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魔法少女BLOOD  作者: 佐月雨
第1夜 黒い魔法少女
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6

___放課後


「夜は危ないから出歩いちゃ駄目だよ~。魔法少女に襲われるかも」なんてふざけたていで軽口を叩く美琴と別れ、藤花と二人帰路につく。


「魔法少女、かぁ……」


ぽつりと藤花が口を開く。

あの話を聞いてからなんだか上の空だったようだが、やはり惹かれるものがあったのだろうか。


「美琴の妄言も困ったもんだよ」


「夢があっていいじゃないの」


「人を襲う魔法少女に夢もへったくれもないと思うけど」


「まぁ、そうよね……」


そうなのだ。魔法少女だかなんだか知らないが、人様に迷惑をかけてはならない。魔法少女だって広義では人間の筈だ。人間であるなら、人間界の常識やルールは守るべきだ。

暫しの沈黙の後、また藤花が口を開いた。


「ねぇ、玖音」


「ん」


「玖音はもし魔法が使えるとしたら、何を願う?」


それは答えるまでもないけれど。


「決まってるでしょ。藤花の足を治すよ」


「……そっか」


「藤花も同じでしょ」


「まぁ、それもあるけど」


「えっ?」


それ以外に何があるのか。


「じゃあ、……なんなの」


「秘密」


抑揚の無い声で彼女はそう言った。藤花とは小さい頃からの幼馴染みだけど、彼女が何を思い何を考えているのか、私は未だにわからない。

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