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「いやー、実は最近ちょっと気になる噂を聞いたからさ、調べてたら寝るのが遅くなったのである」
「下らない噂を調べる時間があったら勉強するか早く寝てくれ」
「下らなくないんだよ、それが!」
「一体どんな噂なの?」
「各地で人を襲う魔法少女……さ」
美琴が言い終わると同時に始業のベルが鳴り、先生が入ってきたので朝の雑談はそれきりとなった。
魔法少女? やっぱり下らないじゃないか……。
魔法なんてものがあるなら、藤花の足を治してやってくれよ。楽しそうに駆けていたあの頃の藤花を返して欲しい。それが出来ないなら……魔法なんて……。
午前の授業は気付けば終わっており、昼食の時間だった。授業も合間の休憩時間も爆睡を決めてこんでいた美琴を起こし、藤花と3人でお弁当を食べる。
美琴の教科書は彼女の涎でぐちゃぐちゃのかぴかぴになっていたが、言っても無駄だと知ってるので見てみぬ振りをした。顔立ちは可愛いのに、惜しい女である。
「それで、魔法少女って?」
開口一番に藤花が訊ねる。
どうやら、興味津々だったようだ。