もしも「語学」を学ぶなら
先日、1本のエッセイが投稿されました。
「英語以外だと、どこの国の言葉を勉強したら良いかな?」という、お若い方からの質問系エッセイです。
そのうえで、「あなたは、どんな理由で、どんな国の言葉を学びたいですか?」という問いかけがありました。
なるほど――!!
とても、とても興味深い。というか、個人的に大好きな話題!
感想欄をのぞくと、フランス語やスペイン語がオススメされていて、「イイ! 確かに!!」と頷かされたり。
この「小説家になろう」でも、ノルウェー語講座の連載されている方がいて、「いつかノルウェーに行くことになったら、頭から勉強しよう!!」とブクマしたりしています。が。
告白します。
私、語学苦手なんだ。
英語とか、義務教育で何年も触れて来たのに、いまだ単語ひとつに首を傾げてる始末です。
でも語学は好き。苦手だけど好き。
「好きと得意は違うよね?」を地で行くスタイル。
そんな私の偏った所感で思ってること。
Q:「どこの国がいい?」
A:「(自分と)相性の良い言語が、オススメ!」
もちろん、どの国の言葉だって為になるはず。でも、相性も重視したい。たぶん「好きだなぁ」が一番、学んでて楽しい原動力になるから。
知ってるより、好んでる人。好んでる人より、楽しんでる人のが勝ちっていう。
『子曰く、これを知る者はこれを好む者に如かず、これを好む者はこれを楽しむ者に如かず』を胸に。
だから、楽しめそうな言葉を探るために、どの国の言語が好みか、最初に相性チェックをしてみるのも、ひとつの手段ではないかと思うのです。
昨今、テレビやネット、YouTubeであっさりと他国言語に触れることが出来ます。
有名どころ、スペイン、イタリア、ドイツ、ロシア、フランス、中国、韓国、アラビアなんかは毎年、NHKで展開されてますよね。
いまは秋なので、入門編ではなく、もう応用あたりに進んじゃってるかもだけど、ここでまず触れてみたらどうでしょうか?
イケそうか、無理そうか。楽しそうか、学べそうか。
ちょっとしたヒントを掴むには、すごく便利だと思います。
たとえば、アルファベットを用いない国、自分に馴染めるかな?
女性名詞や男性名詞がある国、使い分けれそうかな?
アラビア文字はカッコイイけど、発音のための補助記号、現地の標識にはついてないよね。慣れに時間がかかりそう。
中国は漢字だと思いきや、いまや簡体字が主流。覚えたら、筆談しやすい? でも読むだけなら、もしかして台湾のが適してるかも?
(※「なろう」エッセイ・ジャンルに、詳しい中国語講座あり)
じゃあハングルは? 全40文字。だけど、似た形が多いし、並び順が変わったら、読み方変わったりする!
なんて感じで、探ってみると、中から「これ、やってみたいな」っていう出会いがあるかと思うんです。
かじってみて、合わなかったら、別の国を探したらいい。
ちょっとやっていると、「あ、この国の言葉、こっちのと似てる――」なんてノリで、次の言葉にも親しみやすくなるかなって。
私は、そんな風に考えてます。
ちなみにきっぱり断言しておきますが、私は上記のどの国の言葉も習得していません。
英語すら、『単語とプリーズだけで通じる超ミニ英会話』という本が、私の全てです。
その本に、どんな短文が載っていたかと言うと。
「ワンカートン、プリーズ」(たばこ1カートンください)
「レギュラー、フルイットアップ」(レギュラーガソリン満タンにしてください)
…………。
使わねーよ!! たばこなんて吸ったことないし、そもそも初心者が外国でレンタカーなんて借りるはずないだろ!!
っていう。でも、この本くらいしか記憶してない、覚えやすさは大好きだった本。唯一海外で使ったフレーズ。
「ノー、スモーキング」(たばこ吸いません)
これで禁煙席に案内してもらったのは、学生時代の貴重な思い出のひとつです。
◇
さて、「じゃあなんで語学について語ろうなんて思ったの?」と、疑問に思われたことでしょう。
それは! こんな語学音痴な私にも、好きな言語があるから!!
「あなたは、どの国の言葉推し?」と聞かれたら、これが好き、と叫びたくなる。それは人の性というものです。そんなわけで胸張って言います。
私が好きな外国語。それは、トルコ語。
はい、わかっております。普通に生きてると多分、関わることの稀な国です。
でもトルコ料理は美味しいんだぞ? "世界三大料理"の一つなんだから。
というのは、さておき、なんか好きなんです。子どもの頃、アラビアン・ナイトが好きで、そのつながりでエキゾチックな文化を感じさせる国に傾倒し、トルコに流れついたんです。
言葉を覚えても、きっと需要はありません。けど好きなんです。
あと、覚えやすいですよ?
語順が日本語と同じ並びです。
英語みたくS+V+Оなぞには、なりません。
日本語と同じSОVです。これだけでも有難く、愛したくなります。
そして、アルファベットです。
ちょっと変わり種の文字もあるけど、基本アルファベット。
もとはアラビア語表記でしたが、近代化の折、ケマル・アタチュルクがアルファベット表記を導入しました。
さらには、アラビア語やペルシャ語、フランス語由来の単語がバンバン入っております。
◆「サバーフ」 これはアラビア語で「朝」という意味ですが、トルコ語でも「サバーフ」=「朝」で通じます。
◆「クラバット」 これはフランス語で「ネクタイ」ですが、トルコ語でも「クラバット」=「ネクタイ」です。
◆トルコ語のバスという単語は「オトビュス」。これだって元は「オートバス」……。フランス語のautobus どころかスペイン、イタリアもautobus……。
土地がつながってんだなぁ感が満載。まとめて覚えれて、なんか得した気分。例を挙げていけば、キリがない。
そのうえ極めつけ。
言葉の響きが……かっこよすぎ!
これはもう本当に好みの次元でモノを言っていますが。一例。
◆ 薬局、エジュザーネ
◆ 砂糖、シェケル
◆ 椅子、サンダリエ
痺れる!! 何このアラビアン・ナイトに出てきそうな単語たち!! "エジュザーネ"なんて、どんな妖艶美女が登場するのかと、ワクワクしてしまいます。 (注:出てきません)
先の『超ミニ英会話』にあった「ブランケット、プリーズ」(毛布ください)。
トルコ語でなら、私、「毛布くださいませんか?」って言える!!
「Battaniye verir misiniz?」
これが……"愛"の差!!
ゴホン。
私がトルコ語について話し出すと、それはもう数千文字どころでは片付かないので、自重してやめておきますが。
何が言いたいかというと、「愛せそうな言葉を勉強するのが、きっと楽しいよ!!」 そう言うことなのです。
出来れば、具体的な動機があるともっと良いと思います。
「この国に行ってみたい」「この国の本を読めるようになってみたい」「2025年の万博で、他国の人と喋りたい」
件のエッセイ作者さまが、どんな理由で、どんな国の言葉を選ぶのか。
わからないけど、語学好きとして、とても嬉しく応援しています。
素敵な語学ライフを、お楽しみください!!
<了>
◇
【おまけ・コーナー】
文字ばっかで3000文字近く使ってしまったので。少し絵を載せておきます。
◆トルコの単語は、語呂合わせとかで覚えたよ♪(過去絵)
◆料理名を読めるようになってると、旅先で困らないかも♪(過去絵)
(↑ホームページで、こんな感じのアホな旅行記描きました。2008年頃)
◆枚数描いたから、まだ他にもあるけど、まあ。スクロール長くなるし……。(過去絵)
◆韓国も行こうと思って、勉強はしたんだよ。(過去絵)
◆行けなかったけど、無駄にはなってないと思う。(過去絵)
こんなん描かせてもらったし。
(↑上記記事は某出版社から発刊されたページの一部です。絶版だから問題ないと思うけど、仕上がった原稿は"フォント使用権"など私の著作権以外なものも含まれいるため、写植&仕上げ前の下書き段階なものを貼っています)
◆スペイン語が出来たら強いですよね!
◆大学の第二外国語でなんとなく中国語を選択していました。当時は相性とか考えてなくて。身につかなかった。ピンインが壁でした。
「チー」って言葉が、イントネーションや発音次第で「七」や「鶏」って意味変わるなんて! 私には無理だ。
韓国語の「ピ」が「雨」や「血」とかも、私には区別つかない。というか発音はトルコ語でもダメダメで、現地でさんざん笑われた。
いいんだ、少し読めたら、それで充分!
いつか旅の記録書いたら、読んでやってね! 愛するトルコ語で、奮闘したよ!
(写真:トプカプ宮殿内部 2008年撮影)
お読みいただき、ありがとうございました(^^)/
某エッセイの感想欄に書き込みたかったものの、文字数が暴走するのが目に見えていましたので、作品として独立させました。一個人としての所感に過ぎず、ツッコミどころ満載かと思いますが、お手柔らかに見ていただけますと助かります。
トルコ語が大好きなんです!!
そう叫べただけで、とりあえずシアワセです。良かったら感想欄で、推し言語を教えてください♪
あとタイトルに迷いました。迷走の果て、「なんかフツー」に。こちらも何かアドバイスあればぜひ! 「なろう」さんで語学関連な作品ありましたら、その情報も……。好きなんですってば! 出来ないだけで!(苦笑)