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遅れてきた報告

「ふぅ。一旦終わって休もう」

 受付の近くにある階段を掃除終えたアカリがホウキを手に持ったまま、両手を上げてうーんと背伸びをしながら、手すりを拭いていたヒカリに声をかけると、受付の机を掃除していたユイとリリを見つけて近づきながら声をかけた

「ユイさんとリリも少し休みませんか?」

「うん、休むー」

 そうアカリに返事をすると、手を止め側にあった椅子に勢いよく座ると、アカリもその隣にあった椅子に座りながら、ふと周りを見た

「何だか皆さん忙しそうですね」

「そうだね、受付が忙しいなんて珍しいかも」

 と、ガヤガヤと更に騒がしくなっていく様子を見ながら二人が話していると、ちょうど側にいて会話が聞こえていた受付の女性が少し驚いた顔をして、話しかけてきた

「みなさん、知らないんですか?」

「今、大変なことになったみたいですよ」

「ええ、本棚が消えそうってみんな、慌てているんですよ」

 矢継ぎ早にそう話しかけられて戸惑うアカリ。ユイも話を聞いて、辺りを見渡しはじめた

「へー、どこの本棚なんですか?」

 と、アカリがそう問いかけると女性達が更に驚いた顔をして返事をした

「聞いてないんですか?ミナモ君とルカさんの本棚みたいですよ」






「ルカ!」

「ミナモ!生きてる?」

 受付で話を聞いた後、大急ぎで家に帰ってきたアカリ達が、バンッと勢いよく玄関の扉を開け、ドタバタと足音をたてて入ってきた

「二人とも、静かに入らないとダメですよ」

 リビングにいたノドカがアカリ達の騒がしさに少し注意をしながら、部屋に行こうとしていた所を呼び止めた

「お父さん、ルカとミナモ君は?」

 リビングにノドカだけでなく、ミツキとカグヤもいるのを見るなり、アカリが注意も聞かず、バタバタと足音をたて大声で話しかけながらノドカの側に駆け寄る

「みんな眠ってますよ。だから、静かにね」

「……うん」

 またノドカに注意されて、アカリがしょんぼりと答えていると、隣にきたユイがノドカ達に問いかけた

「二人は大丈夫なの?」

「モナカとサクラもまだ寝ているし、とりあえずは大丈夫かな」

 そうノドカが答えると、ヒカリとリリが顔を見合わせた

「いつまで眠りそう?」

「うーん、モナカとサクラ次第かな……」

「私のせいかな……」

 ノドカの言葉に、またしょんぼりとしてうつ向くアカリにノドカが優しく頭を撫でた

「二人は大丈夫だよ。それよりユイ君と一緒に、今からモナカとサクラの本棚の様子を見てきておいで」

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