moving again
無事【第一部】が終了いたしまして、
【第二部】がはじまります。
引き続きお付き合いよろしくお願いします。
「おはよう皆んな、とても重要な話しがあるんだよね。」
祭りの打ち上げをゴメスの店で行った翌日の朝、朝食の為に食堂に宿泊組が集まりだしていた。アサヒは昨晩先に休んだアルとピーターに告白の話しをするのだった。
「どおしたんスか?改まって。」
「うん、まずはアル、ピーターに謝らないといけないんだけど…」
「ちょっとマジでなんスか!?」
「昨日の夜なんだけど、俺達の正体をバラしました。」
「えっ!?誰にです!?」
「えっと、ゴメスさんとサマンサさんとミゲルとガンツォに、あとはアルマ君かな。」
「ほぼ全員じゃないスか!」
「なんでです!?てか、大丈夫なんスか?」
「おう、メシだぞ。昨日も酔い潰れたなぁ。アル」
「あ、おはようございます。ゴメスさん…、あれ?昨日なんか…あれ…じゃないんスか?」
「あ?何が?」
「いや、アサヒさんから話しが…」
「あぁ、まぁ色々あるわな。」
「え?…、なんかリアクション薄くないスか?」
「うん、昨日きちんと説明したしね。すんなりではないけど納得してくれたみたいだね。」
ニコルとネェルはまだ姿を現していないが、先に来ていたアコはしばらく不思議そうに会話を聞いていたのだが、さすがに口をはさんだ。
「ねぇ、話が全然見えないんだけど、何の事なの?」
「あのね、俺達シンワじゃなくて宇宙から来たの。」
「何【うちゅう】って?」
「あー…、ピーター教えてあげて。」
面倒臭いと思ったアサヒはピーターに丸投げするのだった。そしてアルに昨日の話をし、皆んなが協力してくれる事、そして今後について今一度、考え直す事を告げた。
「それとこの世界の事なんだけど、クバルに初めて来た時の話って覚えてるか?Jが言ってたマルチバースの事。」
「はい、パラレルワールドとかなんとかっスよね。」
「うん。それなんだけどJはここがそのパラレルワールドじゃないかって、俺もそんな気がするんだ。」
「あの、ニコルもその場にいたんスか?」
「あぁ居たよ。アルと同じ反応だった。先にチェン運送の皆んなに知らせるべきだったんだけどさ。なんて言うか、ちょうど良いタイミングだったんだよね。」
「そーっスか…、確かに手詰まりだったから、なんか手は打たないととは思ってたんスけど、とはいえこっからどおするつもりなんスか?」
「うん、だからまた話し合いをしようと考えてる。今度はゴメスさんやサマンサさんも含めてね。」
「なるほど、その為の真実の公表なわけだ。アサヒさんが決めた事なら文句はないし、そおっスね、まぁやるべき事をやるだけだな。う〜ん、とりあえずは……」
納得したアルは、何か思い付きしばらく考え込む。
「アサヒさん、皆んなにバラしたんだったら、フェイロン修理をし易くなったって事っスよね?したら修理が最優先っスよね?協力してくれるんなら話しは早いと思うんスけど、そしたら、またJをハーレーに行かせて修理用の材料をかき集めないと!」
「あと、フェイロンの不時着地点に基地作るってのはどおスか?動かせないなら、そこでしか修理できないし。」
時折ど真ん中の核心を突くアルの発言はアサヒ達を驚かすのだが、今回も正にそうであった。
ちょうどそこにJが姿を現した。
「おはようございます。さすがアルさん話しが分かれば、すべき事をよくお分かりです。酒と女に関してはポンコツですが、」
「だろ、ポンコツは余計なお世話だけどな。」
「まぁ、正にアルさんのおっしゃる通りだと思いますよ。今やるべきはフェイロン修理、で、その為の拠点作りと同時に部材の調達、作業者はガンツォファミリーにお願いするとして、問題は技術者の確保なんですよね。」
「ヨシムラさんやカルロスさんに交渉するなら、サマンサさんに頼むのが手っ取り早いと思うんだよね。だから後で話しに行こうかなって。」
「じゃあ、その件は私が承ります。ある程度の事まで決めてもよいですか?」
「そおだな、任せた。」
「んじゃ俺は不時着地点の拠点作りの準備だな。てか、どーすりゃいいんだ?」
アルにJが的確にアドバイスする。
「多分、ガンツォさんなら詳しい気がします。どうせ今日もアルマ君が来るんじゃないですかね。」
朝からそれぞれの役割を確認する彼らの下に、やはりアルマが顔を出すのだった。
「おはよう〜、ニコルちゃ〜ん。いない?」
「ほらね。」
「なんだよ?」
そんな彼らを尻目にアコとピーターはまだ先程の話題をしていた。
「えーっ!じゃあアサヒ達って神様とかなの!?」
昨夜のアルマと同じ発想のアコ
「いや、そーゆう事じゃないんスけど…、なんて説明すればいいんスかね?」
「なんだよ、昨日の俺みたいな事言ってんな。まぁニコルちゃんは俺の女神だけど。」
「あのな、アサヒさん達は俺達とは異なる世界から来た人達なんだってさ。要するに外国人みたいなもんだ。国じゃないから外世界人?いや異世界人か。」
アルマが非常にわかり易い(?)例えで説明すると、なぜか納得するアコであった。
「だよね、ピーターが神様とか言われてもねぇ。まぁアサヒは強いし、ご飯美味しいし、これで甘いのも上手なら神様でも許してあげるよ。」
「許すって、何をだよ。」
よく分からないアコの上から目線についツッコミを入れるアサヒ
「おはようございますー。みんな早いんですねー。」
『おはよ〜、みんなに幸せデリバリー!ネェルだよー。』
遅れてニコルとネェルも合流する。
「ニコルちゃ〜ん、おっはよ〜。」
「アルマ君おはよう。昨日はありがとねー。」
《なんか仲良くなってないか、この二人?》
なぜか二人の距離の縮まりを感じるアルであった。
「なぁニコル、昨日の話は知ってるんだよな?」
「うん。正直色々とびっくりしたよー。でもちょうどよかったと思ってるよ。わたしは、」
「だって、クバルの皆んなが協力してくれたら、もっと早く色々出来るんじゃないかな〜って。まぁ、異世界とかってのはよくわかんないけどねー」
「その話しもだけど、昨日大変だったよね。ニコルちゃん」
「本当にねー。アルを上まで連れて行ったの、私とアルマ君なんですからね。」
「まぢか!?すいませんでした。」
いつものやりとりが繰り広げられる光景を見て、行き詰まりかけていた雰囲気が少し和らいだ気がしたアサヒなのだ。
そしてそれぞれやるべき事も決まりだし、再び動きだすチェン運送であった。
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