8
古神が構える。最初の居合いとは違い、刀身を付き出す様な構え。
「もう逃げられないよ。君の魔法のからくりも分かったし、この技は絶対に当たる仕組みになってるから。例えいくら眼が良くても、これだけは防げもしないし、避けようもないんだ」
「逃げないさ。お前だけは死んでも殺すって決めたから」
「あぁ、死ぬのは君だけだ。いくよ……奥義『虚空』!」
今だ。『超動体視力』、決して未来予知などではないこの魔法は……。
「『未来予見式真紅眼』ッッ……!!」
また、時が止まる。全てがスローモーションになり、映し出されるヴィジョンは………………。
______。……………なるほど。これは………………、これは。避けられない。避ける事は叶わない。血に染まる未来が、そこにはあった。
映像が止まる。時が動き始める。
古神の刀が私に突き刺る。避ける事は叶わない。その結果を私は受け入れる。
「ッ……!!!」
腹に馬鹿みたいに大きい風穴が空いていた。口からも盛大に吐血し、自分でもまだ死んでいないのが不思議だ。
この技の正体は魔法のブーストで速度を最大限までに加速させた恐ろしく速い突き。それに加えて、『何でも斬れる刀』の性質を使い、相手が"避けるという結果を斬って"いる。さっきこいつが言った通り、絶対に当たるというのは嘘でもハッタリでもなかった。




