アラム村の畑改革
数時間歩いていると、前に小さな村を見つける。
「ここってアラム村よね?確か1日かかるって話だったのにもうついたの?」
「そうなの?まぁ今日は、ここで宿を取ろう。ゆっくりするのもいいでしょ?」
アラム村に入ると、農作業している人、忙しく歩いている女性が、数人いるのが、みえる。
宿屋らしい所を見つけ、中に入る。
「すみません、ここって宿で大丈夫ですか?」
中から中年の女性がでてくる。
「あぁそうだよ。1人1泊銅貨5枚だけどどうする?」
「じゃあ3人で、従魔はどうしたら?」
「あぁそれなら、2つ隣の家に、小屋があるからそこに預けるといいよ」
そう言われ、優舞がお金を払うと、マーサとサイルを宿に残し、外にいるドンの所へ行く。
2頭を連れて2軒先の家へ向かう。
そこには、ギルドより小さいが、小屋があり、ドン達も入れそうだった。
小屋の主人に話し、ドンとカドを1日預かってもらうことができた。
少量のお金と、ピッチャーとチーズを主人に渡し、牛の世話を頼んだ。
宿に戻ると部屋へ案内され、マーサ達と合流をした。
「少し、村を見て回りたいんだけど」
「私も、久々に来たから、見に行きたい!サイルは?」
「いくー!」
3人揃って、村をみてまわる。
そこには、畑作業をしている人が、ほとんどだった。
「ここって野菜だけなの?その割には、育ってないね」
「今年は、干ばつで育ちが、良くないなと、元々この村は、育ちにくいの。自分達の分を作るくらいしかないの」
そうなんだーっと呟くと、色々回り、さっき預けた、ドンの所へ向かった。
そこには、預かってくれた主人が畑作業をしている。
「ここは、何を植えるんですか?」
「あー君か、まだ決まってなくてねまず、雑草を抜かないことには、始まらないよ」
「・・・あのその雑草もらっても?てかあの子達に食べさせてもいいですか?」
「まぁいいけど、それの方が、違う作業が出来るから、じゃあここは、任せるよ」
ドンとカドを連れてくると、畑の中で草を食べ始めた。
美味しいのか、勢い良く、1時間もすれば、区切られた畑の全ての雑草を食べ終えた。
小屋に2頭を戻すと、畑を見ると、少しキラキラとひかっている。
主人を呼んできて、種植えを手伝い、カドに頼み、水を撒いてもらった。
「早く、育ってくれたらいいね」
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次の日、乳を搾るために、2軒隣の家の小屋に行き、乳を搾っていると、ここの主人が、優舞の所へ、血相を抱えて走ってきた。
「あんた、何をしたんだ!畑が!」
「えっ?畑・・・あー堆肥か、大丈夫ですよ。この子達の、フンは、土の上に落ちると、堆肥になって、植物は、育ちが早くなるらしいんです。私もまだよくわからないんですけどね」
乳搾りを終えると、主人と一緒に畑を見にいく。
そこには、植物が生えそろっていた。
「これなら、明日・・明後日には、収穫できるな。それにこの量いつもの5倍は、あるぞ!」
「じゃあ、後であの子達迎えにくるんで、また後で」
聞いているのか、聞いていないのか、わからないが、優舞が、そう言っても、主人は、目を輝かせ、畑を見ていた。
「マーサ、サイル準備できた?
できたら、ドンちゃん達迎えに行って、村をでよ」
うんっと頷くと、マーサとサイルは、リュックを背負い、下に降りる。
宿の女将さんを見つけ、挨拶をしていると、奥から男の人がでてくる。
「あんたらか?ハイズさんところに従魔預けてるってやつは、お願いが、あるんだが、俺たちの畑もやってくれないか?」
「あんた何言ってんだい?この人達は、もう村を出るんだよ」
「ちょっとでいいハイズさんとこと同じことをやってくれ!」
「あーまぁいいですけど・・ちょっと迎えに行ってくるので待っててください」
2頭を連れてくると、宿の主人に連れられて、畑へ案内された。
雑草が、ぼうぼうに生えていて、ドン達は、昨日の様にむしゃむしゃと食べ始めた。
一時間もすれば、草はなく少しキラキラしていた。
宿の主人が、畑に種を植え始めた。
それが、終わるとカドが水を撒いてくれた。
「じゃあこれで、3日〜5日で収穫出来ると思います。今度こそ行こうか」
村から出ようとすると、入り口近くの家の住人が、出て来て、優舞たちを呼び止める。
この人も、畑の草を牛に食べさせて欲しいと、言われ、すぐに畑の場所へ移動する。
「ドンちゃん大丈夫?」
「主殿、妾達はまだまだ食べれるのじゃ。特に生草なら余計にのぅ」
「そっか・・ありがとう」
やっと食べ終わって出ようとしていたが、ここから3件ほど、呼び止められ、ドン達に生草をひたすら、食べて畑に堆肥を引いてまわった。
それが、終わると昼を回っていて、とりあえず、村を出ると、ドンの上に跨った。
「やっと村から出れたねーとりあえず、村から離れて、次の領に向かおう」
「そうね、その間にチーズも作れたから、時間は無駄ではなかったけど、5件は辛いわね」
やっとの思いで、村を出た一行は、地平線が広がる道なき道を歩いていく。




