ドンッとアルバイト雇いますか
次の日、いつものように乳を搾り、一つ増えお得意様の宿屋の亭主に3つ分のピッチャーを渡ギルドへと向かった。
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露店を開くと、昨日よりは落ち着いていたが、すぐに売り切れそうになっていていた。
その時、突然、座って目を閉じていたドンが、目を見開き、立ち上がった。
「ドンちゃん、もうちょいだから我慢して」
「主殿、童が乳を盗もうと企んでおる気をつけるのじゃ、妾の中に居れば大丈夫だがのぅ」
「ぇっ!?わかった、ありがとうドンちゃん」
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昨日より、売れ行きは、よくはなかったが、昼頃には、牛乳を売り切った優舞は、片付けを始めようとした。
そこへ、裏路地から走ってくる小さな男の子が、目の端に見えたが、ドンの結界により弾き飛ばされる。
「うわっ!?」
ドンの結界から出た優舞は、男の子を立ち上がらせる為、手を掴んだ。
「ドンちゃんが、言ってたのは君の事か・・・どうしたの?悪いんだけど牛乳・・乳もうないの」
「ごっごめんなさい・・・!どうしても欲しかったの・・・お姉ちゃんに飲ましてあげたくて・・・」
泣いていた男の子を立たせズボンについた埃をおとしてあげる。
「飲んでみる?場所移動するけどいい?」
コクンコクンと泣きながら頷く、男の子を待たせて片付けを終わらせて、宿の従魔小屋の前に向かった。
「今から搾るからちょっと待っててね」
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「なにこれー!?ちょー美味しいよーこの乳!ありがとう姉ちゃん!」
「ねぇ、聞きたいんだけど、お金持ってなかったの?それとも・・・」
マグカップを持ちながら、モジモジとして答える。
「・・・お姉ちゃんが、働いてくれてるけど、そんなに稼げなくて、僕も働こうとは、したんだけど、全然雇ってくれなくて・・・」
「親は?どうしたの?子供だけ働かして」
言いにくそうに、下を向くが、
「・・・お母さんは、僕が、産まれた時に死んだって・・・父さんは、気づいたら帰ってこなくなった・・・」
地面に、つくくらいに頭をざける男の子の頭をポンポンと叩くと、
「一緒に働く?とりあえず1ヶ月くらい・・・とりあえず、1日金貨1枚で明日から来れる?後、名前教えて」
ガバッと顔を上げて目元に涙を溜めなが、優舞を見つめる。
「・・・いいの?ホント?僕、サイル・・・ありがとう・・・」
サイルの頭をぐしゃぐしゃと撫でると、昨日作ったサンドイッチをサイルに差し出す。
「これ食べて、明日、露店のところに来て、ね?大丈夫だからもう盗もうとか、悪い事考えたダメだよ」
コクンコクンと、泣きながらサンドイッチを全て口の中に入れる。
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次の日、露店通りに行くと既に、サイルが、待っていた。
「おはよーサイル今日からよろしくね」
店の手順を教えると、すぐさま準備を整えて、開店する。
サイルは、牛乳を売り上げ、今日も昼前には、完売した。
「サイルー、終わったから帰ろっか」
「うん!!」
従魔小屋に行くと、昼ごはんを用意して、サイルに食べさせた。
そして、金貨1枚をサイルに、渡す。
「わぁーありがと姉ちゃん!これで僕、マーサお姉ちゃんを助けてあげられる!」
「そう、よかったね」
また、サイルの頭を撫でると、サンドイッチにてをつけた。




