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想いを込めた、たくさんの本


「モナカ!そっちじゃないよ!こっち、こっち」

 大量の本を抱えフラフラと運ぶモナカをミナモが大声で呼び止めるその様子を、周りにいた人達がクスッと微笑み見ている。ミナモも大量に持ち運ぶ本をモナカと一緒にフラフラと歩きながら受付まで歩いていく

「こんにちは、ミナモさん。今日も本棚に用事ですか?」

 ドンッと置かれた本を見て受付の女性がクスッと笑う

「はい、本を預けたいのですが」

 ニコッと笑って答えるミナモに、受付にいた他の女性達が微笑み話しかけてきた

「最近、ミナモさん頑張ってますね。評価も高いので、ミナモさんの本棚の修復の優先しようかと話が出ていますよ」

「本当ですか!入り口の扉の少し立て付けが最近、悪くなってきたので直してほしかったんです。ついでにお願いできますか?」

「ええ、報告しておきますね」

「ありがとうございます。モナカ、行くよ」

 受付で疲れたのかグッタリとしているモナカにミナモが声をかけると、また本を持ちフラフラと落ち着きなく浮かび一緒に歩きだした



「最近、本当偉いですね、ミナモ君」

 ミナモの歩く後ろ姿を見ながら、受付にいた女性の一人がクスッと笑う。それを隣で聞いていた女性が笑いながら頷く

「ねー、今月だけで一体何冊持ってきたんだろうね」

「でも、そんなに本を書く必要あるかしら?モナカは本を書くのは、あまり興味無い方だけど……」

「書いているのは、ほとんどレシピよ」

 と二人の話しに割って入ってきた、ミナモと会話をしていたその女性に、二人が不思議そうに首をかしげた

「レシピ?」

「レシピって、料理の?」

「そう、ルカちゃんに教えてもらった料理を本に書いてここに保管してるって」

「へー……」

「いいなー。私も作ってほしいな」

 羨ましそうに、はぁ。と深くため息をついた女性に、二人が苦笑いしていると、入り口から大勢の人達が受付の方に歩いてきた

「ほら、お喋りの時間は終わりみたいだよ」

 とパンっと両手を叩いて二人に話しかけると、面倒そうな顔で近くにあった椅子に座り、受付に来た人達に、ニコッと微笑み話しかける







「うーん、どこに置こうかな……」

 その頃、何とか本を本棚の部屋に持ってきたミナモは、本をどの本棚に仕舞おうかと悩んでいた。疲れ果て本に乗っかりグッタリしているモナカの周りをウロウロと歩き続けるミナモ。それを見てモナカがはぁ。とため息ついた時、ミナモが床に置いていた本を持って少し置くにある本棚の方へと歩きだした

「モナカー、ここに本を置いてくれる?」

 呼ばれて面倒にゆっくりと体を起こし一冊の本を取り、少し本を置く余裕の本棚に置くと、元々置かれていた本と重なるようにパタンと倒れた。それに気づかずミナモの所に戻っていくと、まだ別の本棚に本を片付けていたミナモの肩に乗り、ふぅ。と深呼吸をすると、それに気づいたミナモがモナカの頭を撫でなからクスッと笑った

「ありがとう。一通り終わったから、アカリさんのお家に行こっか。ルカさんも行くって言ってたから、おやつ作りに行こう」

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