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「構えろ玖音ッ!敵だ!」
遅れて聞こえる、妖精の声。
はぁっ、はぁっ、はぁっ。杖を、イメージする。しようとする、が、上手くいかない。前回出来た事なのに。
「死ぬぞ、集中しろ!」
妖精の声が響く。
「遅いよ」
古神、そう名乗った彼女が急接近し、刀を振りかざす。あっ、と思った時には既に遅く、左の手首から先が切断されていた。古神はそのままの勢いで私の腹部に前蹴りを放ち、後方の壁へ強い衝撃と共に叩きつけられる。
負ける。勝てない。痛い。嫌だ。もう嫌だ。母さん。助けて。母さん。死んだ。死んだ。死んだ?違う。殺された。殺されたんだ、こいつに。あぁ。
はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ。
「か、返して。母、さん」
「死んだ人間は例え魔法を使ったとしても甦らす事は叶わないんだ。ごめんね」
「なん、で……?」
「魔法少女の戦いはね、精神力の勝負でもあるから。守るべきものが傍にあった時点で君の負けだったんだよ」
私を、動揺させる為だけに母さんを殺したの?母さんは何も関係なかったのに、もう戻ってはこないの?母さん。酷いよ。酷い。
「君もすぐに母親と同じ場所に送ってあげる」
「お前、お前ッ………………………………!!!」
許さない、絶対に。
「いいね、その目。ここから何が出来るんだい?」
「お前をッ、殺すッッッ!!!!」
「殺ってみなよ」




