音がなり、苦しそうに顔を歪める死ぬ直前で水から解放すると、肩で息をしてる盗賊をチラリと見て、カドは目を閉じる。


翌朝、げっそりしている盗賊達を、不思議そうに首を傾げるオズ達、チラッとラズを見ると子牛と一緒に寝ていた。

「ラズ、あいつまた寝てたのか・・・でもコイツらは・・・濡れてるってことはカドさんか、抜け出そうとしてたから溺れさせたのか、なるほどな、こえーな」


疲れ切っている、盗賊達を無理やり引っ張り、やっとの思いで、オーラスタムへ着いた。

着いた頃に、お昼を回っていて、門を通りすぎると、近くにある警備隊の建物に盗賊達を連行する。





「なるほど、赤き修羅とか名乗る盗賊か、青の稲妻報償金あっちで貰ってくれ」

警備隊の隊長が、そういうと、受付の窓口を指差した。


オズは、代表で窓口に行くと、お金の入った袋を渡され、足早にみんなの元へ戻ってくる。


「ラズ、マサラ、カイト、この報償金だが、ユウさんたちに譲ろうと思うのだが、いいか?」

「うん私は、いいよ。だってコカドちゃんが、戦ってくれたもん」

カイトはマサラを見ると頷いていたので、

「俺たちも構わない」と告げた。


オズは、少し離れて待機していた優舞達の方へ向かうと、袋を突き出す。

「これ、コカドが倒してくれたから、ユウさんたちが、貰ってくれるか?夜もラズが寝ていたから、カドさんが、やってくれたみたいだから」

優舞は、チラッとカドを見るが、カドは子牛をみている。


「うーん・・・あの全部もらうの忍びないから、半分こにしませんか?この子だけが、戦ったわけでもないし、それがいいと思います」

一度、袋を受け取ると、近くにあったテーブルにお金を広げる。

金貨が20枚入っていたので、10枚ずつに分けて、オズに渡す。

「これで、同等ですね」

「いいのか・・・すまない、こっちはずっと迷惑かけて報償金も分けてもらって」

「別に、構いませんよ、あの子もいい経験なっただろうし、これからもいい経験になるだろうしね」


それから、青の稲妻は拠点があるため、優舞達をギルドへ案内すると、拠点へ帰って行った。

優舞達は、ギルド直営店の宿を紹介してもらい、そこへ向かう。

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