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「出来なくはないが、金銭はやめた方が無難だな。例えば、自分の持っている金をコピーする事は可能だが、複製でしかないが故に、それは偽札でしかない。バレたら後でややこしくなるぞ」
「そうだよね……。じゃあ金塊でも作り出してお金に換えるとか……?」
「そんなまどろっこしい事はしなくていい。魔法少女は世界を救済する存在だぞ? 基本的には何をするのにも洗脳一発でいいんだよ。それぐらいは許されるだろ」
いいのか、それ……。
「後はそうだな。魔法に出来ない事と言えば、生き物の生死に関与する事はできない。強力な魔力攻撃に当たった対象を殺す事は可能だが、直接的に死ねと唱えれば死ぬ訳ではない。死者を甦らせるなんて事も言わずもがな不可能だ」
「流石に、それが出来たら神様だよ」
とは言っても、壊れていた藤花の足が動くようになったのだからある程度の自由は利くのだろう。死にかけだった私が回復したように。
「細かいルールはまだあるが、大事なのはこの辺りだな。魔法は物理的な現象にはある程度対応出来るが、基本的に『因果』への介入は難解極めるとだけ覚えておけ」
「んー、なんとなくは分かった」
ような。分からないような。因果。要するに、運命は変えられないって事か……?
「魔法少女によって魔法の性質の違いもある。本人の気質と、魔法少女としての格にもよるものだが、得意不得意の属性がある感じだな」
格、か……。
流石に今の状態で自分に何か出来ると思えるほどに立場を理解していない訳でもない。時間がある時にでも魔法の練習をしてみよう。魔法よりも拳で殴った方が早い気がしないでもないのだが……。




