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少し背伸びをしたら動きだそう

「アカリー。来たよー」

 勝手にアカリの家に入ってきたユイ。リビングでソファーに座り、のんびりしていたアカリを見つけ、手を振りながら、アカリの隣に座った

「ユイさん、リリ。おはようございます」

「おはよう。あれ、ミナモは?」

 と、ユイがリビングを見渡している側で、リリがヒカリが飲んでいたお茶を奪い取り飲みはじめた

「モナカとまだ眠ってます」

「珍しいね。カグヤも寝てるの?」

「はい。昨日、お父さんと一緒に本棚の見回りをしていたそうで、さっき寝たばかりです」

「……そう」

 アカリの言葉に小声で返事をするユイ。ふとリリが飲み干したコップを見た

「カグヤさんに何か用事ですか」

「ちょっとね。でもいいや」

 アカリの顔を見て、エヘヘと笑って誤魔化していると、ルカとサクラがリビングにやって来た

「ユイさん、朝ご飯、今食べますか?」

「うん、食べるー。みんなで食べよう」

 ルカに返事をしながら、立ち上がりうーんと背伸びをするユイの言葉を聞くなり、ルカとヒカリが競うように朝ごはんが置かれたテーブルへと駆け出した







「本棚の様子はどう?」

「今のところ、二つとも変化なし」

「それは良かった」

 その頃、徹夜で作業をしていた本棚の受付の人達が、疲れた顔をして、交代に来た女性と話をしていた

「今から私達も二人の本棚の様子を見に行きます?」

「見に行きたいけど、さすがにちょっと疲れたかも……」

 そう返事をしながら、うーんと背伸びをしてため息つくと、それを聞いて隣にいた人がクスッと微笑む

「アカリちゃんから、本棚の話を聞いてから、ずっとバタバタでしたからね」

「でも、別の本棚に置くということは初めてじゃないんですよね。別にここまで騒がなくても……」

「色々大変だったんだよ」

「うん、良い思い出なんかないし」

「本も本棚も大変だったよね」

 一人ポツリと呟いた言葉に、受付にいた人達が矢継ぎ早に言い返していると、本を持った男性が一人近づいてきた

「すみません、本を預けたいんですけれど……」

「はいっ、ごめんなさい」

 声をかけられ、交代に来た女性が慌てて駆け寄り対応をすると、徹夜で作業をしていた女性達がボーッと見て、全員はぁ。と深いため息をついた

「もう帰ろっか。今日はノドカさん達が見守るそうだし、私達は明日本棚を見に行こう」

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