46話 彼女の日常と掲示板.5
「疲れたー!」
VRヘッドセットとチョーカーを外して充電スタンドへ置き、ひのりはぐっと背中を伸ばした。
ゲームの中では散々暴れまわったがこちらの肉体はそうではない。
一日中横たわっていたリアルの体をストレッチでほぐしていく。
グッグッと彼女が体を動かしていると、ぐぅーとお腹がなった。
時刻は20時過ぎ「そういえば朝からろくな物食べてなかったな」とつぶやき晩飯の準備を始める。
「ごはんはいつものでいっか」
レンジでパックご飯を温めつつ、棚からフリーズドライのスープと親子丼のパックを取り出し、別々のカップに落としてお湯をそそぐ。
彼女の食料棚にはこうして簡単に作れるメニューが数百単位でストックされている。
手軽に食べられてそこそこの味で日持ちもする。そして一食換算で費用も安い。常備するだけにたる存在だ。
なお、ご飯にもフリーズドライの物があるのだがそこは彼女の妥協ラインからはみ出ていた。
準備に数分。トレイにご飯パックとカップ二つを乗せリビングへ戻るひのり。
ソファーに腰掛け、テレビにニュースを流してそれをゆっくりと食べはじめた。
朝からカロリー摂取用のバーのみで過ごした乾いた体に温かなスープが染みる。
短時間でささっとごはんを食べ、とくべつ変わったことのないいつも通りの一日だったことをニュースで確認し電源を切る。
席をたったひのりは食器を軽く流して食洗器へとしまい、固形の洗剤を放り込んで扉をしめた。
たった数個の食器のために家電を動かすのはもったいないかもしれない。
少しの電気代と自分の労力なら労力を惜しむ。彼女はそういう人間だった。
食洗器が動き出す音を聞きつつ彼女はソファーに戻ってドスッと座り、テーブル脇の薬箱から栄養補助サプリを取ると水で数錠まとめて流し込む。
これが効いているのか効いていないのか彼女は気にしない。
健康で生きていくにはその栄養が必要だ! と偉い先生方がメディアで言うから飲んでいるだけだ。
PCを起動し仕事関連のメールに目を通す。
新規の案件がいくつかと昔関わったタイトルの続編決定情報が1つ来ていた。
添付ファイルには仕事の条件や制作予定のキャラの詳細などが長文が書かれており、全て読むだけでも時間がかかりそうだ。
ひのりはそれらにさっと目を通し返信していく。
気になった物は受け、興味がわかなければ断る。それだけだ。
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【ぺんおん】ダンジョン攻略スレ
ここは各街に出現したダンジョンについての攻略情報を共有するスレです
【街の名前】
【人数】
【難易度】
【敵の種類】
【ギミック】
【ボス】
【その他】
345:名前:名無しの沼這い人
【街の名前】
れぷてぃあんほーむ
【人数】
1
【難易度】
ノーマル
【敵の種類】
ウサギ
【ギミック】
足元がどろっとしてて動きづらい
敵が地面に穴掘って隠れててわかり辛い
【ボス】
大きな角ウサギ(角4本)
【その他】
ノーマルはただの角うさぎしかいなかったが数が多かった
無視して進もうとしたけどめっちゃ追いかけてきた
125:名前:名無しの信奉者
【街の名前】
聖樹
【人数】
4人
【難易度】
ノーマル
【敵の種類】
サル
リス
【ギミック】
3mくらいの木が生い茂った森
敵は木の上から遠距離攻撃をしてくる
【ボス】
ゴリラっぽいモンスター
近接ではデカい木を武器に振り回す
遠距離ではヤシの実みたいなでかい実やサルとかの小型モンスターを投げてくる
【その他】
頭上だけ防げば走り抜け可能
666:名前:名無しの人間
【街の名前】
同盟
【人数】
1
【難易度】
ノーマル
【敵の種類】
ソードスケルトン
【ギミック】
分かれ道の無い曲がりくねった細い通路
曲がり角の先でスケルトンがしゃがんで待機してる
【ボス】
デュアルソードGスケルトン
【その他】
雑魚の出現間隔は低いがやたらタフなので時間がかかる
800:名前:名無しの狂人形
クリアしたダンジョン限定でトップの動きを確認できるね
801:名前:名無しの海底人
確認ってなんだ?
805:名前:名無しの人間
>>801
ダンジョンの中にあるタイムアタックのボード選択で現在トップの奴の動きを見れる
810:名前:名無しの人間
ちなみに同盟のスケルトンダンジョンのソロだと変な玉振り回した奴が敵全部吹っ飛ばして勝つ映像が流れる
811:名前:名無しの沼這い人
なにそれ怖い
820:名前:名無しの信奉者
同盟の見ました
スカッとして気持ちの良い映像ですね
直接的な攻略の参考にはなりませんがやるべきことは分かった気がします
821:名前:名無しの沼這い人
めっちゃ気になる事いうじゃんちょっと同盟いってくる




